とうほうネチョロダ/火車 ~橙の章~
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<作品の注意事項>~ ~ ・この作品は、18禁です。~ ~ ・この作品は、東方エロスレ8の39と53の名無しさんのネタを拝借して書いたものです。~ ~ 以上を了承して読むという人は、もうちょい下に進んで下さい。~ ~ ↓ ~ ↓~ ↓~ ↓~ ↓~ ↓~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 火車 ~橙の章~~ ~ ~ 夜のマヨイガ。その中の一軒。ほの暗い灯りの下で、藍は紙に筆を走らせながら、大きな溜め息をついていた。~ 「…今月も赤字…」~ それは、八雲家の家計簿だった。見ると、そこかしこに赤い文字が見えている。~ 「何とか食費だけでも工面しなければ……だが、どうやって……?」~ そう言いながら、藍は開け放たれた襖の奥を見る。そこには、相も変わらず能天気に惰眠を貪る主人の緩みきった寝顔と、その主人の足が腹の上に乗っかって、苦しそうに寝ている自分の式神。~ 「紫様は働かないし…橙は育ち盛りでいつもお腹を空かしている……自分の式神にひもじい思いをさせるなんて………橙………甲斐性無しの主ですまない………」~ 上を向いて、涙を堪える藍。~ 「妖怪を襲って食料にするにも限度があるし…このままじゃ雨漏りも直せないし、暖炉の修理も出来ない…これ以上私の食事を減らすもの無理……ああ……ひもじい……」~ うわ言の様に呟く藍。その時、ある考えが藍の頭をよぎった。~ 「紅魔館でバイトでもするか…? でも、あの犬に使われるのも…」~ 藍の頭の中で、二つのものがぐるぐると回り始める。~ 「プライド……ごはん……プライド……ごはん……ごはん……プライド……ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん……プライド……ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん………………………………ごはん………………………………」~ ごはんが、勝利した。虚しい、勝利だった。~ 「いっそ追い剥ぎでも…だめだ…紅白にぶっとばされる…生きる事は罪なの…?」~ 上を向いていても、涙が流れてしょうがなかった。~ 「いよいよ橙に働いてもらうしか……紅魔館でバイトして貰って……たしか黒いのが魔法薬の実験台ほしがってたから私はそちらへ………ああ…せつない…」~ ~ こうして、赤字解消の為、バイトする事を決意する藍であった。~ ~ ~ ~ そして、二日後。~ 「……という訳なんだ。だから…橙、紅魔館で働いてくれ…このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん…」~ 藍は橙に頭を下げる。~ 「…うん…分かったよ。『働かざる者食うべからず』…だもんね…」~ 「…本当に…すまない…話はあちら側にもつけてあるから…今日からでも働けるはずだ…」~ 「…うん…それじゃあ…行ってきます……藍様も頑張って……」~ 「………ああ………」~ そう言い残し、橙はゆっくりと紅魔館へ向かって行った………~ ~ ~ 「来たわね。まあ挨拶は忙しいから抜きよ。早速働いて貰うわ」~ 自己紹介もそこそこに、橙は咲夜にメイド服を着せられた。~ 「何があっても私の指示に従う事。それが出来ない場合は……」~ ちらり、と服の脇からナイフをちらつかせる咲夜。~ 「……はい」~ 大人しく従う橙。~ 「食べ物が欲しければ、きりきり働くことね」~ そして、橙のバイトが始まった。~ ~ ~ 「………………」~ だだっ広い紅魔館の廊下を、ひたすら拭く。それが、橙に与えられた仕事であった。言葉少なに、時折空腹を訴えるお腹をさすりながら、ただ黙々と拭き続ける橙。~ 「はいはい、どいてどいて。ちょっと通るわよ」~ そこに現れたのは、泥だらけの靴で橙が先程掃除した場所を通り過ぎる咲夜。~ 「あ…あの…」~ 「ん? 何?」~ 「その……そんな靴で歩かれては、困りま―――」~ カッ! カッ! カッ!~ 橙は、一瞬何が起きたのか理解出来なかった。ただ、いつの間にかナイフが自分の服を壁に縫い付けていた。~ 「うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ」~ 本気の目。橙は、それ以上抗議する事は出来なかった。~ ~ ~ その日の夜。橙は、この館の主人の部屋に行くよう命じられた。~ 「…失礼します…」~ 「あら、来たわね新入りさん」~ そこに佇むは、紅い悪魔。~ 「何の、御用でしょうか……?」~ 「決まってるじゃない。あなたの血を貰おうと思ったのよ」~ 「ぇ……それは―――」~ 嫌だ、と言う前に、咲夜が橙を押さえつけた。~ 「あっ…! やっ…!」~ 「―――黙りなさい。死にたいの?」~ 目の前に、突きつけられるナイフ。従うしかない。~ 「そのまま押さえておいてね」~ そう言いながら、レミリアが迫ってくる。~ 「ぅ……くぅ……」~ 「…いただきます」~ がぶっ~ 「…! ひあ、あ、う……!」~ 「………ん………んく………」~ そのまま血を吸われる橙。しばらくしてから、レミリアが口を離した。~ 「…如何ですか? お嬢様」~ 「…うん、結構美味しかったわよ。でも、もうちょっとコクが欲しいかも」~ 「分かりました。それでは、いつもの様に、ですね?」~ 「お願いするわ」~ 何やら相談している咲夜とレミリア。その会話に良からぬ空気を察し、逃げ出そうとする橙。しかし―――~ 「はっ!」~ 「!?」~ 逃げ出そうとした次の瞬間、橙の服は咲夜のナイフによって粉々に切り裂かれていた。~ 「やっ…! 何…!?」~ 慌てて大事な部分を隠す橙。しかし、咲夜に後ろから羽交い絞めにされた。~ 「離、してっ…!」~ 「―――黙りなさい」~ しかし、またしてもナイフを突きつけられる。そして、~ すっ…~ 「あっ……!?」~ 橙の縦スジに、レミリアの指が這った。そのまま、ゆるゆると指を動かされる。~ 「や……は……あぅっ……!」~ 「うふふ……」~ ぴちゃ……~ 「っ!? ひゃあんっ!!」~ 更に、橙の胸に舌を這わせるレミリア。乳首を細かく刺激する。~ 「はうっ………あっ……くはぁ……」~ その刺激に耐え切れず、橙の体の力が抜ける。しかし、咲夜の羽交い絞めにされているので、倒れる事は無い。~ 「ふふっ…どう? 気持ちいい?」~ 橙の耳に口を近付け、囁く咲夜。~ 「ふあっ……ああっ……」~ 「血ってね、快楽を感じると、美味しくなるらしいのよ。だから、さっさと感じた方がいいわよ…?」~ そう説明した咲夜も、橙の首筋にぴちゃりと舌を這わせる。~ 「ふあぅっ! ひ…ひゃあ、ぁ………」~ 言われなくても、橙の体を既に感じ始めていた。乳首は硬く尖り、割れ目からは愛液が滴り落ちる。~ 「そろそろいいかしら…?」~ レミリアはそう言うと、橙の割れ目を弄りながら、再び牙を突き立てた。~ 「あぐぁっ…! あ、ひゃ、うふぅぅんっっ……!」~ 「…じゅる……じゅるる………」~ 「ん……ぺろ…ぴちゃ……」~ 血を吸われながら、秘所を弄られ、背中に舌を這わされながら胸を揉みしだかれる。それが未知の快感となり、橙の理性を削ぎ取ってゆく。~ 「にゃぁうんっ……! は、はひいいぃぃん! らめぇぇっ……!! きもち、いぃ……おかしくなっちゃ、うぅうんっっ……!」~ 「―――フィニッシュ、よ」~ 呼吸を合わせたかの様に。レミリアの指が橙の雌蕊を摘み上げ、咲夜の指が蜜壺に突き入れられる。~ ~ 「はっ………ああああぁぁあぁぁぁあぁああああっっっっっ―――――――――!!!」~ ~ ぷ、しゃああああああ………………~ 「あ、ああ、ああああぁぁぁ………………」~ がくがくと震える橙の体。程なくして、割れ目から噴き出す黄金水………~ ~ 「……あら、汚いわねぇ……」~ 「申し訳ありません。後で掃除させますので…」~ 「分かったわ」~ 「それでお嬢様、お味の方は如何でしたか?」~ 「とっても、美味しかったわ」~ 「それは良かったですね」~ 「褒美に、多めに食料をあげておやりなさい」~ 「分かりました」~ ~ 朦朧とする意識の中、橙はそのようなやり取りを聞いた。~ ~ ~ その後。『いつまでもぼーっとしてるんじゃないわよ』と叩き起こされた橙は、自分の粗相の後始末をさせられ、多めの食料を貰い、帰路についた。~ ~ 「…良かった…これで、一週間はもつよね…」~ 首には噛まれた傷跡を隠す為の包帯。そして、まだ少しふらつく足を引きずりながらマヨイガに帰ると、橙を迎えたのは、~ 「橙、おそ~い。ごはん、まだ~?」~ チンチンと箸で茶碗を叩きつつ、むくれている紫の姿。~ (―――――――――!!)~ その時橙が感じたものは、恐らくは殺意だったのかもしれない。しかし、流石に今の体の状態では何も出来ないので、大人しく食事の用意をする。~ ~ ややあって、再び玄関が開く音。~ 「………ただいま………」~ 「あ…藍様!」~ 橙は急いで藍を出迎える。そして、藍の姿を見て驚愕した。~ 「ら、藍様…その、尻尾…」~ 藍の見事な黄金色の尻尾が、極彩色の虹色に変わっていた。~ 「…ああ、ちょっと、な……」~ それきり黙って橙の横を通り過ぎる藍。顔色に至っては、土気色を通り越して真っ白だった。~ ~ それから、三人して食事をとった。~ 紫は、『美味しい美味しい』と言いながら、かなりの量を平らげた。お陰で、食料は一週間も持ちそうに無かった。~ ~ ~ ~ ~ 『橙のにっき~ ~ 「今日から紅魔館でアルバイトすることになりました。藍さまがいうには、~ 『このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん』のだそうです。~ 紅魔館では、あのナイフ人間がメイド隊で一番えらくて、私は一番下っ端。~ メイド服を着せられて、『食べ物が欲しければきりきり働くことね』って、~ 廊下の掃除をさせられました。もうちょっとで終わるというときに、~ あのナイフ人間が泥だらけの靴で通りやがりました。~ こうぎしたら、いつの間にかナイフで壁に服が縫いつけられていました。~ 『うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ』って、本気の目で~ 睨まれました。紅魔館の住人はみんな悪魔です。でも、藍さまはあの黒い魔法使いに~ 体を売るって言ってました。私はまだましなのかもしれません。~ 夜になって、館の主の吸血鬼さんに呼ばれました。いやな予感がして、やっぱり~ 血をよこせと言われました。イヤだと言うまもなく、あのナイフ人間に押さえつけられて、~ 吸血鬼さんにがぶっと噛みつかれました。まだちょっとくらくらします。~ 私の血はすごくおいしかったみたいで、約束より多めに食料をくれました。~ 家に帰ると、紫さまに平和そうな顔でご飯まだ~って言われました。きっとあのときの感情~ が「さつい」というものだと思います。ご主人さまのご主人さまにさついを持つなんて、~ 悪い式神です。藍さまごめんなさい。そして、帰ってきた藍さまは、尻尾が全部別の色に~ なっていました。虹みたいでちょっときれいでしたが、藍さまの顔色は、以前みた死体の~ ほうがきれいでした。明日も私は紅魔館へ、藍さまは実験台だそうです。~ 紫さまは寝るそうです。藍さま、もし私が紫さまを襲おうとしたら止めてください。』~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~続く~~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ --------------------------------------------------------------------------------------------~ <後書き日記>~ ~ 元ネタがしっかりしてると、書きやすくて助かります。それにしても不憫や………~ ~ 元ネタは、ここから↓~ ~ ---------------------------------------------------------------------------------~ ~ 「今月も赤字・・・紫様は働かないし橙は育ち盛りでいつもおなか空かしてる・・・~ 自分の式神にひもじい思いさせて・・・橙・・・甲斐性なしの主ですまない・・・~ 妖怪を襲って食料にするにも限度があるし・・・~ このままじゃ雨漏りも直せないし暖炉の修理もできない・・・~ これ以上私の食事減らすのも無理・・・ああ・・・ひもじい・・・~ 紅魔館でバイトでもするか・・・でもあの犬に使われるのも・・・~ プライド・・・ごはん・・・プライド・・・ごはん・・・ごはん・・・~ いっそ追い剥ぎでも・・・だめだ、紅白にぶっ飛ばされる・・・生きるのは罪なの・・・~ いよいよ橙にも働いてもらうしか・・・紅魔館でバイトして貰って・・・~ たしか黒いのが魔法薬の実験台ほしがってたから私はそちらへ・・・~ ああ・・・せつない・・・~ ~ ~ 橙のにっき~ ~ 「今日から紅魔館でアルバイトすることになりました。藍さまがいうには、~ 『このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん』のだそうです。~ 紅魔館では、あのナイフ人間がメイド隊で一番えらくて、私は一番下っ端。~ メイド服を着せられて、『食べ物が欲しければきりきり働くことね』って、~ 廊下の掃除をさせられました。もうちょっとで終わるというときに、~ あのナイフ人間が泥だらけの靴で通りやがりました。~ こうぎしたら、いつの間にかナイフで壁に服が縫いつけられていました。~ 『うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ』って、本気の目で~ 睨まれました。紅魔館の住人はみんな悪魔です。でも、藍さまはあの黒い魔法使いに~ 体を売るって言ってました。私はまだましなのかもしれません。~ 夜になって、館の主の吸血鬼さんに呼ばれました。いやな予感がして、やっぱり~ 血をよこせと言われました。イヤだと言うまもなく、あのナイフ人間に押さえつけられて、~ 吸血鬼さんにがぶっと噛みつかれました。まだちょっとくらくらします。~ 私の血はすごくおいしかったみたいで、約束より多めに食料をくれました。~ 家に帰ると、紫さまに平和そうな顔でご飯まだ~って言われました。きっとあのときの感情~ が「さつい」というものだと思います。ご主人さまのご主人さまにさついを持つなんて、~ 悪い式神です。藍さまごめんなさい。そして、帰ってきた藍さまは、尻尾が全部別の色に~ なっていました。虹みたいでちょっときれいでしたが、藍さまの顔色は、以前みた死体の~ ほうがきれいでした。明日も私は紅魔館へ、藍さまは実験台だそうです。~ 紫さまは寝るそうです。藍さま、もし私が紫さまを襲おうとしたら止めてください。~ ~ ------------------------------------------------------------------------------------~ ~ 『橙のにっき』の部分は、元ネタから抜粋させていただきました。~ ~ 次回は、『火車 ~藍の章~』です。~ ~ ~ 書いた貧乏:謎のザコ
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<作品の注意事項>~ ~ ・この作品は、18禁です。~ ~ ・この作品は、東方エロスレ8の39と53の名無しさんのネタを拝借して書いたものです。~ ~ 以上を了承して読むという人は、もうちょい下に進んで下さい。~ ~ ↓ ~ ↓~ ↓~ ↓~ ↓~ ↓~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 火車 ~橙の章~~ ~ ~ 夜のマヨイガ。その中の一軒。ほの暗い灯りの下で、藍は紙に筆を走らせながら、大きな溜め息をついていた。~ 「…今月も赤字…」~ それは、八雲家の家計簿だった。見ると、そこかしこに赤い文字が見えている。~ 「何とか食費だけでも工面しなければ……だが、どうやって……?」~ そう言いながら、藍は開け放たれた襖の奥を見る。そこには、相も変わらず能天気に惰眠を貪る主人の緩みきった寝顔と、その主人の足が腹の上に乗っかって、苦しそうに寝ている自分の式神。~ 「紫様は働かないし…橙は育ち盛りでいつもお腹を空かしている……自分の式神にひもじい思いをさせるなんて………橙………甲斐性無しの主ですまない………」~ 上を向いて、涙を堪える藍。~ 「妖怪を襲って食料にするにも限度があるし…このままじゃ雨漏りも直せないし、暖炉の修理も出来ない…これ以上私の食事を減らすもの無理……ああ……ひもじい……」~ うわ言の様に呟く藍。その時、ある考えが藍の頭をよぎった。~ 「紅魔館でバイトでもするか…? でも、あの犬に使われるのも…」~ 藍の頭の中で、二つのものがぐるぐると回り始める。~ 「プライド……ごはん……プライド……ごはん……ごはん……プライド……ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん……プライド……ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん…………ごはん……ごはん………………………………ごはん………………………………」~ ごはんが、勝利した。虚しい、勝利だった。~ 「いっそ追い剥ぎでも…だめだ…紅白にぶっとばされる…生きる事は罪なの…?」~ 上を向いていても、涙が流れてしょうがなかった。~ 「いよいよ橙に働いてもらうしか……紅魔館でバイトして貰って……たしか黒いのが魔法薬の実験台ほしがってたから私はそちらへ………ああ…せつない…」~ ~ こうして、赤字解消の為、バイトする事を決意する藍であった。~ ~ ~ ~ そして、二日後。~ 「……という訳なんだ。だから…橙、紅魔館で働いてくれ…このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん…」~ 藍は橙に頭を下げる。~ 「…うん…分かったよ。『働かざる者食うべからず』…だもんね…」~ 「…本当に…すまない…話はあちら側にもつけてあるから…今日からでも働けるはずだ…」~ 「…うん…それじゃあ…行ってきます……藍様も頑張って……」~ 「………ああ………」~ そう言い残し、橙はゆっくりと紅魔館へ向かって行った………~ ~ ~ 「来たわね。まあ挨拶は忙しいから抜きよ。早速働いて貰うわ」~ 自己紹介もそこそこに、橙は咲夜にメイド服を着せられた。~ 「何があっても私の指示に従う事。それが出来ない場合は……」~ ちらり、と服の脇からナイフをちらつかせる咲夜。~ 「……はい」~ 大人しく従う橙。~ 「食べ物が欲しければ、きりきり働くことね」~ そして、橙のバイトが始まった。~ ~ ~ 「………………」~ だだっ広い紅魔館の廊下を、ひたすら拭く。それが、橙に与えられた仕事であった。言葉少なに、時折空腹を訴えるお腹をさすりながら、ただ黙々と拭き続ける橙。~ 「はいはい、どいてどいて。ちょっと通るわよ」~ そこに現れたのは、泥だらけの靴で橙が先程掃除した場所を通り過ぎる咲夜。~ 「あ…あの…」~ 「ん? 何?」~ 「その……そんな靴で歩かれては、困りま―――」~ カッ! カッ! カッ!~ 橙は、一瞬何が起きたのか理解出来なかった。ただ、いつの間にかナイフが自分の服を壁に縫い付けていた。~ 「うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ」~ 本気の目。橙は、それ以上抗議する事は出来なかった。~ ~ ~ その日の夜。橙は、この館の主人の部屋に行くよう命じられた。~ 「…失礼します…」~ 「あら、来たわね新入りさん」~ そこに佇むは、紅い悪魔。~ 「何の、御用でしょうか……?」~ 「決まってるじゃない。あなたの血を貰おうと思ったのよ」~ 「ぇ……それは―――」~ 嫌だ、と言う前に、咲夜が橙を押さえつけた。~ 「あっ…! やっ…!」~ 「―――黙りなさい。死にたいの?」~ 目の前に、突きつけられるナイフ。従うしかない。~ 「そのまま押さえておいてね」~ そう言いながら、レミリアが迫ってくる。~ 「ぅ……くぅ……」~ 「…いただきます」~ がぶっ~ 「…! ひあ、あ、う……!」~ 「………ん………んく………」~ そのまま血を吸われる橙。しばらくしてから、レミリアが口を離した。~ 「…如何ですか? お嬢様」~ 「…うん、結構美味しかったわよ。でも、もうちょっとコクが欲しいかも」~ 「分かりました。それでは、いつもの様に、ですね?」~ 「お願いするわ」~ 何やら相談している咲夜とレミリア。その会話に良からぬ空気を察し、逃げ出そうとする橙。しかし―――~ 「はっ!」~ 「!?」~ 逃げ出そうとした次の瞬間、橙の服は咲夜のナイフによって粉々に切り裂かれていた。~ 「やっ…! 何…!?」~ 慌てて大事な部分を隠す橙。しかし、咲夜に後ろから羽交い絞めにされた。~ 「離、してっ…!」~ 「―――黙りなさい」~ しかし、またしてもナイフを突きつけられる。そして、~ すっ…~ 「あっ……!?」~ 橙の縦スジに、レミリアの指が這った。そのまま、ゆるゆると指を動かされる。~ 「や……は……あぅっ……!」~ 「うふふ……」~ ぴちゃ……~ 「っ!? ひゃあんっ!!」~ 更に、橙の胸に舌を這わせるレミリア。乳首を細かく刺激する。~ 「はうっ………あっ……くはぁ……」~ その刺激に耐え切れず、橙の体の力が抜ける。しかし、咲夜の羽交い絞めにされているので、倒れる事は無い。~ 「ふふっ…どう? 気持ちいい?」~ 橙の耳に口を近付け、囁く咲夜。~ 「ふあっ……ああっ……」~ 「血ってね、快楽を感じると、美味しくなるらしいのよ。だから、さっさと感じた方がいいわよ…?」~ そう説明した咲夜も、橙の首筋にぴちゃりと舌を這わせる。~ 「ふあぅっ! ひ…ひゃあ、ぁ………」~ 言われなくても、橙の体を既に感じ始めていた。乳首は硬く尖り、割れ目からは愛液が滴り落ちる。~ 「そろそろいいかしら…?」~ レミリアはそう言うと、橙の割れ目を弄りながら、再び牙を突き立てた。~ 「あぐぁっ…! あ、ひゃ、うふぅぅんっっ……!」~ 「…じゅる……じゅるる………」~ 「ん……ぺろ…ぴちゃ……」~ 血を吸われながら、秘所を弄られ、背中に舌を這わされながら胸を揉みしだかれる。それが未知の快感となり、橙の理性を削ぎ取ってゆく。~ 「にゃぁうんっ……! は、はひいいぃぃん! らめぇぇっ……!! きもち、いぃ……おかしくなっちゃ、うぅうんっっ……!」~ 「―――フィニッシュ、よ」~ 呼吸を合わせたかの様に。レミリアの指が橙の雌蕊を摘み上げ、咲夜の指が蜜壺に突き入れられる。~ ~ 「はっ………ああああぁぁあぁぁぁあぁああああっっっっっ―――――――――!!!」~ ~ ぷ、しゃああああああ………………~ 「あ、ああ、ああああぁぁぁ………………」~ がくがくと震える橙の体。程なくして、割れ目から噴き出す黄金水………~ ~ 「……あら、汚いわねぇ……」~ 「申し訳ありません。後で掃除させますので…」~ 「分かったわ」~ 「それでお嬢様、お味の方は如何でしたか?」~ 「とっても、美味しかったわ」~ 「それは良かったですね」~ 「褒美に、多めに食料をあげておやりなさい」~ 「分かりました」~ ~ 朦朧とする意識の中、橙はそのようなやり取りを聞いた。~ ~ ~ その後。『いつまでもぼーっとしてるんじゃないわよ』と叩き起こされた橙は、自分の粗相の後始末をさせられ、多めの食料を貰い、帰路についた。~ ~ 「…良かった…これで、一週間はもつよね…」~ 首には噛まれた傷跡を隠す為の包帯。そして、まだ少しふらつく足を引きずりながらマヨイガに帰ると、橙を迎えたのは、~ 「橙、おそ~い。ごはん、まだ~?」~ チンチンと箸で茶碗を叩きつつ、むくれている紫の姿。~ (―――――――――!!)~ その時橙が感じたものは、恐らくは殺意だったのかもしれない。しかし、流石に今の体の状態では何も出来ないので、大人しく食事の用意をする。~ ~ ややあって、再び玄関が開く音。~ 「………ただいま………」~ 「あ…藍様!」~ 橙は急いで藍を出迎える。そして、藍の姿を見て驚愕した。~ 「ら、藍様…その、尻尾…」~ 藍の見事な黄金色の尻尾が、極彩色の虹色に変わっていた。~ 「…ああ、ちょっと、な……」~ それきり黙って橙の横を通り過ぎる藍。顔色に至っては、土気色を通り越して真っ白だった。~ ~ それから、三人して食事をとった。~ 紫は、『美味しい美味しい』と言いながら、かなりの量を平らげた。お陰で、食料は一週間も持ちそうに無かった。~ ~ ~ ~ ~ 『橙のにっき~ ~ 「今日から紅魔館でアルバイトすることになりました。藍さまがいうには、~ 『このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん』のだそうです。~ 紅魔館では、あのナイフ人間がメイド隊で一番えらくて、私は一番下っ端。~ メイド服を着せられて、『食べ物が欲しければきりきり働くことね』って、~ 廊下の掃除をさせられました。もうちょっとで終わるというときに、~ あのナイフ人間が泥だらけの靴で通りやがりました。~ こうぎしたら、いつの間にかナイフで壁に服が縫いつけられていました。~ 『うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ』って、本気の目で~ 睨まれました。紅魔館の住人はみんな悪魔です。でも、藍さまはあの黒い魔法使いに~ 体を売るって言ってました。私はまだましなのかもしれません。~ 夜になって、館の主の吸血鬼さんに呼ばれました。いやな予感がして、やっぱり~ 血をよこせと言われました。イヤだと言うまもなく、あのナイフ人間に押さえつけられて、~ 吸血鬼さんにがぶっと噛みつかれました。まだちょっとくらくらします。~ 私の血はすごくおいしかったみたいで、約束より多めに食料をくれました。~ 家に帰ると、紫さまに平和そうな顔でご飯まだ~って言われました。きっとあのときの感情~ が「さつい」というものだと思います。ご主人さまのご主人さまにさついを持つなんて、~ 悪い式神です。藍さまごめんなさい。そして、帰ってきた藍さまは、尻尾が全部別の色に~ なっていました。虹みたいでちょっときれいでしたが、藍さまの顔色は、以前みた死体の~ ほうがきれいでした。明日も私は紅魔館へ、藍さまは実験台だそうです。~ 紫さまは寝るそうです。藍さま、もし私が紫さまを襲おうとしたら止めてください。』~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~続く~~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ --------------------------------------------------------------------------------------------~ <後書き日記>~ ~ 元ネタがしっかりしてると、書きやすくて助かります。それにしても不憫や………~ ~ 元ネタは、ここから↓~ ~ ---------------------------------------------------------------------------------~ ~ 「今月も赤字・・・紫様は働かないし橙は育ち盛りでいつもおなか空かしてる・・・~ 自分の式神にひもじい思いさせて・・・橙・・・甲斐性なしの主ですまない・・・~ 妖怪を襲って食料にするにも限度があるし・・・~ このままじゃ雨漏りも直せないし暖炉の修理もできない・・・~ これ以上私の食事減らすのも無理・・・ああ・・・ひもじい・・・~ 紅魔館でバイトでもするか・・・でもあの犬に使われるのも・・・~ プライド・・・ごはん・・・プライド・・・ごはん・・・ごはん・・・~ いっそ追い剥ぎでも・・・だめだ、紅白にぶっ飛ばされる・・・生きるのは罪なの・・・~ いよいよ橙にも働いてもらうしか・・・紅魔館でバイトして貰って・・・~ たしか黒いのが魔法薬の実験台ほしがってたから私はそちらへ・・・~ ああ・・・せつない・・・~ ~ ~ 橙のにっき~ ~ 「今日から紅魔館でアルバイトすることになりました。藍さまがいうには、~ 『このままだと、遠くない将来、白玉楼の住人になるかもしれん』のだそうです。~ 紅魔館では、あのナイフ人間がメイド隊で一番えらくて、私は一番下っ端。~ メイド服を着せられて、『食べ物が欲しければきりきり働くことね』って、~ 廊下の掃除をさせられました。もうちょっとで終わるというときに、~ あのナイフ人間が泥だらけの靴で通りやがりました。~ こうぎしたら、いつの間にかナイフで壁に服が縫いつけられていました。~ 『うるさい猫ねぇ。どたまカチわってシャーベットにするわよ』って、本気の目で~ 睨まれました。紅魔館の住人はみんな悪魔です。でも、藍さまはあの黒い魔法使いに~ 体を売るって言ってました。私はまだましなのかもしれません。~ 夜になって、館の主の吸血鬼さんに呼ばれました。いやな予感がして、やっぱり~ 血をよこせと言われました。イヤだと言うまもなく、あのナイフ人間に押さえつけられて、~ 吸血鬼さんにがぶっと噛みつかれました。まだちょっとくらくらします。~ 私の血はすごくおいしかったみたいで、約束より多めに食料をくれました。~ 家に帰ると、紫さまに平和そうな顔でご飯まだ~って言われました。きっとあのときの感情~ が「さつい」というものだと思います。ご主人さまのご主人さまにさついを持つなんて、~ 悪い式神です。藍さまごめんなさい。そして、帰ってきた藍さまは、尻尾が全部別の色に~ なっていました。虹みたいでちょっときれいでしたが、藍さまの顔色は、以前みた死体の~ ほうがきれいでした。明日も私は紅魔館へ、藍さまは実験台だそうです。~ 紫さまは寝るそうです。藍さま、もし私が紫さまを襲おうとしたら止めてください。~ ~ ------------------------------------------------------------------------------------~ ~ 『橙のにっき』の部分は、元ネタから抜粋させていただきました。~ ~ 次回は、『火車 ~藍の章~』です。~ ~ ~ 書いた貧乏:謎のザコ
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