<始めに>

 この作品は、私が以前東方うpろだに投稿していた魔理沙×霊夢のシリーズSSをまとめて再編集したものです。ですから、旧版と比べると、若干の差異があります。ご了承下さい。

 後、何かキャラの性格・言動が元とだいぶ違うと思います。色々とごめんなさい。

























 さて、パンドラの箱を開ける準備は整いましたか?



























 では、どうぞ。






「暑いぜ暑いぜ、暑くて死ぬぜ」
 太陽が燦々と照りつける、幻想郷のとある昼下がり。霧雨魔理沙は自宅にて唸っていた。
「こんな日は神社に行くに限るな」
 建物の構造上、神社の方が自分の家より涼しい事を、彼女は知っていた。
「そうと決まればさっさと行くか…そうだ、確かそろそろ賞味期限が切れる菓子があったよな…ついでに持ってくか」
 そう言って部屋の中を漁り、菓子を見つけ出すと、魔女は神社へと向かった。


 暫くして、魔理沙は博霊神社へと到着した。しかし、境内に巫女の姿は見当たらなかった。
「ここに居ないとなると…離れにでも居るのか?」
 魔理沙は、神社の奥の方へと足を伸ばした。
「遊びにきたぜ」
 神社の離れ、霊夢が寝食をする為の家。その玄関先で訪問を告げる魔理沙。
 しかし、中からの返事は無い。
「いないのかー? …って、鍵は開いてるな。じゃ、遠慮無く」
 勝手知ったる人の家、とばかりに家に上がり込む。そして、居間へ足を踏み入れた時。
「おお、いたいた……って、何やってんだ?」
 霊夢は居間の柱にもたれかかり、じっとしていた。
「何だよ、人が折角遊びに来たっていうのに、こんな所で何を……ん?」
 よく見ると、霊夢は目を閉じている。そして、肩が呼吸に合わせて小さく上下していた。
 更に、『すぅ、すぅ』という規則正しい呼吸音…
「何だ、寝てたのか…。まあ、暑いしな。しかし、こんな所で昼寝とは」
 苦笑する魔理沙。まあこんな日は自分も昼寝するしな、と思っていた。
「起こすのも何だな…しょうがない、勝手にくつろがせて貰うぜ」
 魔理沙は畳に座り、帽子を脱ぎ、自分の荷物を取り出した。霊夢と一緒に食べようと思って持ってきた、菓子(賞味期限切れ近し)である。
「そうだ、飲み物が必要だな。冷たいヤツがいい」
 手を叩いて魔理沙は立ち上がり、台所へ向かう。
「冷蔵庫、借りるぜ」
 霊夢には聞こえていないであろうが、取りあえず断っておく。
 魔理沙は冷蔵庫から麦茶を取り出し、湯呑み(コップが無いので代わり)を二つ持って、居間へと戻っていった。
「ただいま戻ったぜ―――」
 語尾が消えていく。動きが止まる。
 
 霊夢の巫女服の胸元部分がはだけ、二つの膨らみの一部分がその存在をアピールしていた。

「な、ななな、何なンなん」
 しかも、肝心の部分は見えない。正に、絶妙のアングルだった。
「あ、ああ、そ、そうか。あ、暑いからな。つ、ついつい無意識に、ふ、服を、な」
 顔を真っ赤にし、動揺しまくった魔女は、思わず湯呑みを落としてしまった。
 が、幸い割れる事は無かった。

「ま、全く、し、心臓に、わ、悪いぜ」
 表面上は落ち着きを取り戻した様に見える魔理沙だったが、実際は未だに動揺していた。
 さっきから、心臓の鼓動は全く収まろうとしてくれないのだ。
「う、う…ん……」
 と、その時。魔理沙の動揺を知らない霊夢が、体をよじらせた。その結果―――
「っっっ!!?」
 魔理沙の、声にならない叫び。服が更にはだけ、二つの膨らみがより一層、小振りとは言え強烈にその存在をアピールした。
「こ、これは…! い、いや…そ、そうだ! ふ、服、な、直してやるよ。そのままじゃ、な? い、色々と、マズい」
 何がまずいのか自分でも良く分かっていない魔理沙だったが、このままにしておくと自分がおかしくなりそうだと思い、霊夢の服を直す事にした。
「ま、全く、だらしの無いヤツだな、おまえさんは」
 そう一人ごちながら、魔理沙は霊夢の胸元に手を伸ばし………止める。
「………霊夢………」
 手を止めた理由は明白。
 その白磁の様な綺麗な肌。滑らかな曲線を描く二つの膨らみ。
 芸術品の様な『それ』をおいそれと触る事は、魔理沙には出来なかった。
「出来れば……」
 そう。出来れば、このままずっと――――――

「――――――見ていたい、とか?」

 その言葉は、魔理沙が発したものでは無かった。
 眠れる森の美女。否、眠れる森の巫女、霊夢。
「なっ、霊―――」
 言葉は続かなかった。魔理沙は、急に覆い被さってきた霊夢に驚き、その間に押し倒された。
 天井は見えない。見えるのは、霊夢の、吸い込まれそうな大きな瞳。
「おはよう、魔理沙」
 笑顔で挨拶をする霊夢。
「お、起きてたのか……? いつから……?」
 霊夢とは対照的に、顔一杯に『?』を浮かべる魔理沙。
「いつから…? そうねえ……『起こすのも何だな…』辺りから、かしら?」
「…何だ…結局、起こしちまったな……」
 苦笑する魔理沙。つまり、自分がやった事は全部ばれて―――
「―――って何で、すぐに起きなかったんだよ。しかも……服。何で、あんな事を…? 自分でやったんだろ? 私がいない間に…」
「ふふ、ちょっとした悪戯よ。魔理沙がどうするか、知りたかったの」
 疑問をぶつける魔理沙に、霊夢は笑顔で答える。
「………」
「ねえ魔理沙………………興奮、した?」
「――――――!? な、何!?」
「したんでしょ? ほら、魔理沙のここ、凄くドキドキ言ってるわ」
 そう言って、魔理沙の胸に手を当てる霊夢。
「なっ………そ、それは、霊夢が急に私を押し倒したりするから吃驚して―――」
「それだけ?」
「そ、それだけだって……」
「私の胸を見て、何とも思わなかったの?」
「う………」
 言葉を詰まらせる魔理沙。さっきから霊夢の服ははだけっぱなしで、しかも二人の距離が近いものだから、胸が良く見えるのだ。
「今だって、私の胸、見てるじゃない」
「あう……」
 否定出来ない。現に、魔理沙の目は霊夢の胸に釘付けだった。
 自分にも付いているハズなのに、見慣れているモノなのに、どうして、どうしてこんなに鼓動が高まるのか。
 魔理沙は沸き上がる得体の知れない感情に、戸惑いを隠せなかった。

 そう言えば、以前から時折、こんな感情が胸を支配した事が―――

「ねえ、魔理沙………私の胸……魅力無かった?」
「へっ?」
 急に霊夢の声のトーンが下がった。心なしか、沈んでいる様に聞こえた。
「魔理沙……私の胸、触ろうとして止めたじゃない? どうして…? 私の胸って、そんなに魅力、無かった?」
「あ、いや……」
「私、馬鹿だなぁ……こんな事して、一人で盛り上がって…。魔理沙の気持ちなんて、全然考えてない―――」

 瞬間、魔理沙の中で熱い何かが弾けた。その熱は大きな奔流となり、魔理沙の体を突き動かした。

 止まらなかった。魔理沙はその腕で、霊夢の細い体を抱きしめていた。強く、しっかりと。

 そうか、そうだったのか、この、感情は―――

「あ、ま、魔理沙。痛い、わよ」
「ばか、馬鹿。霊夢、おまえ、ホントに、ばか、だよ」
 熱い流れが止まらない。体の中で逃げ場を失ったそれは、目から溢れ出してきた。
「まり、さ………?」
「霊夢、ホラ、何だ、お前の胸。すっごく綺麗だったよ。だから、そんな、触るの、勿体無くってさ、だから、ほら、見入っちまったよ。ホント、すっごく綺麗だったんだよ」
 魔理沙は、自分でも何が何だか分からなくなり、一気にまくし立てた。
 ただ一つ。霊夢の悲しむ顔は見たくなかったのだ。
「………魔理沙………………魔理沙ぁっ!」
 背中に回される腕の感覚を、魔理沙も感じた。
 霊夢も、魔理沙の体を抱きしめていた。霊夢もまた、泣いていた。
「ありがとうっ……嬉しいよ…魔理沙ぁ………」
「霊夢……本当に…綺麗だ……」


 そうして二人は、互いのぬくもりを、この手に感じる事が出来た―――




「ほら、これでOKだ」
「ん、ありがと、魔理沙」
 ひとしきり泣いた後、二人はそのまま眠ってしまい、気が付いたら太陽は西に傾いていた。
「全く、服くらい自分で直せるだろうに」
「魔理沙にして欲しかったのよ」
「…恥ずかしいヤツめ」
 魔理沙が顔を赤くする。それを見た霊夢が、くすくすと笑う。
「人の顔を見て笑うな」
「ふふ、魔理沙、かわいい」
「なっ―――」
「ふふ、ごめん。でも本当よ、魔理沙がかわいいのは」
「………」
 ますます顔を赤くして、うつむく魔理沙。
 その時、今まで魔理沙の前に座っていた霊夢が、魔理沙の横に座りなおし、
「な、何だよ」
 魔理沙に体をあずけてきた。
「…私、ずっと前から魔理沙とこうなりたいって、思ってたの」
「………」
「だから今日、魔理沙がウチに来た時に、チャンスだって思ったの。だから、あんな事したんだけど…」
 『あんな事』とは、服の事だろうと魔理沙は思った。
「…こんなずるい事して、魔理沙、怒ってない? さっきだって無理矢理押し倒して、それであんな事言って……」
 『あんな事』とは、胸の事だろうと魔理沙は思った。
「怒ってないぜ。そりゃ確かに吃驚したけど、霊夢に見とれてたのは本当だしな。それにな、私だって―――」
 不意に、魔理沙が言葉を止める。
「何? 魔理――――――」
 霊夢は、それ以上言葉が続かなかった。

 唇が、ふさがれた。魔理沙の唇に、ふさがれた―――

「………………!」
「―――こうしたい、って思ってたんだぜ?」
 魔理沙の顔が赤くなる。しかし、それに輪をかけて、霊夢の顔は真っ赤だった。
「………魔理沙………大好き」
「ああ……私も、だぜ………」





























 柔らかな風が、博麗神社を吹きぬける。夏の幻想郷も、夜ともなれば幾分かは涼しくなるようだ。

「このお菓子、美味しい」
 霊夢と魔理沙は、縁側で菓子を食べていた。魔理沙が持ってきていたものである。
「そうか、そりゃ良かった。たしか、有名な所が作ってたような」
 よく憶えていない。実は賞味期限切れが近いものなのだが、魔理沙は敢えて言わない事にした。礼儀である。
「違うわよ、魔理沙」
「? 何が?」
「作った所なんて関係ないわ。魔理沙と一緒に食べてるから、美味しいの」
 そう言って、微笑む。
「………う」
 随分と恥ずかしい事を平気で言うんだな、と魔理沙は思った。しかし、霊夢の顔も少し赤かったので、やはり言っていて恥ずかしかった様である。
「ふふ、変な事言っちゃった」
「分かってるなら言わないでくれ…」
 思わず、顔を見合わせる。
「ぷっ…ふふふ…………」
「ふっ…あはは…………」
 二人、笑いあう。穏やかな時は、こうして過ぎていく………


「ごちそうさまでした」
「お粗末さん」
 菓子を食べ終わり、お茶を啜る。夜風がお茶で火照った体に心地良い。
「あー…涼しいぜ」
「ほんとね……」
 ひたすら縁側でぼーっとしていた。しかし、退屈では無かった。好きな人と一緒にいる時間は、いつだって楽しいものだ。
「あれ…? 魔理沙」
「ん? 何だ?」
 気が付くと、霊夢が魔理沙の顔を覗き込んでいた。
「何だ? 私の顔に、何か付いてるのか?」
 魔理沙は冗談めかして言ったが、
「うん、お菓子の滓が…」
 どうやら本当に何か付いていたらしい。
「ほんとかよ。どこに付いてるんだ?」
「待って。今取るから」
「いや、いいよ。自分で―――」
 そこまで言った時。霊夢の顔が近付いたかと思うと。

 ぺろ………
 霊夢の舌が、魔理沙の口元を拭っていた。

「―――!」
「ほら、取れた」
「……霊夢…吃驚させるな……」
 何だか、霊夢に驚かされてばかりだ。今日の魔理沙の心臓は、いつもより忙しかった。
「ふふふ~、吃驚した?」
「あ、当たり前だ」
「へえ…どれどれ……?」
 さわ……
「!」
 霊夢の、手が触れる。
「あ、ほんとだ…ドキドキ言ってる」
「れ、霊夢? …どこ触ってるんだ?」
「何って…胸」
「い、いや、それは分かるが、その………」
「何……? あ、そうだ。じゃあこれで………」
 霊夢が、魔理沙の手を取る。

 さわ………
「!!」
 魔理沙の手が、霊夢の胸へ。

「ほら……これで、おあいこ」
「……霊夢……」
 手の平から感じる、霊夢の鼓動。それはまるで、自分の鼓動が霊夢に移った様な―――
「魔理沙……私も、ドキドキしてるよ」
「あ、ああ…」
「ふふ…私達、一つになったみたい…」
「!!!」
 どきり、とした。
「ひゃっ」
 不意に、霊夢が頓狂な声を上げた。さっきの霊夢の言葉に吃驚した魔理沙が、思わず霊夢の胸に置いた手を動かしてしまったのだ。
「あ、す、すまん」
 そう言って手を引っ込めようとする魔理沙。しかし…

「………止めないで………」

 引っ込めようとした魔理沙の手を掴む霊夢。
「魔理沙…止めないで……お願い…もっと………」
「れ、霊夢………?」
「私の胸、そんなに大きくないけど………でも…私…魔理沙に………………魔理沙と………」
「霊夢………!」
 ぎゅっっ………!
 魔理沙は、霊夢を抱きしめていた。今は、目の前にいる少女の全てが愛おしい―――
「魔理、沙………? んっ……!」

 霊夢の唇を塞ぐ。止まらない。舌を、ねじ込む。抵抗は、無い。口腔を舌で舐る。甘い。何かが絡んでくる。霊夢の、舌。

 くちゅ、くちゅっ………
 熱い。熱い。止まらない。熱い。熱い。体が、熱い。
「んっ……! んふうっっ………!!」
「んんっっ……! んっ………!! ぷはあっ! ………はあ……はあ………」
 息苦しくなり、口を離した。互いの唇は、一本の輝く糸で結ばれていた。
「はあ……はあ……魔理沙………」
「霊夢………好きだ…」
「………魔理沙………?」
 霊夢は、魔理沙が何を言ったのか理解出来ない様子で、目をとろんとさせていた。先程の激しいキスで、酸素が足りなくなったのかもしれない。
「お前…さっき言ったよな…? 『私達、一つになったみたい…』って。………駄目だ………そんなんじゃ、足りないよ。霊夢…」
「魔理沙………」
 霊夢の体は、火照っていた。勿論、飲んでいたお茶のせいではない。
「私は………霊夢と『一つになりたい』………!」
「……魔理沙……!」
 そしてまた、抱き合う。
 そう。全てが、愛おしいのだ。 

「でも、『ここ』でするってのは……」
 魔理沙は、縁側を指した。
「…私も、自分の家がいい………」
「それじゃあ、行きますかっと……」
 ひょい
「うわっ!?」
 霊夢は、魔理沙に抱きかかえられた。しかも、この格好は………
「…お姫様抱っこと言ったかな、これは」
「そ、そうみたいね…」
「さて、行きますか、お姫様?」
「………うん」
 そして二人、巫女の家へと向かう。金色に輝く月だけが、二人を見ていた。



「ん………」
「ふ………」
 軽い、キス。そして、優しく胸を撫でる。
「は……ぁ………」
 吐息が漏れる。甘い声。もう一度、キス。少し舌を入れてみる。先端で、チロチロと、舐め合う。そして、そのまま舌を絡める。
「んっ……ふっ……」
「ふっ……んっっ………」
 それに合わせて、魔理沙が霊夢の胸を揉みしだく。大きく、ゆっくりと。
「はっ……うんっっ………!」
 霊夢は自分の声に驚き、慌てて口を塞ぐ。だが、魔理沙に止められた。
「声………聞かせてくれ」
「う、うん………ひゃっ!?」
 同時に、霊夢の上半身が、外気に曝け出された。魔理沙によって、巫女服の上だけ脱がされたのだ。
「あ……魔理沙……」
「…恥ずかしいのか?」
「う、うん……」
「じゃあ、私も脱ぐぜ」
 そう言った魔理沙は、自分の着ているものをそそくさと脱ぎ、ドロワーズだけになる。
「ほら、これでおあいこだ」
「え、でも…」
 袴とドロワーズでは、割が合わない。霊夢はそう言いかけたが………
「細かい事は気にするな」
「あっ………!」
 魔理沙の手が、霊夢の胸に触れる。直接触られているので、先程とはまるで感覚が違った。
「…敏感、だな」
「そんな…! 誰だって、直接触られたら……はんっ!」
「霊夢……もう、乳首が固くなってるぜ……」
「やっ……言わな―――ふああっっ!?」
 不意に感じる衝撃。魔理沙の舌が、霊夢の乳首を舐めていた。
「んっ…ふっ……ぺろっ……」
「ああっ! 魔理沙っ!」
「うぐっ」
 霊夢は、反射的に魔理沙をきつく抱きしめていた。一方の魔理沙は、霊夢の急な抱擁によって、少々情けない声を上げてしまった。
「あ、ごめん……」
「ちょっと吃驚したぜ。だから…仕返し」
「はあんっっ!」
 乳首を口に含み、甘く噛む。何だか、本当に甘い様な気がする。
「んん……ちゅぷっ……」
「はあっ! ああっ! くうんっ!」
 魔理沙が弄る度、それに応じて跳ねる霊夢の体。
 うっすらと汗を滲ませ、涎を垂らし、瞳を潤ませる霊夢の体。
 愛おしい。美しい。そして何より、いやらしい―――

 する……
 そして、魔理沙は遂に霊夢の袴と下着を脱がせた。霊夢も、抵抗しない。
「綺麗だぜ………霊夢………」
 生まれたままの姿になった霊夢。部屋に差し込む月の光のせいか、はたまた元からそうなのか。霊夢の体は白く光っている様に見える。
「あ……魔理沙……そんなに、見つめないで………」
「駄目だ……目が離せないぜ……もっと、良く見せてくれ………」
 魔理沙は、霊夢の足に手をかけた。一瞬霊夢はビクッとしたが、魔理沙の顔を見て、すぐに体の力を抜く。
「これが……霊夢の………」
 魔理沙が、霊夢の足を開かせる。そして、見た。

 少女の最も大事な部分。赤と言うより桜色。霊夢の花弁は既に充分濡れそぼり、なお奥の泉から蜜をとろとろと溢れさせていた。

「やっ……恥ずかしい………」
「ああ……霊夢……綺麗、だ―――」
 ぐちゅっ………
「あああああああっっっ!!」
 重く湿った粘液質の音。魔理沙の舌が、霊夢の泉に侵入した。襞をかき分け、奥へ。
「はあっ! んぁっ……! うあぁんん………!」
 背を思い切り反らし、悶える霊夢。
「くぅんっ! んんっ! はあぁっっ……!」
 霊夢は、無意識の内に魔理沙の頭を掴み、自分の秘所に押し付けていた。その時―――
「!! ひあああああぁぁぁっっっ!!!」
 魔理沙の舌が、霊夢の雌蕊を捉えた。霊夢は、電気が走った様な感覚に陥り、思わず魔理沙の頭を離した。
「ん……ぷはっ……霊夢―――どうだ…?」
「はっ……はっ……はっ……」
 しかし、霊夢は答えない。目が虚ろで、焦点が定まっていない。
「気持ちよすぎて答えられない、ってか…?」
「はあっ……はあっ……はあっ……」
「…そうみたい、だな…」
 やれやれと一人ごち、もう一度霊夢の秘芯に口をつける魔理沙。
「はっ!? ひゃああっっ!!」
 忘我の淵にいた霊夢は、再びの強い刺激によって快楽の波に攫われた。


「……霊夢…お前、ほんと、可愛いよ……」
 もう何度目かになるキスをしながら、魔理沙が囁く。
「魔理沙ぁ……」
 霊夢の顔は紅潮し、息も荒い。
「それで、その、相談なんだが……」
「…? なあに……?」
「私の方も…何とかしてくれないかな……?」
 そう言って、魔理沙は立ち上がった。いつの間にか、ドロワーズを脱いでいた様だ。
「あ…魔理沙……それ……」

 見ると、魔理沙の花弁もてらてらと光り、割れ目から蜜を滴らせていた。

「霊夢の声を聞いていただけなのに…私も、止まらない……」
「魔理沙……!」
 霊夢も立ち上がり、魔理沙をぎゅっと抱きしめる。そして、そのまま押し倒した。
「んふっ…ちゅっ……ふぅんっ……」
「ふんっ……はんんっっ……じゅるっ…」
 再びの、濃厚な口付け。互いの唾液を交換する様に、深く、長く。その間に、霊夢の右手は魔理沙の胸を弄り、左手は秘裂を弄っていた。
「んんっっ!! ふぐっ! ………んふうぅ………!」
 最初こそ、びくっと体を強張らせた魔理沙だったが、徐々に力は抜け、声の調子も甘いそれへと変化する。
 くちゅっ………くちゅっ………
「はぁんっ……あひあっ……ひああっ………」
「魔理沙…気持ち、いい…?」
「うん、うん―――気持ち、いい、よ―――」
 優しく、優しく。壊れ物を扱うように。魔理沙の大事な所を、弄る。魔理沙はそれに応えてくれる。
 もっともっと。感じて欲しい―――

「ねえ…そろそろ…」
 互いに向き合った状態で、霊夢が呟く。
「ん……何だ……?」
「そろそろ一緒に………ね?」
 二人とも、体の方はすっかり『準備万端』である。
「うん………霊夢…来て………」
「………魔理沙………」
 そして、二つの影が重なった。

「はあっ……! はあっ……! ああんっ……!」
「ひあっ! やあっ! んふあぁっ!!」
 互いの花弁を押し付けあう。動く度、襞が蠢き、絡み合う。
 舌を動かす。口。頬。耳。首筋。胸。体中、舐め合う。
 手を、握る。離れたくない。離したくない。指を絡ませ、ぎゅっと、握る。
 ぐちゅっ……! ぐちゅっ……!
「ああっ! 魔理沙ぁっ! 魔理沙ぁっ! 魔理沙ぁっ!!」
「ひいんっ! 霊夢ぅっ! 霊夢ぅっ! 霊夢ぅっ!!」
 融けて、混ざり合う。二人、混ざり合う。もうどちらがどちらの汗なのか、唾液なのか、涙なのか、愛液なのか、分からない。
 そして、触れ合う。充血した陰核――――――

「あっ…あああああああああああああああああああああっっっっ――――――――――――!!!!」
「ひっ…ひゃあああああああああああああああああああっっっっ――――――――――――!!!!」

 ひかりが、はじけた。
 同時に頂きに上り詰めた二人は、同時に布団へどさりと倒れこんだ―――





「ふう…いい湯だぜ」
「魔理沙……早く交代してくれない?」
「あー…もうちょっと…」
 その後。かいた汗やらを洗い流すため、二人は風呂場へ来ていた。しかし、湯船の大きさは二人で入るには適さないので、先に魔理沙が湯につかり、霊夢はその間に体を洗う事になった。
「全くもう…そっちがその気なら、こっちはこうするわ」
 ばしゃ
「うわっ…何だよ、霊夢」
「…一緒に入る」
「せ…狭いだろ」
「魔理沙と一緒なら、狭くてもいい」
 言いながら、鼻までお湯に潜る霊夢。ぶくぶくと泡が上がる。
「…霊夢」
 気恥ずかしくなり、思わず霊夢から目を逸らす。しかし、魔理沙もまんざらでは無い様子。
 
 その日のお風呂は、少し長く入っていたせいで、ちょっとのぼせた。


「ねえ…魔理沙…」
「ん…何だ…?」
 息がかかる程の距離で向き合う。一つの布団で、一緒に眠る。
「私達…一つになれたんだよね?」
「……ああ……」
 二人重なり合い、一緒に上り詰めたあの瞬間。魔理沙は確かに霊夢と一つになる感覚を、得た。
「あの時…霊夢を感じた…それこそ、自分みたいに……だから…」
「魔理沙……私も、だよ………」
 霊夢が、魔理沙に頬をすり寄せる。そんな霊夢がたまらなく可愛くて、魔理沙はキスをする。
「霊夢……今日は、ありがとう……」
 魔理沙は、感謝の意を伝える。霊夢という、存在に対して。 
「私も……今日はありがとう………本当に、ありがとう………」
 そう語る霊夢の頬に、ぽろ…と涙が零れる。
「霊夢…どうした……!?」
 慌てて霊夢の涙を拭う魔理沙。
「あ、ううん……違うの、これは………嬉しくて………」
「え………?」
「嬉しくて、涙が出ちゃった……魔理沙………………大好き………」
 そう言って、魔理沙の胸に顔をうずめる霊夢。
「……恥ずかしいやつ……でも…私も……大好き、だぜ………」
 霊夢が微かに頷いた。魔理沙は、片腕で霊夢を優しく包み込む。
 

 穏やかな時。
 ずっと、こんな時が続けばいい。そう思いながら、眠りにつく。
 愛しい人の温もりを感じながら。


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2299d)