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 <始めに>~
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 この作品は、私が以前東方うpろだに投稿していた魔理沙×霊夢のシリーズSSをまとめて再編集したものです。ですから、旧版と比べると、若干の差異があります。ご了承下さい。~
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 後、何かキャラの性格・言動が元とだいぶ違うと思います。色々とごめんなさい。~
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 さて、パンドラの箱を開ける準備は整いましたか?~
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 では、どうぞ。~
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「暑いぜ暑いぜ、暑くて死ぬぜ」~
 太陽が燦々と照りつける、幻想郷のとある昼下がり。霧雨魔理沙は自宅にて唸っていた。~
「こんな日は神社に行くに限るな」~
 建物の構造上、神社の方が自分の家より涼しい事を、彼女は知っていた。~
「そうと決まればさっさと行くか…そうだ、確かそろそろ賞味期限が切れる菓子があったよな…ついでに持ってくか」~
 そう言って部屋の中を漁り、菓子を見つけ出すと、魔女は神社へと向かった。~
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 暫くして、魔理沙は博霊神社へと到着した。しかし、境内に巫女の姿は見当たらなかった。~
「ここに居ないとなると…離れにでも居るのか?」~
 魔理沙は、神社の奥の方へと足を伸ばした。~
「遊びにきたぜ」~
 神社の離れ、霊夢が寝食をする為の家。その玄関先で訪問を告げる魔理沙。~
 しかし、中からの返事は無い。~
「いないのかー? …って、鍵は開いてるな。じゃ、遠慮無く」~
 勝手知ったる人の家、とばかりに家に上がり込む。そして、居間へ足を踏み入れた時。~
「おお、いたいた……って、何やってんだ?」~
 霊夢は居間の柱にもたれかかり、じっとしていた。~
「何だよ、人が折角遊びに来たっていうのに、こんな所で何を……ん?」~
 よく見ると、霊夢は目を閉じている。そして、肩が呼吸に合わせて小さく上下していた。~
 更に、『すぅ、すぅ』という規則正しい呼吸音…~
「何だ、寝てたのか…。まあ、暑いしな。しかし、こんな所で昼寝とは」~
 苦笑する魔理沙。まあこんな日は自分も昼寝するしな、と思っていた。~
「起こすのも何だな…しょうがない、勝手にくつろがせて貰うぜ」~
 魔理沙は畳に座り、帽子を脱ぎ、自分の荷物を取り出した。霊夢と一緒に食べようと思って持ってきた、菓子(賞味期限切れ近し)である。~
「そうだ、飲み物が必要だな。冷たいヤツがいい」~
 手を叩いて魔理沙は立ち上がり、台所へ向かう。~
「冷蔵庫、借りるぜ」~
 霊夢には聞こえていないであろうが、取りあえず断っておく。~
 魔理沙は冷蔵庫から麦茶を取り出し、湯呑み(コップが無いので代わり)を二つ持って、居間へと戻っていった。~
「ただいま戻ったぜ―――」~
 語尾が消えていく。動きが止まる。~
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 霊夢の巫女服の胸元部分がはだけ、二つの膨らみの一部分がその存在をアピールしていた。~
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「な、ななな、何なンなん」~
 しかも、肝心の部分は見えない。正に、絶妙のアングルだった。~
「あ、ああ、そ、そうか。あ、暑いからな。つ、ついつい無意識に、ふ、服を、な」~
 顔を真っ赤にし、動揺しまくった魔女は、思わず湯呑みを落としてしまった。~
 が、幸い割れる事は無かった。~
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「ま、全く、し、心臓に、わ、悪いぜ」~
 表面上は落ち着きを取り戻した様に見える魔理沙だったが、実際は未だに動揺していた。~
 さっきから、心臓の鼓動は全く収まろうとしてくれないのだ。~
「う、う…ん……」~
 と、その時。魔理沙の動揺を知らない霊夢が、体をよじらせた。その結果―――~
「っっっ!!?」~
 魔理沙の、声にならない叫び。服が更にはだけ、二つの膨らみがより一層、小振りとは言え強烈にその存在をアピールした。~
「こ、これは…! い、いや…そ、そうだ! ふ、服、な、直してやるよ。そのままじゃ、な? い、色々と、マズい」~
 何がまずいのか自分でも良く分かっていない魔理沙だったが、このままにしておくと自分がおかしくなりそうだと思い、霊夢の服を直す事にした。~
「ま、全く、だらしの無いヤツだな、おまえさんは」~
 そう一人ごちながら、魔理沙は霊夢の胸元に手を伸ばし………止める。~
「………霊夢………」~
 手を止めた理由は明白。~
 その白磁の様な綺麗な肌。滑らかな曲線を描く二つの膨らみ。~
 芸術品の様な『それ』をおいそれと触る事は、魔理沙には出来なかった。~
「出来れば……」~
 そう。出来れば、このままずっと――――――~
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「――――――見ていたい、とか?」~
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 その言葉は、魔理沙が発したものでは無かった。~
 眠れる森の美女。否、眠れる森の巫女、霊夢。~
「なっ、霊―――」~
 言葉は続かなかった。魔理沙は、急に覆い被さってきた霊夢に驚き、その間に押し倒された。~
 天井は見えない。見えるのは、霊夢の、吸い込まれそうな大きな瞳。~
「おはよう、魔理沙」~
 笑顔で挨拶をする霊夢。~
「お、起きてたのか……? いつから……?」~
 霊夢とは対照的に、顔一杯に『?』を浮かべる魔理沙。~
「いつから…? そうねえ……『起こすのも何だな…』辺りから、かしら?」~
「…何だ…結局、起こしちまったな……」~
 苦笑する魔理沙。つまり、自分がやった事は全部ばれて―――~
「―――って何で、すぐに起きなかったんだよ。しかも……服。何で、あんな事を…? 自分でやったんだろ? 私がいない間に…」~
「ふふ、ちょっとした悪戯よ。魔理沙がどうするか、知りたかったの」~
 疑問をぶつける魔理沙に、霊夢は笑顔で答える。~
「………」~
「ねえ魔理沙………………興奮、した?」~
「――――――!? な、何!?」~
「したんでしょ? ほら、魔理沙のここ、凄くドキドキ言ってるわ」~
 そう言って、魔理沙の胸に手を当てる霊夢。~
「なっ………そ、それは、霊夢が急に私を押し倒したりするから吃驚して―――」~
「それだけ?」~
「そ、それだけだって……」~
「私の胸を見て、何とも思わなかったの?」~
「う………」~
 言葉を詰まらせる魔理沙。さっきから霊夢の服ははだけっぱなしで、しかも二人の距離が近いものだから、胸が良く見えるのだ。~
「今だって、私の胸、見てるじゃない」~
「あう……」~
 否定出来ない。現に、魔理沙の目は霊夢の胸に釘付けだった。~
 自分にも付いているハズなのに、見慣れているモノなのに、どうして、どうしてこんなに鼓動が高まるのか。~
 魔理沙は沸き上がる得体の知れない感情に、戸惑いを隠せなかった。~
~
 そう言えば、以前から時折、こんな感情が胸を支配した事が―――~
~
「ねえ、魔理沙………私の胸……魅力無かった?」~
「へっ?」~
 急に霊夢の声のトーンが下がった。心なしか、沈んでいる様に聞こえた。~
「魔理沙……私の胸、触ろうとして止めたじゃない? どうして…? 私の胸って、そんなに魅力、無かった?」~
「あ、いや……」~
「私、馬鹿だなぁ……こんな事して、一人で盛り上がって…。魔理沙の気持ちなんて、全然考えてない―――」~
~
 瞬間、魔理沙の中で熱い何かが弾けた。その熱は大きな奔流となり、魔理沙の体を突き動かした。~
~
 止まらなかった。魔理沙はその腕で、霊夢の細い体を抱きしめていた。強く、しっかりと。~
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 そうか、そうだったのか、この、感情は―――~
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「あ、ま、魔理沙。痛い、わよ」~
「ばか、馬鹿。霊夢、おまえ、ホントに、ばか、だよ」~
 熱い流れが止まらない。体の中で逃げ場を失ったそれは、目から溢れ出してきた。~
「まり、さ………?」~
「霊夢、ホラ、何だ、お前の胸。すっごく綺麗だったよ。だから、そんな、触るの、勿体無くってさ、だから、ほら、見入っちまったよ。ホント、すっごく綺麗だったんだよ」~
 魔理沙は、自分でも何が何だか分からなくなり、一気にまくし立てた。~
 ただ一つ。霊夢の悲しむ顔は見たくなかったのだ。~
「………魔理沙………………魔理沙ぁっ!」~
 背中に回される腕の感覚を、魔理沙も感じた。~
 霊夢も、魔理沙の体を抱きしめていた。霊夢もまた、泣いていた。~
「ありがとうっ……嬉しいよ…魔理沙ぁ………」~
「霊夢……本当に…綺麗だ……」~
~
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 そうして二人は、互いのぬくもりを、この手に感じる事が出来た―――~
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「ほら、これでOKだ」~
「ん、ありがと、魔理沙」~
 ひとしきり泣いた後、二人はそのまま眠ってしまい、気が付いたら太陽は西に傾いていた。~
「全く、服くらい自分で直せるだろうに」~
「魔理沙にして欲しかったのよ」~
「…恥ずかしいヤツめ」~
 魔理沙が顔を赤くする。それを見た霊夢が、くすくすと笑う。~
「人の顔を見て笑うな」~
「ふふ、魔理沙、かわいい」~
「なっ―――」~
「ふふ、ごめん。でも本当よ、魔理沙がかわいいのは」~
「………」~
 ますます顔を赤くして、うつむく魔理沙。~
 その時、今まで魔理沙の前に座っていた霊夢が、魔理沙の横に座りなおし、~
「な、何だよ」~
 魔理沙に体をあずけてきた。~
「…私、ずっと前から魔理沙とこうなりたいって、思ってたの」~
「………」~
「だから今日、魔理沙がウチに来た時に、チャンスだって思ったの。だから、あんな事したんだけど…」~
 『あんな事』とは、服の事だろうと魔理沙は思った。~
「…こんなずるい事して、魔理沙、怒ってない? さっきだって無理矢理押し倒して、それであんな事言って……」~
 『あんな事』とは、胸の事だろうと魔理沙は思った。~
「怒ってないぜ。そりゃ確かに吃驚したけど、霊夢に見とれてたのは本当だしな。それにな、私だって―――」~
 不意に、魔理沙が言葉を止める。~
「何? 魔理――――――」~
 霊夢は、それ以上言葉が続かなかった。~
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 唇が、ふさがれた。魔理沙の唇に、ふさがれた―――~
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「………………!」~
「―――こうしたい、って思ってたんだぜ?」~
 魔理沙の顔が赤くなる。しかし、それに輪をかけて、霊夢の顔は真っ赤だった。~
「………魔理沙………大好き」~
「ああ……私も、だぜ………」~
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 柔らかな風が、博麗神社を吹きぬける。夏の幻想郷も、夜ともなれば幾分かは涼しくなるようだ。~
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「このお菓子、美味しい」~
 霊夢と魔理沙は、縁側で菓子を食べていた。魔理沙が持ってきていたものである。~
「そうか、そりゃ良かった。たしか、有名な所が作ってたような」~
 よく憶えていない。実は賞味期限切れが近いものなのだが、魔理沙は敢えて言わない事にした。礼儀である。~
「違うわよ、魔理沙」~
「? 何が?」~
「作った所なんて関係ないわ。魔理沙と一緒に食べてるから、美味しいの」~
 そう言って、微笑む。~
「………う」~
 随分と恥ずかしい事を平気で言うんだな、と魔理沙は思った。しかし、霊夢の顔も少し赤かったので、やはり言っていて恥ずかしかった様である。~
「ふふ、変な事言っちゃった」~
「分かってるなら言わないでくれ…」~
 思わず、顔を見合わせる。~
「ぷっ…ふふふ…………」~
「ふっ…あはは…………」~
 二人、笑いあう。穏やかな時は、こうして過ぎていく………~
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「ごちそうさまでした」~
「お粗末さん」~
 菓子を食べ終わり、お茶を啜る。夜風がお茶で火照った体に心地良い。~
「あー…涼しいぜ」~
「ほんとね……」~
 ひたすら縁側でぼーっとしていた。しかし、退屈では無かった。好きな人と一緒にいる時間は、いつだって楽しいものだ。~
「あれ…? 魔理沙」~
「ん? 何だ?」~
 気が付くと、霊夢が魔理沙の顔を覗き込んでいた。~
「何だ? 私の顔に、何か付いてるのか?」~
 魔理沙は冗談めかして言ったが、~
「うん、お菓子の滓が…」~
 どうやら本当に何か付いていたらしい。~
「ほんとかよ。どこに付いてるんだ?」~
「待って。今取るから」~
「いや、いいよ。自分で―――」~
 そこまで言った時。霊夢の顔が近付いたかと思うと。~
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 ぺろ………~
 霊夢の舌が、魔理沙の口元を拭っていた。~
~
「―――!」~
「ほら、取れた」~
「……霊夢…吃驚させるな……」~
 何だか、霊夢に驚かされてばかりだ。今日の魔理沙の心臓は、いつもより忙しかった。~
「ふふふ~、吃驚した?」~
「あ、当たり前だ」~
「へえ…どれどれ……?」~
 さわ……~
「!」~
 霊夢の、手が触れる。~
「あ、ほんとだ…ドキドキ言ってる」~
「れ、霊夢? …どこ触ってるんだ?」~
「何って…胸」~
「い、いや、それは分かるが、その………」~
「何……? あ、そうだ。じゃあこれで………」~
 霊夢が、魔理沙の手を取る。~
~
 さわ………~
「!!」~
 魔理沙の手が、霊夢の胸へ。~
~
「ほら……これで、おあいこ」~
「……霊夢……」~
 手の平から感じる、霊夢の鼓動。それはまるで、自分の鼓動が霊夢に移った様な―――~
「魔理沙……私も、ドキドキしてるよ」~
「あ、ああ…」~
「ふふ…私達、一つになったみたい…」~
「!!!」~
 どきり、とした。~
「ひゃっ」~
 不意に、霊夢が頓狂な声を上げた。さっきの霊夢の言葉に吃驚した魔理沙が、思わず霊夢の胸に置いた手を動かしてしまったのだ。~
「あ、す、すまん」~
 そう言って手を引っ込めようとする魔理沙。しかし…~
~
「………止めないで………」~
~
 引っ込めようとした魔理沙の手を掴む霊夢。~
「魔理沙…止めないで……お願い…もっと………」~
「れ、霊夢………?」~
「私の胸、そんなに大きくないけど………でも…私…魔理沙に………………魔理沙と………」~
「霊夢………!」~
 ぎゅっっ………!~
 魔理沙は、霊夢を抱きしめていた。今は、目の前にいる少女の全てが愛おしい―――~
「魔理、沙………? んっ……!」~
~
 霊夢の唇を塞ぐ。止まらない。舌を、ねじ込む。抵抗は、無い。口腔を舌で舐る。甘い。何かが絡んでくる。霊夢の、舌。~
~
 くちゅ、くちゅっ………~
 熱い。熱い。止まらない。熱い。熱い。体が、熱い。~
「んっ……! んふうっっ………!!」~
「んんっっ……! んっ………!! ぷはあっ! ………はあ……はあ………」~
 息苦しくなり、口を離した。互いの唇は、一本の輝く糸で結ばれていた。~
「はあ……はあ……魔理沙………」~
「霊夢………好きだ…」~
「………魔理沙………?」~
 霊夢は、魔理沙が何を言ったのか理解出来ない様子で、目をとろんとさせていた。先程の激しいキスで、酸素が足りなくなったのかもしれない。~
「お前…さっき言ったよな…? 『私達、一つになったみたい…』って。………駄目だ………そんなんじゃ、足りないよ。霊夢…」~
「魔理沙………」~
 霊夢の体は、火照っていた。勿論、飲んでいたお茶のせいではない。~
「私は………霊夢と『一つになりたい』………!」~
「……魔理沙……!」~
 そしてまた、抱き合う。~
 そう。全てが、愛おしいのだ。 ~
~
「でも、『ここ』でするってのは……」~
 魔理沙は、縁側を指した。~
「…私も、自分の家がいい………」~
「それじゃあ、行きますかっと……」~
 ひょい~
「うわっ!?」~
 霊夢は、魔理沙に抱きかかえられた。しかも、この格好は………~
「…お姫様抱っこと言ったかな、これは」~
「そ、そうみたいね…」~
「さて、行きますか、お姫様?」~
「………うん」~
 そして二人、巫女の家へと向かう。金色に輝く月だけが、二人を見ていた。~
~
~
~
「ん………」~
「ふ………」~
 軽い、キス。そして、優しく胸を撫でる。~
「は……ぁ………」~
 吐息が漏れる。甘い声。もう一度、キス。少し舌を入れてみる。先端で、チロチロと、舐め合う。そして、そのまま舌を絡める。~
「んっ……ふっ……」~
「ふっ……んっっ………」~
 それに合わせて、魔理沙が霊夢の胸を揉みしだく。大きく、ゆっくりと。~
「はっ……うんっっ………!」~
 霊夢は自分の声に驚き、慌てて口を塞ぐ。だが、魔理沙に止められた。~
「声………聞かせてくれ」~
「う、うん………ひゃっ!?」~
 同時に、霊夢の上半身が、外気に曝け出された。魔理沙によって、巫女服の上だけ脱がされたのだ。~
「あ……魔理沙……」~
「…恥ずかしいのか?」~
「う、うん……」~
「じゃあ、私も脱ぐぜ」~
 そう言った魔理沙は、自分の着ているものをそそくさと脱ぎ、ドロワーズだけになる。~
「ほら、これでおあいこだ」~
「え、でも…」~
 袴とドロワーズでは、割が合わない。霊夢はそう言いかけたが………~
「細かい事は気にするな」~
「あっ………!」~
 魔理沙の手が、霊夢の胸に触れる。直接触られているので、先程とはまるで感覚が違った。~
「…敏感、だな」~
「そんな…! 誰だって、直接触られたら……はんっ!」~
「霊夢……もう、乳首が固くなってるぜ……」~
「やっ……言わな―――ふああっっ!?」~
 不意に感じる衝撃。魔理沙の舌が、霊夢の乳首を舐めていた。~
「んっ…ふっ……ぺろっ……」~
「ああっ! 魔理沙っ!」~
「うぐっ」~
 霊夢は、反射的に魔理沙をきつく抱きしめていた。一方の魔理沙は、霊夢の急な抱擁によって、少々情けない声を上げてしまった。~
「あ、ごめん……」~
「ちょっと吃驚したぜ。だから…仕返し」~
「はあんっっ!」~
 乳首を口に含み、甘く噛む。何だか、本当に甘い様な気がする。~
「んん……ちゅぷっ……」~
「はあっ! ああっ! くうんっ!」~
 魔理沙が弄る度、それに応じて跳ねる霊夢の体。~
 うっすらと汗を滲ませ、涎を垂らし、瞳を潤ませる霊夢の体。~
 愛おしい。美しい。そして何より、いやらしい―――~
~
 する……~
 そして、魔理沙は遂に霊夢の袴と下着を脱がせた。霊夢も、抵抗しない。~
「綺麗だぜ………霊夢………」~
 生まれたままの姿になった霊夢。部屋に差し込む月の光のせいか、はたまた元からそうなのか。霊夢の体は白く光っている様に見える。~
「あ……魔理沙……そんなに、見つめないで………」~
「駄目だ……目が離せないぜ……もっと、良く見せてくれ………」~
 魔理沙は、霊夢の足に手をかけた。一瞬霊夢はビクッとしたが、魔理沙の顔を見て、すぐに体の力を抜く。~
「これが……霊夢の………」~
 魔理沙が、霊夢の足を開かせる。そして、見た。~
~
 少女の最も大事な部分。赤と言うより桜色。霊夢の花弁は既に充分濡れそぼり、なお奥の泉から蜜をとろとろと溢れさせていた。~
~
「やっ……恥ずかしい………」~
「ああ……霊夢……綺麗、だ―――」~
 ぐちゅっ………~
「あああああああっっっ!!」~
 重く湿った粘液質の音。魔理沙の舌が、霊夢の泉に侵入した。襞をかき分け、奥へ。~
「はあっ! んぁっ……! うあぁんん………!」~
 背を思い切り反らし、悶える霊夢。~
「くぅんっ! んんっ! はあぁっっ……!」~
 霊夢は、無意識の内に魔理沙の頭を掴み、自分の秘所に押し付けていた。その時―――~
「!! ひあああああぁぁぁっっっ!!!」~
 魔理沙の舌が、霊夢の雌蕊を捉えた。霊夢は、電気が走った様な感覚に陥り、思わず魔理沙の頭を離した。~
「ん……ぷはっ……霊夢―――どうだ…?」~
「はっ……はっ……はっ……」~
 しかし、霊夢は答えない。目が虚ろで、焦点が定まっていない。~
「気持ちよすぎて答えられない、ってか…?」~
「はあっ……はあっ……はあっ……」~
「…そうみたい、だな…」~
 やれやれと一人ごち、もう一度霊夢の秘芯に口をつける魔理沙。~
「はっ!? ひゃああっっ!!」~
 忘我の淵にいた霊夢は、再びの強い刺激によって快楽の波に攫われた。~
~
~
「……霊夢…お前、ほんと、可愛いよ……」~
 もう何度目かになるキスをしながら、魔理沙が囁く。~
「魔理沙ぁ……」~
 霊夢の顔は紅潮し、息も荒い。~
「それで、その、相談なんだが……」~
「…? なあに……?」~
「私の方も…何とかしてくれないかな……?」~
 そう言って、魔理沙は立ち上がった。いつの間にか、ドロワーズを脱いでいた様だ。~
「あ…魔理沙……それ……」~
~
 見ると、魔理沙の花弁もてらてらと光り、割れ目から蜜を滴らせていた。~
~
「霊夢の声を聞いていただけなのに…私も、止まらない……」~
「魔理沙……!」~
 霊夢も立ち上がり、魔理沙をぎゅっと抱きしめる。そして、そのまま押し倒した。~
「んふっ…ちゅっ……ふぅんっ……」~
「ふんっ……はんんっっ……じゅるっ…」~
 再びの、濃厚な口付け。互いの唾液を交換する様に、深く、長く。その間に、霊夢の右手は魔理沙の胸を弄り、左手は秘裂を弄っていた。~
「んんっっ!! ふぐっ! ………んふうぅ………!」~
 最初こそ、びくっと体を強張らせた魔理沙だったが、徐々に力は抜け、声の調子も甘いそれへと変化する。~
 くちゅっ………くちゅっ………~
「はぁんっ……あひあっ……ひああっ………」~
「魔理沙…気持ち、いい…?」~
「うん、うん―――気持ち、いい、よ―――」~
 優しく、優しく。壊れ物を扱うように。魔理沙の大事な所を、弄る。魔理沙はそれに応えてくれる。~
 もっともっと。感じて欲しい―――~
~
「ねえ…そろそろ…」~
 互いに向き合った状態で、霊夢が呟く。~
「ん……何だ……?」~
「そろそろ一緒に………ね?」~
 二人とも、体の方はすっかり『準備万端』である。~
「うん………霊夢…来て………」~
「………魔理沙………」~
 そして、二つの影が重なった。~
~
「はあっ……! はあっ……! ああんっ……!」~
「ひあっ! やあっ! んふあぁっ!!」~
 互いの花弁を押し付けあう。動く度、襞が蠢き、絡み合う。~
 舌を動かす。口。頬。耳。首筋。胸。体中、舐め合う。~
 手を、握る。離れたくない。離したくない。指を絡ませ、ぎゅっと、握る。~
 ぐちゅっ……! ぐちゅっ……!~
「ああっ! 魔理沙ぁっ! 魔理沙ぁっ! 魔理沙ぁっ!!」~
「ひいんっ! 霊夢ぅっ! 霊夢ぅっ! 霊夢ぅっ!!」~
 融けて、混ざり合う。二人、混ざり合う。もうどちらがどちらの汗なのか、唾液なのか、涙なのか、愛液なのか、分からない。~
 そして、触れ合う。充血した陰核――――――~
~
「あっ…あああああああああああああああああああああっっっっ――――――――――――!!!!」~
「ひっ…ひゃあああああああああああああああああああっっっっ――――――――――――!!!!」~
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 ひかりが、はじけた。~
 同時に頂きに上り詰めた二人は、同時に布団へどさりと倒れこんだ―――~
~
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~
~
~
「ふう…いい湯だぜ」~
「魔理沙……早く交代してくれない?」~
「あー…もうちょっと…」~
 その後。かいた汗やらを洗い流すため、二人は風呂場へ来ていた。しかし、湯船の大きさは二人で入るには適さないので、先に魔理沙が湯につかり、霊夢はその間に体を洗う事になった。~
「全くもう…そっちがその気なら、こっちはこうするわ」~
 ばしゃ~
「うわっ…何だよ、霊夢」~
「…一緒に入る」~
「せ…狭いだろ」~
「魔理沙と一緒なら、狭くてもいい」~
 言いながら、鼻までお湯に潜る霊夢。ぶくぶくと泡が上がる。~
「…霊夢」~
 気恥ずかしくなり、思わず霊夢から目を逸らす。しかし、魔理沙もまんざらでは無い様子。~
 ~
 その日のお風呂は、少し長く入っていたせいで、ちょっとのぼせた。~
~
~
「ねえ…魔理沙…」~
「ん…何だ…?」~
 息がかかる程の距離で向き合う。一つの布団で、一緒に眠る。~
「私達…一つになれたんだよね?」~
「……ああ……」~
 二人重なり合い、一緒に上り詰めたあの瞬間。魔理沙は確かに霊夢と一つになる感覚を、得た。~
「あの時…霊夢を感じた…それこそ、自分みたいに……だから…」~
「魔理沙……私も、だよ………」~
 霊夢が、魔理沙に頬をすり寄せる。そんな霊夢がたまらなく可愛くて、魔理沙はキスをする。~
「霊夢……今日は、ありがとう……」~
 魔理沙は、感謝の意を伝える。霊夢という、存在に対して。 ~
「私も……今日はありがとう………本当に、ありがとう………」~
 そう語る霊夢の頬に、ぽろ…と涙が零れる。~
「霊夢…どうした……!?」~
 慌てて霊夢の涙を拭う魔理沙。~
「あ、ううん……違うの、これは………嬉しくて………」~
「え………?」~
「嬉しくて、涙が出ちゃった……魔理沙………………大好き………」~
 そう言って、魔理沙の胸に顔をうずめる霊夢。~
「……恥ずかしいやつ……でも…私も……大好き、だぜ………」~
 霊夢が微かに頷いた。魔理沙は、片腕で霊夢を優しく包み込む。~
 ~
~
 穏やかな時。~
 ずっと、こんな時が続けばいい。そう思いながら、眠りにつく。~
 愛しい人の温もりを感じながら。~

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