※if ~もしも~
  -もし、最萌トーナメントでアリスがパチュリーに勝っていたら?-






  • 私の願い-



     ああ、欝だ。まさか私が、一回戦で姿を消す事になろうとは。
    別に自信があった訳ではない。自惚れるつもりも無い。負けた事自体は仕方が無い事だ。だが、その相手が彼女とあれば話は別である。
    アリス・マーガトロイド……世間では専ら「友達がいない」と評判の魔法使い。
    じゃあ、そんな友達のいない相手に負けた私は一体何なのだろうか? アイデンティティが崩壊しそうになる。
    いくら図書館に引き篭もっているとはいえ、最低限他者との交流は図っているつもりだ。
    レミィや咲夜に、時々やってくる霧雨魔理沙……友達かどうかはともかく、嫌われてはいないはず……多分。
    だからこそ、私がアリスに負けるとは思いもよらなかった。ああ、欝だ。

    ……そしてもう一つ、さらに私を欝にする事がある。「裏最萌」の存在だ。
    これから二十四時間、私はアリスの言うがままになる。逆らう事は許されない。
    友達のいないアリスは、他人との接し方を知っているのだろうか? 無茶な要求をされないだろうか? ああ、不安だ。
    一応、体力増強・自動回復の魔法を掛けておいた。一日位なら持つと思う。
    というか、これで持たないようならきっと私は物言わぬ骸になっているだろう。ああ、心配だ。

    「パチュリー、何してるの? そろそろ行くわよ」

    ああ、この声の持ち主は果たして天使だろうか、それとも……



     アリスに連れられてやって来たのは、一軒の洋館だった。聞けば、ここがアリスの住む家らしい。
    一人で住むには結構な広さだと思ったが、それは口にしなかった。今、相手を刺激するのはまずい。
    案内されて、リビングに通される。テーブルには椅子が数組。きっと、使われているのはその内の一脚だけなのだろう。
    決してその役目を果たす事の無い家具達に、僅かながら同情する。
    しばし部屋を見学していた私に、アリスが話し掛けてきた。
    「そういえば、まだ大したもの食べて無かったわね。お腹空かない? 食事にしましょうか」

    ……ほら来た。食事とは言っているが、実際はわかったものじゃない。
    これは裏最萌なのだ、食事にかこつけて何かしら企んでいるに違いない。
    ああ……きっと私は、こんな目に遭わされるのだろう……



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「はい、アリス特製、パチュリー盛りの出来上がり~」
    「うう……感触が、気持ち悪い……」
    「透き通るように白い器が、食材の魅力を余す所なく引き立たせているわね。
     じゃあ、まずこのフルーツから……」
    ぬるっ……
    「ひゃんっ!?」
    「こら、動いちゃ駄目よ。盛り付けが崩れちゃうでしょ?
     ……あら、こんな所にかわいいサクランボが♪」
    つんっ……
    「んあっ!? そ、それは違うっ……」
    「何が違うのかしら? こんなにコリコリ、プルプルした美味しそうなサクランボなのに」
    コリコリ……グリグリ……
    「ひゃっ、んっ、ひあっ……や、いじら……ないでっ……!」
    「うふふ……白磁の器が桃色に変わってきたわ。なかなかいい仕事してるわね」
    コリッ……!
    「んああぁあぁぁっ!? か、噛まないでぇっ……!」
    「ふう……何だか喉が渇いたわね。カクテルの具合はいかがかしら?」
    にちゃ……
    「ひっ!? そこ、は……だめぇ……」
    「こんなにいっぱい溢れさせて……パチュリーって、こんなにやらしかったんだ」
    くちゅ……くちゅ……
    「はっ、はふっ、はぁっ……」
    「あらあら、このままじゃ詰まってしまうわ……ちょっと掻き出さなきゃね」
    ずぷうううぅぅ……
    「ふああぁあぁああぁっ! ゆ、び……入れちゃやだぁっ……!」
    「しょうがないでしょ? こんなに濡れてるあなたがいけないのよ」
    ぐりゅっ……ぐりゅっ……
    「はっ、あひぃっ……中、引っ掻かれてるっ……んんん~っ!?」
    「ん? ここ、特に敏感みたいね……ほらほら♪」
    ぐじゅっ、ぐじゅっ!
    「んはっ、あ゛あぁあん゛んん~~~っ!!」
    「あははは、それそれ~♪」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「……パチュリー、パチュリー?
     一体どうしたの? ボーッとしちゃって」
    はっ……!? ……いけない、空想の世界にトリップしてしまったようだ。
    「大丈夫? 体が辛いのなら、そこに座っててもいいけど」
    ……心配されてしまった。予想しない優しさに、思わずまごついてしまう。
    体の方は魔法を掛けてあるから、今の所何とも無い。ので、申し出は丁重に断った。
    「そう? ……それじゃ、今から食事の用意をするわ。ちょっと手伝ってね」


    「あ、ちょっとそこの香辛料を取って。……うん、それそれ。」
    「少し、そこの鍋を混ぜててくれる? 私はこっちの野菜を切るから」
    「あっ、大丈夫!? ちょっと火傷したみたい。……はい、これでいいでしょ」
    「それじゃ、向こうのテーブルに運んで頂戴。これで完成よ」


    ……向かい合って座る、私とアリス。その間には二人分のディナー。並べられたお皿から、美味しそうな香りが立ち上る。
    少食の私から見ても、かなり食欲をそそられる出来映えだ。アリスの腕の良さに、正直驚いた。
    並々と液体を湛えたグラスを差し出され、それを受け取る。
    「アルコールは……やめておいた方がいいわね。これはノンアルコールだから大丈夫よ。
     さっ、冷めない内に食べましょう。味は保証しないけど」
    ……私は二度、驚かされる事になった。
    美味しい。お世辞ではなく、本当に美味しかった。
    紅魔館で出される食事も、咲夜が取り仕切っているので相当なレベルだと思うのだが、それにも決して後れを取っていない。
    さらに食材を見ると、どれも何らかの効能があるものばかりだった。
    調理方法も、食べやすいように考えられている。私の体が弱いのを知っての事だろうか?
    感嘆の声を上げると、アリスは心底嬉しそうな顔をした。そして、私が食べる様子をにこにこして見つめている。
    そんなアリスの姿に、私の胸がチクリと痛んだ。





     食事を終え後片付けを手伝い、一息吐く。みょうにまったりとした空気。……裏最萌の事を忘れそうになる。
    そんな時、アリスが私に話し掛けてきた。
    「今日は空気が澄んでいて、星がよく見えるの。
     近くにいい場所があるから、そこで天体観測でもしない?」
    あまり外を出歩きたくは無いのだが、当然私に拒否権は無い。私はアリスに連れられて、近くの山へと飛び立った。

    そこは、山というにはやや開けた場所で、ちょっとした草原のようだった。そこを、秋風が駆け抜けていく。
    ……しかし、こんな夜に、こんな人気の無い場所にやってきてどうしようというのだろうか?
    星を見る……というのも、嘘かもしれない。そう、これは裏最萌なのだ。何をされても文句は言えない。
    ああ……きっと私は、こんな目に遭わされるのだろう……



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「さぁパチュリーちゃん、しーしーしましょうね~」
    「やっ……、恥ずかしいっ……」
    「何言ってるのパチュリーちゃん、おしっこしたいんでしょう? 早くしなさいな」
    「だからって、どうして下半身裸で、こんな風に後ろから抱きかかえられるのよ……?」
    「だってこうしないと、体におしっこかかっちゃうでしょう?」
    「でも……んっ、んんんっ!?」
    「うふふ、さっきの食事に混ぜておいた利尿剤が効いてきたようね。ほら、我慢すると体に毒よ」
    「どうしてそんなものを……くはっ……!」
    「どうしてって? ん~……何となく。パチュリーのおトイレが見たいなぁ、と思っただけ」
    「そんな理由で……くううぅぅぅっ……」
    「ほらほら、早くしなさいな」
    グリ……グリ……
    「ああぁっ、お腹、押さないでっ……んああぁっ……!」
    「出しちゃえば、楽になれるわよ。他に誰もいないんだし。さ、ほら……足を広げて……」
    「うぅん……もう、これ以上は……」
    「……あら? あそこにこっちを見てる人影があるわね」
    「えっ!? あっ、やっ、だめっ……出ちゃうっ……!!」
    シャアアアアアアァァァァァァ――――――――――
    「ほら、あの人影、こっちをずっと見てるわよ?」
    「や、止まらない……止められないよぉっ……!」
    「もっとよく見せてあげましょ」
    「いやぁっ! 体をそっちに向けないでぇ!!」
    シャアアアァァ――――――――――
    「あらあら、随分いっぱい溜まっていたのね。辛かったでしょ? 良かったわねぇ」
    「ううぅっ……見ないで……見ないでぇ……」
    「おしっこの後は、よ~く拭いておかないとね」
    しゅる……じゅる……
    「……もう、拭いても拭いても濡れてくるわ。ほんとにだらしがないんだから」
    「あ……あ゛ぁぁ……や……いやぁ…………」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「……パチュリー、パチュリー?
     ほんとに大丈夫? またボーッとして」
    はっ……!? ……いけない、想像の世界に旅立っていたようだ。
    「そう……? それならいいんだけど」
    また心配を掛けてしまったようだ。さっきからやけに気を使われている様な。裏最萌なのに。

    「ほら、見て! あんなにはっきりと、明るく見えるわ」
    それからしばらく、私とアリスは並んで歩き、一緒に星を眺めた。
    その間アリスは絶えず笑顔で話し掛けてきた。それに合わせ私も、自分の持つ星の知識をアリスに披露する。
    「へ~、そうなんだ、パチュリーは物知りね」
    「あのね……それでね……」
    「アハハ、すご~い!」
    私の話にアリスは興味深々で、感心したり褒めたり喜んだりと大忙しだ。これだけ関心を持ってくれると、話している私も嬉しくなる。
    ヒュウウゥ―――――冷たい風が私を煽り、寒さに身を震わせる。
    すると、アリスが自分の身に纏っていたショールを、私の肩に掛けてくれた。
    「ちょっと寒いかしらね……ごめんなさい、外に連れまわしたりして」
    それではアリスが寒いのではないか……そう訊ねると、アリスは笑って手を振った。
    「えっ、私? 私は大丈夫よ、そんなに寒くないから」
    そう言うアリスの肩は、僅かにではあるが震えている。
    そんなアリスの姿に、私の胸がまたチクリと痛んだ。





     アリスの家に戻ってきて、ダージリンのティーを入れてもらう。体の内と外から温かい。
    テーブルに置かれたクッキーを摘んでいると、アリスが声を掛けてきた。
    「疲れている所悪いんだけど、ちょっとだけ実験が残っているの。手伝ってくれないかしら?」
    ……さあ来た。実験ったって、何の実験だか分かったものではない。
    私を好きに出来るのをいい事に、あんな事やそんな事をしようとしているのではないだろうか?
    ああ……きっと私は、こんな目に遭わされるのだろう……



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「あの……アリス、これは……?」
    「見て分からない? 三角木馬よ」
    「いや、だから……どうしてこんな物が……」
    「久しく使ってないからね。たまには使ってあげないと、錆付いてしまうわ」
    「で、使われるのはやっぱり」
    「御明察。さ、ぱっぱと服脱いじゃって」
    「拒否は……無理よね、やっぱり……」
    パサッ―――――
    「……ほんと、綺麗な体ね。病的なまでに透き通った肌……だから、苛めたくなるのかしら。
     ほら、早くまたがって」
    ギシィ……
    「うぅ……痛い……」
    「まだまだこれからよ。次はこれね」
    「それは……やっ、やめて……」
    「何言ってるのよ。足枷嵌めなきゃ意味ないでしょ」
    ガチャ……ガチャ……
    「んあぁっ、いっ、痛い……!」
    「で、後は、手を後ろに縛って、天井から吊って、足を固定して……と。
     バランス崩して倒れないようにしないとね」
    「あぁ……苦しい……痛い……」
    「どう? 三角木馬の感じは。気持ちいい?」
    「いいわけ……無いでしょっ……くううぅっ……」
    「あら、そうなの? ……じゃあ、これならどう?」
    ググッ……ズルッ……
    「んあああぁっ!? 動かさないでぇっ……痛いっ……!」
    「ほらほら、早くあそこを濡らさないと、血が出ちゃうわよ?」
    「あ……うぁ……やめてぇ……」
    「実はね、これには隠し機能があるの。きっとパチュリーも気に入ってくれるわよ?
     それじゃあ、スイッチオン!」
    グッ……グググッ……!
    「ひぁあっ!? 何かが、出てくるっ……!」
    「これには、特製バイブが備え付けられているの。アハッ、どんどん膣内に入っていくわよ」
    ググゥッ……ジュブウウゥッ……
    「あ……は……奥まで、入ってるぅ……っ!」
    「痛くない? ……問題無さそうね。気持ちいい?」
    「はぁっ……はぁっ……気持ち悪い、痛いっ……」
    「もう、我侭なんだから……まっ、心配しなくても、これから沢山気持ち良くさせてあげるわ。
     もう一つ、スイッチオン!」
    ブゥン……ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴッ!!
    「ふあぁあああぁあぁっ!? 膣内で、動いてるっ……暴れてるっ……!」
    「どう? グチャグチャに掻き回される感じは……? 病み付きになるでしょ?
     さらに、こんな事まで!」
    じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぼぉっ!!!
    「ああ゛んっ、太くて、硬いのがっ……出たり入ったりして……んああぁあぁぁっ!!」
    「バイブレーション機能にピストン運動……最高でしょ?」
    「ひっ、はぁっ、あ゛っ、もっ、死んじゃうっ……!!」
    「あら、もうイッちゃいそう? いいわよ、私の目の前で、みっともなくイッちゃいなさい」
    「見ちゃいやぁ……きゃふっ、はぅっ、ら、らめぇ……イッ……イッちゃうっ……イクぅっ…………
     ああ゛あぁ゛ぁああ゛ぁ゛ぁあぁあ゛あぁああ゛ぁあぁ゛ぁああぁぁあ゛ぁあぁっ!!!!!!!!!!!!」

    「ウフフフフ……気持ち良かった?」
    「あ゛~……あ゛ぁ……」
    「涎まで零しちゃって……まだ足りないの?
     安心して、これからもっともっとかわいがってあげるから」
    ヴヴヴヴヴヴヴヴ……
    「ひゃうんっ、壊れちゃう……壊れちゃうよぉ……」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「……パチュリー、パチュリー?
     辛かったら遠慮しなくていいのよ?」
    はっ……!? ……いけない、妄想の世界に旅立っていたようだ。
    「そう……? 辛かったらすぐに言ってね」
    またもや心配を掛けてしまったようだ。……これも杞憂に終わるのだろうか?
    私が実験の類はあまり得意ではない事を告げると、アリスは笑って手を振った。
    「そんなに大した事はしないから、大丈夫よ。それに、あとちょっとだし」

    とある実験用の一室で、アリスが目まぐるしく動いている。
    試験管の赤い液体をフラスコに入れ、別の青い液体と混ぜ合わせる。
    薬草をすり潰し、液体の中に投入する。
    火を灯し、しばらく煮詰める。
    一連の作業を、黙々とこなしていくアリス。私は、アリスの指示に従って機材を用意したり、ゴミを片付けたりする。
    程無くして、薄緑に輝く液体が完成した。
    「これでよし、と。……それじゃあパチュリー、ちょっと飲んでみて」
    液体をグラスに注ぎ、手渡される。流石にこれを飲めというのは躊躇われたが、どうせ逆らっても無駄なのだ。
    観念して、その液体を一気に飲み干した。
    「……どう、どんな感じ?」
    アリスが不安そうな顔をして私の顔を覗き込む。何らかの効果があるから飲ませたのだろうが、一体何が起こるのだろうか?
    ……しばらくじっとしていると、少しずつ呼吸が軽くなってきた。喉と肺がすっきりするような、爽やかな感じだ。
    その事を報告すると、パッとアリスの顔が明るくなった。
    「そう、良かった!
     ……実はね、これは喘息の薬なの。パチュリー、喘息持ちだって聞いたから……。
     ちょっと手間が掛かっちゃって、会場には持って行けなかったけど……良かった」
    ……そうだったのか。アリスは私が喘息持ちなのを知って、わざわざ薬を調合してくれていたのだ。
    楽になったという私の言葉に、ほっと胸を撫で下ろすアリス。
    そんなアリスの姿に、私の胸が再びチクリと痛んだ。





     すっかり夜も更け、睡魔が私を襲い始める。目を擦りながらアリスを見ると、やはり同じように欠伸をしていた。
    互いの視線が合い、アリスが私に訊ねてくる。
    「もうこんな時間だし……眠たくなっちゃったわね。そろそろ休みましょうか?」
    ……とうとう来た。何時言われるかと覚悟はしていたが、いざとなると体が強張る。
    まだ裏最萌は終わらない。体を弄ばれても、抵抗は出来ないのだ。
    ああ……きっと私は、こんな目に遭わされるのだろう……



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「ほら、もっと舐めて……」
    ぴちゃ、ぴちゃ……
    「んっ……そう、上手よ……あはっ……」
    コリッ……
    「きゃうぅんっ!? ちょっと、歯を立てないでよ!
     おいたをする子には、お仕置きしないとねぇ……?」
    「や……何するつもりなの……?」
    「そうねぇ……四つん這いになって、お尻を上げなさい」
    「えっ、それは……」
    「逆らうの?」
    「……分かったわ」
    「そうそう……ウフフフ……こんなにお尻を突き出したりして、恥ずかしい……
     ほら、お尻を横に振ってみて」
    「そんな……!」
    「早くしなさい!」
    パアアアアァァァン―――――
    「くぅっ!? ……分かった、分かったわ……」
    「アハハハハ……まるで盛りのついた犬ね。みっともな~い」
    「うぅっ、屈辱だわ……」
    「お尻の蕾も丸見えね……かっわいい」
    ちゅ……
    「……っ!? そ、そこはっ……!」
    「ここが、どうかしたのかしら?」
    ちゅっ……ちゅくっ……くちゅっ……
    「んっ、はぁあんっ、何か、入ってくるぅっ!」
    「あら、お尻で随分反応するのね……パチュリーって、ここまで変態さんだったとはね」
    「そんな事言わないでっ……きゃひいいぃっ!?
     指、指がぁっ……!!」
    ずっ、ずぷううぅぅっ……
    「ほらほら、もっと素直になりなさい。お尻、イイんでしょう?」
    ずぷっ、ずぽっ、ずぷううぅっ!
    「あ……ああ……指が、行ったり来たりしてる……
     お尻、犯されてるぅ……!」
    「……………………」
    ちゅぽっ……
    「あ……?」
    「フフ、もっとしてほしい? ……それじゃ、ちゃんとお願いしなさいな。
     私はお尻で感じる淫乱で最低の女です、もっと滅茶苦茶に犯して下さい御主人様……ってね」
    「そんな……! 言える訳無いっ……」
    「あっ、そう。じゃあ、もう止めましょうか。お休み、パチュリー」
    「あ……や……」
    「どうしたのパチュリー、そんな物欲しそうにお尻振ったりして」
    「や……やめないでっ……」
    「やめないでって、何を?
     ……してほしい事があるのなら、ちゃんと言葉にしないとねぇ」
    「わっ……私、は……おし……お尻で……」
    「もっと大きな声で!」
    「私は、お尻で感じる淫乱で最低の女ですっ……!
     もっと……もっと、滅茶苦茶に犯して下さい御主人さまぁっ……!!」
    「よく言えました♪」
    ジュプウウウウウウゥゥゥゥゥッ!!
    「ひあ゛あぁ゛あああ゛ぁ゛あぁああ゛っ!!!」
    「うわぁ、すごぉい……指、二本も入っちゃった……!」
    「んっ、んあっ、指、もっと動かしてぇっ!
     私のいやらしい穴を、ぐちゃぐちゃにしてぇっ……!!」
    「言われなくてもっ……!」
    ぐじゅっ、じゅぶぅっ、じゅぷっ、じゅぽぉっ!!
    「あっ、あふっ、んっ、ひっ、いいっ……お尻でいっぱい感じちゃうっ……!」
    「ほんとに盛りのついた雌犬ね、パチュリー! ほらっ、さっさとイッちゃいなさいっ!」
    「はっ、はひぃっ、イク、イキます、もうイッちゃううぅっ……!!」
    じゅぼおおおおおぉぉぉぉっ……!!!
    「ひああ゛ああ゛ぁあぁぁ゛ぁ゛ぁああぁぁあ゛あぁあぁ゛あ゛ぁぁぁ゛ぁああ゛ぁあっ!!!!!!!!!!!!!!!」

    「……もう、こんなにお汁でシーツを汚しちゃって……ちゃんと洗ってね」
    「あ゛……あ゛……も……戻れない……んあぁ……」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「……パチュリー、パチュリー?
     本当に辛そうね……」
    はっ……!? ……いけない、夢幻の世界に旅立っていたようだ。
    「もう寝ないと、明日に差し支えるわ。寝室はこっちよ」

    アリスに連れられて、とある部屋の扉をくぐる。そこには、ダブルサイズのベッドが一つ。どうやら寝室のようだ。
    「生憎ベッドは一つしかなくて……ごめんなさい。
     でも、大きさは十分だから、二人眠る位は大丈夫だと思う」
    一人で使うには広さを持て余すベッド。どうしてこんな大きさのを使っているのだろうか。
    ……いや、それよりも、今アリスは「二人眠る位は」と言った。つまり、一緒に寝ようという事だ。
    まさかアリスが床で眠る訳も無いし、私が床で眠れ……と言われないだけありがたい事なのだろう。
    「もし、私の寝相が悪かったりしたら、ごめんなさいね」
    ベッドに潜り込むアリス。それに続き、その横で体を横たえる私。主に合わせ、付随する枕もダブルサイズだ。
    私とアリス、二つの頭が並ぶ。
    「それじゃ、お休みなさい」
    挨拶を交わし、目を閉じるアリス。私はといえば、今度こそ想像が現実化するのではないかと気が気じゃなかった。
    眠ろうにも緊張して寝付けない。隣のアリスが動く度、体が反応してしまう。
    そうこうしていると、不意にアリスの手が私の手を繋いできた。背中に緊張が走る。
    「…………………………………………」
    固く瞼を閉じ、次の動作に備える。……が、何時まで経ってもアリスは次のアクションを起こさなかった。
    目を開けてアリスの顔を見遣ると、寝息を立て、肩を上下させている。どうやら本当に眠っているようだ。
    拍子抜けしていると、アリスの口が僅かに開いた。
    「ひ………………と……………………や……………………」
    何を言っているのか聞き取れない。アリスを起こさないように、そっと耳を口元に近づける。

    「…………………………………………」



    その時私は、己の浅ましさを深く恥じた。





     朝が来た。……いや、正確にはもうお昼だった。随分眠ってしまったらしい。隣にいたアリスの姿も無い。もう起きているのだろう。
    ゆっくりと身を起こし、リビングへと向かう。そこでは、アリスがティータイムを楽しんでいる所だった。
    「あ、おはようパチュリー。気持ち良さそうに寝てたから、起こせなくて。
     お腹空いたでしょ? 食事、持って来るわね」
    そう言って小走りでキッチンへと急ぎ、パンとスクランブルエッグにジャムを持って戻ってくる。
    「簡単なものだけど……どうぞ」
    アリスにお礼を言い、出された物を平らげる。もう、おかしな勘繰りや深読みする事は無かった。
    薬のおかげかすっきりした目覚めだったので、食事も進んだ。
    「お粗末さまでした」
    カップにティーを注いで私の前に置き、空になったお皿を下げて戻ってくる。
    私の前に座り、カップに口を付ける私の顔をまじまじと見つめながら、溜め息混じりに呟いた。

    「そろそろ、二十四時間ね……もうすぐあなたは、自由よ」

       アリスの心が、静かに伝わってくる。

    「気に入らない事もあったでしょうけど、怒らないでね」

       アリスの想いが、確かに聴こえてくる。

    「もう、この先会う事も無いでしょうけど……」

       アリスの痛みが、胸に流れてくる。

    「……楽しかったわ。元気でね」

       アリスの真実が、私の心に繋がる。

         だから、私は――――――――――――



    パシャアアアアアァァァァッ!!!

    私は手にしていたティーを、目の前のアリスに浴びせかけた。
    顔を、髪を濡らし、呆然とするアリス。何が起こったのか理解出来ていないようだ。
    そんなアリスに対し、私はそっと呟いた。
    「あぁ、とうとうやっちゃったわ……
     これでまた一日、私は相手の言う事を聞かなきゃいけない……
     レミィ、心配するでしょうね……」
    「あ……なん、で……?」
    「それじゃあ、今日は何をするのかしら。
     一緒に遊びに行く? 一緒に勉強する? 一緒にお喋りしましょうか?
     それとも……また、一緒に寝ようかしら?」
    立ち上がり、アリスの横に立って手を差し伸べる。初めはきょとんとしていたアリスだったが、やがて笑顔を見せた。
    これまでで最高の、目一杯の笑顔を。
    「……………………うんっ!!!」
    私の手を握り、立ち上がる。その手は、温もりでいっぱいだった。



       寂しがり屋の迷子さんには、常に御供が付いていないとね……

         孤独の穴に落ちて、消えてしまわないように――――――――――

            私だって『独りはもう、嫌』なのだから――――――――――








    アリスかわいいよぉアリス
    あぁ、ネチョらなくていいからアリスと友達になりたい。
    アリスみたいなおにゃのこと友達になりたい。
    だけど現実は厳しいぜブラザー orz

    書いたの→marvs [アーヴ ◆arvsHiKSeA]

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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2300d)