それは、一本のいたずら電話から始まった。
「もしもし?」
「やあ、お嬢さん。今一人?」
リリカの耳に、若い男の声が聞こえてきた。
「お兄さん、だあれ?」
「何か寂しかったから、話し相手が欲しくってさ。今いいかな」
「うん。私もお姉ちゃんたちが出かけてて暇だったから、ちょっとだったらいいよ」
「そうか。お嬢さんの名前は?」
「私? 私はリリカ」
「リリカか。可愛い名前だね」
「えへっ、ありがとー」
どう考えても怪しいが、この時のリリカは人を疑うことを知らない、素直な女の子だったのだ。
「……それでね、メルランお姉ちゃんたら、すぐ私のこと馬鹿にするんだよ」
「はっはっはっ。きっとメルランはリリカのことが好きだから、ついいじめたくなるのさ」
「そうかなぁ。好きだったら、もっと優しくしてくれると思うけど……」
男のペースに乗せられて、リリカは姉たちや自分のこと、住んでいる場所や今悩んでいることまで
つい話してしまっていた。初めて年上の男性と話すことに対する好奇心も手伝っていたかもしれない。
「ところで、リリカは妹は欲しくないの?」
「妹?」
「そう。かわいい妹」
「妹か」
リリカは心の中で、自分が「リリカお姉ちゃん」と呼ばれるのを想像してみた。
「……悪くないかも」
「リリカは妹の作り方って、知ってる?」
「ううん、知らない」
「妹はね、リリカのお父さんとお母さんが作るんだよ」
「えー!?」
リリカは驚いた。赤ちゃんがどうやって生まれるかなんて、考えたことも無かったからだ。
「リリカは、お父さんとお母さんが寝てる所を見たことない?」
「ううん。寝る部屋が別々だったから」
「そうか。お父さんとお母さんは夜中リリカが寝てる時、裸で抱き合ってるんだよ」
「えっ、裸で?」
裸と聞いただけで、リリカの顔が熱くなった。
「そして、お父さんはお母さんのおっぱいをなめるんだ」
「おっぱい……」
リリカは思わず自分の小さな胸に手をやる。どきどきしている。
「そのお返しに、お母さんはお父さんのおちんちんをなめてあげるんだよ」
「おち………!」
おちんちんは男の人がおしっこを出すところ。そんな汚いところをお母さんがなめる……?
「で、でも、きたないよ……」
「お母さんはお父さんのことが大好きだから、平気なんだ。お父さんも、お母さんのおしっこが出るところをなめてあげたりするんだよ」
「!!!」
次々に流れる刺激的な言葉に、リリカはくらくらした。
「男の人はおちんちんをなめてもらうと、とっても気持ちいいんだよ」
「え……気持ちいい……の……?」
「うん。それでお父さんはお母さんのことがもっと大好きになっちゃうんだ」
「………」
「恥ずかしいことじゃないよ。お父さんもお母さんも、お互いを気持ちよくさせてあげたくて、一生懸命舐めてあげるんだ」
リリカは痛いぐらいに、受話器に耳を押し当てていた。
お母さんがお父さんのおちんちんを、お父さんがお母さんの………。
「そして2人の”気持ちいい”がいっぱいになると、お父さんはおちんちんをお母さんに入れるんだ」
「ど、どこに……?」
リリカは思わず聞き返した。
「それはね……」
男はしばらく間を置いた。
「リリカ、ちょっとリリカがおしっこする所をさわってごらん」
「え……」
しばらくためらった後、リリカの手が、胸から腰、スカートの中へそろそろと降りていく。
「ん……ここ?」
布地越しに、リリカは指を当てた。
「そこの……少し下」
「……ここ?」
未成熟なそこはぴったりと閉じていて、リリカの指に固い感触を伝えてくる。
「じゃ、そこを少し撫でてごらん」
「……んんっ!」
リリカの身体がピクンと震えた。
「何、これ………」
「気持ちいい?」
「うん……」
リリカはもう一度指を割れ目に這わせる。
「あっ……!」
やっぱり、気持ちいい。リリカは男の声を聞きながら、割れ目を指でさすり続けた。
「……ふぅん………ふっ……んんっ……」
「パンティがしっとりしてきた?」
男の言葉通り、いつの間にかリリカの割れ目から滲み出したものが、パンティを湿らせていた。
「それはね、リリカ。愛液っていうんだ」
「………あ、あいえき……?」
「リリカが気持ちいい時に出てくるんだ。お父さんとお母さんも、気持ちいい時にはリリカみたいになっちゃうんだよ」
リリカの頭に、先程の想像が蘇る。
「うううんっ!」
想像と、指でまさぐる感触が結びついて、リリカは思わず声を上げた。
「そう……リリカは今、とっても気持ちいいんだ……」
「……ああ……あっ………気持ちいい……私、気持ちいい………」
優しい男の声にも、リリカの身体が反応する。
「じゃ、続きを教えるよ……リリカ、パンティ越しじゃなくて、直にさわってごらん」
「う……うん……」
リリカはパンティの脇から、指を差し入れる。指先がぬるぬるしたものに触れた。
「もう少し足を開いて……ほら、さっきより柔らかくなってるだろ? リリカのあそこ」
「うん……」
おそるおそる、リリカは指先を熱く開いた割れ目に沈めた。
「ああっ!」
「ゆっくり……かき回してごらん」
もうリリカは男の言うがままに、自分の股間をまさぐっていた。
「………あは……くっ………んうっ……」
止めようとしても勝手に指が動いてしまう。指先がまだ小さく皮をかむったままの芽に触れた。
「あ……あっ!」
ぴりっとした鋭い感覚に、リリカの背が仰け反った。
「そこはね、クリトリスっていうんだ。まだリリカには早かったかな? 親指で軽く押さえるように……そう……」
「あ……ああ……いや……だめ……」
既に足は開ききっていた。リリカはうっとりとした表情で、初めての快感に酔っている。
「そのまま、指を出し入れしてごらん……おちんちんが入ってる感じはどう?」
「…ああんっ……おちんちん……お兄さんのおちんちん………リリカの……リリカのあそこに……」
「リリカのあそこ、凄く気持ちいいよ……リリカ、おちんちんが出たり入ったりしてるのが分かる?」
「うん……分かるよ……うあ……お兄さん……いや……そんなに早くしちゃ…やだぁ……」
「リリカ、おっぱい触ってあげるよ……」
「お願い……お兄さん……優しく……ん」
リリカは受話器を首に挟むと、空いている手でそっと乳房を掴んだ。そのままやわやわと揉み始める。
「はぁっ……」
固くしこった乳首を探りながら、リリカは吐息を漏らす。胸とあそこから絶え間なく襲う快感のうねりに、
リリカは揺さぶられ続けていた。
「お兄さん……私……もう……もう……」
リリカが苦しげに眉を寄せる。
「リリカ、それがイクって感じだよ……」
「いやあ……私、怖い……」
「大丈夫、リリカがイクとこ、ちゃんと見ててあげるから……ほら、口に出してごらん」
「あ、あ、あ………!!」
リリカの足が突っ張る。背筋に走るうねりが最高潮に達した時、リリカは乳首とクリトリスを思い切り押しつぶした。
「いっちゃう……お兄さん……私、私いっちゃうよぉ! いや……あああああん、いやああぁああああん!!!!」
頭の中で、ばっと火花が散り、リリカはへなへなとくずおれた。
「……可愛かったよリリカ。勉強になったかな?」
「うん……ありがとう……お兄さん……」
痺れた頭でリリカは答えた。しばらくして通話が途切れても、リリカは指をぐっしょりと濡らしたまま、仰向けで脱力していた……。


これが、リリカの性の目覚めだった。
ちなみに、この時の初絶頂のイメージから、後の「ファツィオーリ冥奏」が編み出されたのは言うまでも無い。

おしまい





あとがき……のようなもの

こんばんは、ネチョスレの丁稚こと妹よーかんと申します。
リリカの「狡猾」さはいつ形成されたのかなーと真面目に考えていたのですが、
酔ってネチョスレを見ているうちに、とんでもない方向へ暴走してしまいました……。
自分で読み返しても恥ずかしいので、こっそり投下します。

さて、一応性知識を身に付けたリリカ。待ち受けるはお姉ちゃんズによる実践道場!
次回「淫乱メルラン春爛漫」へ続く!

2004.5.11 妹よーかん



















……んなわけない


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2294d)