とうほうネチョロダ/桜花の恋塚
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~ ~桜花の恋塚~~ ~ ~ その日、本当に珍しく、紫は朝早くに目が覚めた。二度寝しようとしても何故か眠れず、仕方無しに朝ご飯でも食べようかと思い居間に行くと、式神達が大層驚いて迎えてくれた。~ ~ もちろん、紫の分の朝食は用意されていなかった。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「ここも変わってないわね」~ ~ 午後。~ 紫は昼食を軽く済ませると、久し振りに白玉楼へと足を運んでいた。暇だったのが最大の理由だったが、たまには彼女の顔を見に行くのも悪くはない、と思ったからだ。~ ~ 季節柄、咲き誇る桜並木を抜けていると、そこに彼女の姿はあった。~ ~ 「………くー………」~ ~ 正確に言うと、眠っていた。大きくそびえるその桜の木にもたれかかって、幽々子は夢の世界に旅立っていた。~ 「しょうがないわねえ。寝てばっかりいちゃ、ダメなんだから」~ 己の式神が聞いたら複雑な顔をしそうな台詞を言って、紫はそっと彼女の横に腰を下ろした。そのまま寝ている幽々子の頬を、少し突付いてみる。~ むに。~ 「………」~ むにむに。~ 「………………」~ ぎゅう~~~………~ 「………………………ふえ………ふぁ?」~ ついつい頬を引っ張ってしまった所で、間延びした声を上げ、幽々子が目を覚ました。~ 「………ふぁえ? はんへゆふぁひはほほひひふほ?」~ 「あら、ごめんね幽々子。面白い感触だったから、つい引っ張っちゃったわ」~ 慌てて引っ張る手を離す紫。幽々子は伸びた頬をさすると、今の言葉をもう一度言う。~ 「…あれ? 何で紫がここにいるの?」~ 幽々子は首を傾げ、紫の顔を覗き込んだ。~ 「ええ、ちょっとね。久し振りに早起きしたから、久し振りに遊びに来たの」~ 「ふぅん」~ 紫の言葉に、まだ少し眠そうな声で幽々子は頷いた。…というか、まだ明らかに眠そうな素振りで、頭を前後させている。~ 「ちょっと、大丈夫? だいぶ眠そうだけど」~ 「……うん……大丈夫…よ…」~ あまり大丈夫でなさそうな返事をして、幽々子は紫の胸の中に収まってしまった。~ 「あ」~ 「……ん……紫の体…温かい……」~ 「…幽々子の体だって」~ 亡霊に体温なんてあるのだろうか、などと思ったりもした紫だったが、この際どうでもいい事であった。~ 「眠いの? 幽々子…」~ 「んー…少し……」~ 紫の胸に顔を埋め、幽々子は呟く。その声は、やはり眠そうであった。何だか、紫まで眠くなってしまいそうだった。~ 「紫…何か、目の覚める様な事、ないかしら…?」~ 「え? どうして?」~ 「…だって、久し振りに紫が来てくれたんだもの。ちゃんと、起きてたくて…」~ 「…幽々子」~ 幽々子のその言葉を聞いた紫は、彼女の頭を撫でる。そして、おとがいに手を添えた。~ 「何? ゆか―――」~ 「―――」~ そのまま、唇を重ねた。~ 幽々子の目が一瞬見開かれたが、すぐに瞼がゆっくりと閉じられた。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「…目、覚めた?」~ 「ええ、びっくりしちゃった」~ すっかり眠気の去った二人は、大きな桜の木の下で寄り添い合ったまま、散る花弁を眺めていた。~ 「ねえ、紫…」~ 「ん? 何?」~ 「たぶん、すごく久し振りよ。紫にキスされたの」~ 「…そうなの? どれくらい、久し振りなのかしら」~ 「んーと、たぶん、両手で数えられるくらい?」~ それは微妙な数ね、と紫は頷き、ふと思いを巡らせた。~ (―――そう、私、そんなに幽々子としてないのね)~ 隣には、ゆったりと座っている幽々子の姿。その姿を見て、紫は堪らなく―――~ 「―――幽々子」~ 「ひゃっ」~ 堪らなくなって、紫は幽々子を抱きしめた。その拍子に幽々子の帽子が脱げ、地面に落ちる。近づけた顔の側からは、幽々子の髪のいい香りがした。~ 「…何? どうしたの? 紫…」~ 「……急にごめんね、幽々子。でも私、今日は何だか久し振りに、あなたとしたい気分なの」~ 「…ふふ、珍しいわね、紫がそんな事言うなんて。早起きしたから、寝ぼけてるの?」~ 「そうかも」~ 「んっ」~ くす、と笑った後、紫はもう一度幽々子の唇を奪う。今度は舌を突き出し、幽々子の舌を求める様に動かす。~ 「ん―――ン―――」~ 「……ちゅっ………んん……」~ 少しだけ戸惑う様に差し出された幽々子の舌を、紫の舌は絡め取っていく。~ 「はっ……あ、ふ……ん…」~ 「んくっ…ちゅるっ……ちゅ……」~ 「はっ…あっ……あ―――んっ!」~ うっとりとした顔で、紫の舌による口腔への愛撫を受け取っていた幽々子が、不意に体を震わせる。~ 「ん…? どうしたの、幽々子…」~ 「もう、紫…キスしてる時に胸触るのは、反則よ……」~ 紫の手は、幽々子の服の隙間からその中へ入り込んでいた。~ 「そう…? でも幽々子、こうされるの、キライじゃないでしょう…?」~ 「……それは……そうだけど………っ!!」~ 幽々子の僅かな抗議を無視しつつ、紫は更に手を動かす。~ 「嫌な訳ないわよね…? ほら、もう先っぽがこんなに硬くなってきてる…」~ 「や―――そんな事、言わな……」~ その言葉を最後まで聞かず、紫は幽々子を押し倒した。~ 「きゃっ…」~ 「ほら…服なんて邪魔なだけよ…? 脱いで…」~ 「うん…」~ 紫の言葉に、幽々子は静々と従い、その肌を露わにしていく。その透き通る様な白い肌に、紫は指を這わせていく。~ 「あっ…紫も……脱いでよ…」~ 「ふふ…そうね」~ 幽々子の指摘に紫も頷き、服に手をかける。きめ細やかな肌が、陽光に光っていた。~ 「ほら、脱ぎました…」~ 「うん……紫……来て―――」~ 寝転んだまま、幽々子は紫へと手を伸ばす。紫はその手を握ると、ゆっくりと幽々子と体を重ねていった。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「はっ……んっ…ふ……ぁ―――」~ ぴちゃぴちゃという小さな水音が、幽々子の体を支配してゆく。その体を這う紫の舌は、幽々子の肌を薄紅に染め、艶めいた声を上げさせる。~ 「ん…んふ……どう……幽々子…気持ち、いい…?」~ 「ぁ…う、ん…」~ 紫の問いに、こくりと頷く幽々子。その顔を満足そうに見た紫は再び舌による愛撫を始める。~ 「あふっ…! ん、んん……! あ、ゆか、り……!」~ 「んっ…ぴちゃっ……ちゅっ……」~ 胸を食む様に、二の腕を擦る様に、指を吸う様に。丹念に幽々子の体を舐り尽くすと、紫の指は幽々子の花弁へと向かっていった。~ 「っ……! やっ、はあっ!! そっ…こ、はぁ……!!」~ 「幽々子……濡れてる……」~ 紫は、幽々子の耳元でうっとりとした声で囁く。ふぅ、と息を吹きかけると、幽々子はびくりと体を震わせた。~ 「はっ……やっ…分かってるから…言わない、でぇ…」~ 「どうして…? 幽々子のココ、もうこんなにぐしょぐしょになってるのに…?」~ 「ひぃっ……あっ……いや……そんなの、嘘よぉ……」~ 「嘘…? 嘘なんかじゃないわよ…? ほら…耳を澄ませて……? ………ね? くちゅくちゅ、っていってるでしょ…? 幽々子のアソコ、私の指に弄られて、こんなにエッチなおツユを出してる……」~ そう言って、紫は幽々子の愛液に濡れた指を、幽々子の目の前に持ってくる。~ 「あ……ぁぅ………」~ 幽々子は更に顔を真っ赤にして、俯く。紫はくすりと笑うと、指を再び花弁へと戻した。~ 「はうっ……! んあ、あぁぁあ……!!」~ 幽々子の体が仰け反り、嬌声が上がる。それを見た紫は、幽々子の背中に手を回し、その体を抱き上げた。~ 「ふあっ…! 紫……何……?」~ 顔に疑問符を浮かべた幽々子の唇を、紫は塞ぐ。そのまま舌を強引に絡ませ、更に指を激しく動かしてゆく。~ 「んんっ!! はぐっ、んぐ……!! ひ、んううぅうぅぅ……!!」~ 「んっ……は……幽々子…見て……私のココも、濡れてる…」~ 「あ―――ゆか、り―――」~ 紫は閉じていた股を開き、赤みの強い果肉を晒した。~ 「幽々子…来て…」~ 両手を広げ、紫は幽々子を誘う。それに幽々子は頷き、既に濡れそぼっている自らの花弁を、紫の花弁に重ねた。~ 「っ……あ……!」~ 「っく…はぁ……!」~ じゅく…~ 湿った音を立て、重なる肉。重なる甘い吐息。~ 「幽々子…動いて……」~ 「うん……私も…我慢出来ない…」~ 二人は、ゆっくりと腰を動かす。その律動毎に甘美な刺激が全身を駆け巡り、二人は恥ずかしげも無く声を上げる。~ 「はうっ……あっ……!! 紫っ……紫っ……!!」~ 「うぅっ…ん……んあぁぁ……!! ゆ、幽々子っ……!!」~ その動きが二人を酔わせ、その鼓動が二人を昂ぶらせる。~ 「あっ…! あ、んぁぁあああ……!! はああぁああ……!!」~ 「んんっ……ふっ、ぅん、んぅぅうぅううう……!!」~ 二人はきつく抱き合う。最後のその時まで、決して離れぬ様にと―――~ ~ 「「んあ、あぁぁああぁあぁあぁあぁあぁああああぁーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」~ ~ びくっ! びくんっ……!~ ~ 「………あ……ん……紫ぃ………大好き……」~ 「私も、よ………幽々子…」~ 絶頂後の虚脱感の中、二人はどちらともなく深い口付けを交わした。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「ねえ…紫…」~ 「ん? なぁに…?」~ ~ 行為の後、二人は桜に木に寄り添って座っていた。~ 「今日の紫…何だか激しかったわ…」~ 「…そう?」~ 「…そうよ?」~ 「……」~ そう言われた紫は、思わず考えてしまった。何故自分はこうも激しく幽々子を求めたのか、と。~ ~ …簡単な事だ。~ 桜の木の下で眠っていた幽々子の姿が、生前の彼女と重なって見えたから。~ 今ではもう彼女は思い出せない、生前の紫との思い出。それが思い出せる自分は、一人だけ取り残された様で。~ せめて、今の彼女を―――~ ~ 「何だか、みっともないわね」~ 溜め息をつき、紫は空を見上げる。目に入ってくるのは、無数の花びらと、眩しい光。~ 「……く~~」~ 「………」~ そして、紫の隣で呑気な寝息を立てる幽霊一人。~ 「…何だか、悩んでる自分が馬鹿みたいね…」~ 少し笑った紫は、木の裏に声を投げかけた。~ 「出ていらっしゃいな。もう、終わったから…」~ 「………!!」~ 木の裏にいた人物は、驚きの声を上げて紫へと走ってきた。~ 「こんにちは、妖夢」~ 「こ………こここ、こん、こん、こん………」~ 「…狐?」~ 顔を真っ赤にして俯いている妖夢に冷静なつっこみを入れ、紫は微笑む。~ 「あ………あの……こ、こん…にちは……」~ どこか気まずそうに妖夢は喋る。そんな妖夢を見て、紫は更に微笑んだ。~ 「別にいいわよ。外でする以上、あなたに聞かれる事くらいは予想出来るもの」~ 「は……はあ……」~ 呆気に取られる妖夢を横に、紫は幽々子の寝顔を見る。~ 安らかな寝顔。きっと人間、死ぬ時はこうでありたいと人間は思うのかもしれない。~ (って、幽々子はもう死んでるのに…)~ 我ながら間抜けね、と紫は思った。~ 「妖夢ちゃん」~ 「は、はい!」~ 急に紫に呼ばれた妖夢は、背筋を正す。~ ~ 「…これからも、幽々子をお願いね…」~ 「え―――は、はい!」~ ~ はっきりとした妖夢の声に、紫は安心して、幽々子の頭を撫でた。~ ~ その顔が微笑んだ様に見えたのは、気のせいではないだろう。~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 了~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ --------------------------------------------------------------------------------------------~ ~ <まあ後書き>~ ~ 実は以前、某氏のゆかりんネチョSSをリクされた時はこの話を書こうと思ってたけど、~ 先方からの要請により前回の紫×霊夢になったというどうでもいい裏話。~ ~ そんな訳で今回は適当に。まあSSの練習にもなるし、いいか(ぉ~ ~ ~ まあ書いた人:謎のザコ
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~ ~桜花の恋塚~~ ~ ~ その日、本当に珍しく、紫は朝早くに目が覚めた。二度寝しようとしても何故か眠れず、仕方無しに朝ご飯でも食べようかと思い居間に行くと、式神達が大層驚いて迎えてくれた。~ ~ もちろん、紫の分の朝食は用意されていなかった。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「ここも変わってないわね」~ ~ 午後。~ 紫は昼食を軽く済ませると、久し振りに白玉楼へと足を運んでいた。暇だったのが最大の理由だったが、たまには彼女の顔を見に行くのも悪くはない、と思ったからだ。~ ~ 季節柄、咲き誇る桜並木を抜けていると、そこに彼女の姿はあった。~ ~ 「………くー………」~ ~ 正確に言うと、眠っていた。大きくそびえるその桜の木にもたれかかって、幽々子は夢の世界に旅立っていた。~ 「しょうがないわねえ。寝てばっかりいちゃ、ダメなんだから」~ 己の式神が聞いたら複雑な顔をしそうな台詞を言って、紫はそっと彼女の横に腰を下ろした。そのまま寝ている幽々子の頬を、少し突付いてみる。~ むに。~ 「………」~ むにむに。~ 「………………」~ ぎゅう~~~………~ 「………………………ふえ………ふぁ?」~ ついつい頬を引っ張ってしまった所で、間延びした声を上げ、幽々子が目を覚ました。~ 「………ふぁえ? はんへゆふぁひはほほひひふほ?」~ 「あら、ごめんね幽々子。面白い感触だったから、つい引っ張っちゃったわ」~ 慌てて引っ張る手を離す紫。幽々子は伸びた頬をさすると、今の言葉をもう一度言う。~ 「…あれ? 何で紫がここにいるの?」~ 幽々子は首を傾げ、紫の顔を覗き込んだ。~ 「ええ、ちょっとね。久し振りに早起きしたから、久し振りに遊びに来たの」~ 「ふぅん」~ 紫の言葉に、まだ少し眠そうな声で幽々子は頷いた。…というか、まだ明らかに眠そうな素振りで、頭を前後させている。~ 「ちょっと、大丈夫? だいぶ眠そうだけど」~ 「……うん……大丈夫…よ…」~ あまり大丈夫でなさそうな返事をして、幽々子は紫の胸の中に収まってしまった。~ 「あ」~ 「……ん……紫の体…温かい……」~ 「…幽々子の体だって」~ 亡霊に体温なんてあるのだろうか、などと思ったりもした紫だったが、この際どうでもいい事であった。~ 「眠いの? 幽々子…」~ 「んー…少し……」~ 紫の胸に顔を埋め、幽々子は呟く。その声は、やはり眠そうであった。何だか、紫まで眠くなってしまいそうだった。~ 「紫…何か、目の覚める様な事、ないかしら…?」~ 「え? どうして?」~ 「…だって、久し振りに紫が来てくれたんだもの。ちゃんと、起きてたくて…」~ 「…幽々子」~ 幽々子のその言葉を聞いた紫は、彼女の頭を撫でる。そして、おとがいに手を添えた。~ 「何? ゆか―――」~ 「―――」~ そのまま、唇を重ねた。~ 幽々子の目が一瞬見開かれたが、すぐに瞼がゆっくりと閉じられた。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「…目、覚めた?」~ 「ええ、びっくりしちゃった」~ すっかり眠気の去った二人は、大きな桜の木の下で寄り添い合ったまま、散る花弁を眺めていた。~ 「ねえ、紫…」~ 「ん? 何?」~ 「たぶん、すごく久し振りよ。紫にキスされたの」~ 「…そうなの? どれくらい、久し振りなのかしら」~ 「んーと、たぶん、両手で数えられるくらい?」~ それは微妙な数ね、と紫は頷き、ふと思いを巡らせた。~ (―――そう、私、そんなに幽々子としてないのね)~ 隣には、ゆったりと座っている幽々子の姿。その姿を見て、紫は堪らなく―――~ 「―――幽々子」~ 「ひゃっ」~ 堪らなくなって、紫は幽々子を抱きしめた。その拍子に幽々子の帽子が脱げ、地面に落ちる。近づけた顔の側からは、幽々子の髪のいい香りがした。~ 「…何? どうしたの? 紫…」~ 「……急にごめんね、幽々子。でも私、今日は何だか久し振りに、あなたとしたい気分なの」~ 「…ふふ、珍しいわね、紫がそんな事言うなんて。早起きしたから、寝ぼけてるの?」~ 「そうかも」~ 「んっ」~ くす、と笑った後、紫はもう一度幽々子の唇を奪う。今度は舌を突き出し、幽々子の舌を求める様に動かす。~ 「ん―――ン―――」~ 「……ちゅっ………んん……」~ 少しだけ戸惑う様に差し出された幽々子の舌を、紫の舌は絡め取っていく。~ 「はっ……あ、ふ……ん…」~ 「んくっ…ちゅるっ……ちゅ……」~ 「はっ…あっ……あ―――んっ!」~ うっとりとした顔で、紫の舌による口腔への愛撫を受け取っていた幽々子が、不意に体を震わせる。~ 「ん…? どうしたの、幽々子…」~ 「もう、紫…キスしてる時に胸触るのは、反則よ……」~ 紫の手は、幽々子の服の隙間からその中へ入り込んでいた。~ 「そう…? でも幽々子、こうされるの、キライじゃないでしょう…?」~ 「……それは……そうだけど………っ!!」~ 幽々子の僅かな抗議を無視しつつ、紫は更に手を動かす。~ 「嫌な訳ないわよね…? ほら、もう先っぽがこんなに硬くなってきてる…」~ 「や―――そんな事、言わな……」~ その言葉を最後まで聞かず、紫は幽々子を押し倒した。~ 「きゃっ…」~ 「ほら…服なんて邪魔なだけよ…? 脱いで…」~ 「うん…」~ 紫の言葉に、幽々子は静々と従い、その肌を露わにしていく。その透き通る様な白い肌に、紫は指を這わせていく。~ 「あっ…紫も……脱いでよ…」~ 「ふふ…そうね」~ 幽々子の指摘に紫も頷き、服に手をかける。きめ細やかな肌が、陽光に光っていた。~ 「ほら、脱ぎました…」~ 「うん……紫……来て―――」~ 寝転んだまま、幽々子は紫へと手を伸ばす。紫はその手を握ると、ゆっくりと幽々子と体を重ねていった。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「はっ……んっ…ふ……ぁ―――」~ ぴちゃぴちゃという小さな水音が、幽々子の体を支配してゆく。その体を這う紫の舌は、幽々子の肌を薄紅に染め、艶めいた声を上げさせる。~ 「ん…んふ……どう……幽々子…気持ち、いい…?」~ 「ぁ…う、ん…」~ 紫の問いに、こくりと頷く幽々子。その顔を満足そうに見た紫は再び舌による愛撫を始める。~ 「あふっ…! ん、んん……! あ、ゆか、り……!」~ 「んっ…ぴちゃっ……ちゅっ……」~ 胸を食む様に、二の腕を擦る様に、指を吸う様に。丹念に幽々子の体を舐り尽くすと、紫の指は幽々子の花弁へと向かっていった。~ 「っ……! やっ、はあっ!! そっ…こ、はぁ……!!」~ 「幽々子……濡れてる……」~ 紫は、幽々子の耳元でうっとりとした声で囁く。ふぅ、と息を吹きかけると、幽々子はびくりと体を震わせた。~ 「はっ……やっ…分かってるから…言わない、でぇ…」~ 「どうして…? 幽々子のココ、もうこんなにぐしょぐしょになってるのに…?」~ 「ひぃっ……あっ……いや……そんなの、嘘よぉ……」~ 「嘘…? 嘘なんかじゃないわよ…? ほら…耳を澄ませて……? ………ね? くちゅくちゅ、っていってるでしょ…? 幽々子のアソコ、私の指に弄られて、こんなにエッチなおツユを出してる……」~ そう言って、紫は幽々子の愛液に濡れた指を、幽々子の目の前に持ってくる。~ 「あ……ぁぅ………」~ 幽々子は更に顔を真っ赤にして、俯く。紫はくすりと笑うと、指を再び花弁へと戻した。~ 「はうっ……! んあ、あぁぁあ……!!」~ 幽々子の体が仰け反り、嬌声が上がる。それを見た紫は、幽々子の背中に手を回し、その体を抱き上げた。~ 「ふあっ…! 紫……何……?」~ 顔に疑問符を浮かべた幽々子の唇を、紫は塞ぐ。そのまま舌を強引に絡ませ、更に指を激しく動かしてゆく。~ 「んんっ!! はぐっ、んぐ……!! ひ、んううぅうぅぅ……!!」~ 「んっ……は……幽々子…見て……私のココも、濡れてる…」~ 「あ―――ゆか、り―――」~ 紫は閉じていた股を開き、赤みの強い果肉を晒した。~ 「幽々子…来て…」~ 両手を広げ、紫は幽々子を誘う。それに幽々子は頷き、既に濡れそぼっている自らの花弁を、紫の花弁に重ねた。~ 「っ……あ……!」~ 「っく…はぁ……!」~ じゅく…~ 湿った音を立て、重なる肉。重なる甘い吐息。~ 「幽々子…動いて……」~ 「うん……私も…我慢出来ない…」~ 二人は、ゆっくりと腰を動かす。その律動毎に甘美な刺激が全身を駆け巡り、二人は恥ずかしげも無く声を上げる。~ 「はうっ……あっ……!! 紫っ……紫っ……!!」~ 「うぅっ…ん……んあぁぁ……!! ゆ、幽々子っ……!!」~ その動きが二人を酔わせ、その鼓動が二人を昂ぶらせる。~ 「あっ…! あ、んぁぁあああ……!! はああぁああ……!!」~ 「んんっ……ふっ、ぅん、んぅぅうぅううう……!!」~ 二人はきつく抱き合う。最後のその時まで、決して離れぬ様にと―――~ ~ 「「んあ、あぁぁああぁあぁあぁあぁあぁああああぁーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」~ ~ びくっ! びくんっ……!~ ~ 「………あ……ん……紫ぃ………大好き……」~ 「私も、よ………幽々子…」~ 絶頂後の虚脱感の中、二人はどちらともなく深い口付けを交わした。~ ~ ~ * * *~ ~ ~ 「ねえ…紫…」~ 「ん? なぁに…?」~ ~ 行為の後、二人は桜に木に寄り添って座っていた。~ 「今日の紫…何だか激しかったわ…」~ 「…そう?」~ 「…そうよ?」~ 「……」~ そう言われた紫は、思わず考えてしまった。何故自分はこうも激しく幽々子を求めたのか、と。~ ~ …簡単な事だ。~ 桜の木の下で眠っていた幽々子の姿が、生前の彼女と重なって見えたから。~ 今ではもう彼女は思い出せない、生前の紫との思い出。それが思い出せる自分は、一人だけ取り残された様で。~ せめて、今の彼女を―――~ ~ 「何だか、みっともないわね」~ 溜め息をつき、紫は空を見上げる。目に入ってくるのは、無数の花びらと、眩しい光。~ 「……く~~」~ 「………」~ そして、紫の隣で呑気な寝息を立てる幽霊一人。~ 「…何だか、悩んでる自分が馬鹿みたいね…」~ 少し笑った紫は、木の裏に声を投げかけた。~ 「出ていらっしゃいな。もう、終わったから…」~ 「………!!」~ 木の裏にいた人物は、驚きの声を上げて紫へと走ってきた。~ 「こんにちは、妖夢」~ 「こ………こここ、こん、こん、こん………」~ 「…狐?」~ 顔を真っ赤にして俯いている妖夢に冷静なつっこみを入れ、紫は微笑む。~ 「あ………あの……こ、こん…にちは……」~ どこか気まずそうに妖夢は喋る。そんな妖夢を見て、紫は更に微笑んだ。~ 「別にいいわよ。外でする以上、あなたに聞かれる事くらいは予想出来るもの」~ 「は……はあ……」~ 呆気に取られる妖夢を横に、紫は幽々子の寝顔を見る。~ 安らかな寝顔。きっと人間、死ぬ時はこうでありたいと人間は思うのかもしれない。~ (って、幽々子はもう死んでるのに…)~ 我ながら間抜けね、と紫は思った。~ 「妖夢ちゃん」~ 「は、はい!」~ 急に紫に呼ばれた妖夢は、背筋を正す。~ ~ 「…これからも、幽々子をお願いね…」~ 「え―――は、はい!」~ ~ はっきりとした妖夢の声に、紫は安心して、幽々子の頭を撫でた。~ ~ その顔が微笑んだ様に見えたのは、気のせいではないだろう。~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 了~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ --------------------------------------------------------------------------------------------~ ~ <まあ後書き>~ ~ 実は以前、某氏のゆかりんネチョSSをリクされた時はこの話を書こうと思ってたけど、~ 先方からの要請により前回の紫×霊夢になったというどうでもいい裏話。~ ~ そんな訳で今回は適当に。まあSSの練習にもなるし、いいか(ぉ~ ~ ~ まあ書いた人:謎のザコ
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