ぴちゅ・・
「っ・・!」

予想していた事とは言え、刺激に尻尾が逆立つ。
そのまま蜜の付いた指をそのまま口へ。

ぺろ。
美味しくない。

「うぅ・・やっぱり藍さまでないとダメだ・・」

藍の手付きを思い出しながら自分でやっては見たものの、やはり満足はいかなかったようである。

「藍さまぁ・・早く帰ってきて・・」









しばらくして。

「今帰ったぞ橙・・っ!」

「ぁ・・藍さまぁ・・」

「・・これは一体どういう事だ?」

あまりの状態に思わず疑問が口をつく。

「あのね・・前に藍さまがしてくれた時の事を思い出して自分でしようと思ったんだけど・・上手にできなかったの・・」

目に微かに涙が浮かんでいるのが見える。

「そうか・・仕方ない、また私が手伝ってやろう。」





数分後、そこはまさに桃源郷とも思える状態となった。
熟した果実が溢れる蜜に溺れている様な錯覚さえする。
小さな豆に蜜が絡みつく様もアクセントと言えるだろう。

「はぁ・・藍さまぁ・・凄いよぅ・・・」

「何、そのうち自分でもできるようになるさ。・・ん、少し甘い、かな」

指に絡みついた蜜を舐めながら藍が喋る。

「藍さまぁ・・私にも舐めさせてよぉ・・」

「自分ですればいいだろう?」

「そんなぁ・・」

仕方なく指をソコに触れさせる。

ちゅく・・

「っっっ・・!」

衝撃が尻尾まで貫くように感じる。

舐めてみると、やはり自分でした時とは違い、甘く感じる。色も少し白濁しているようだ。

「・・美味しい・・」

「今度、やり方を教えてやるよ。・・・じっくり、とな」




落ち。

「そうだな、砂糖は控えめにして果汁を生かすようにだな・・」

「おい、それまだ皮がついてるぞ」

「ああ、好きだからって牛乳なんか入れるんじゃない!」

藍による「みつ豆の作り方」講座は役に立ったかどうかは定かではない。






あとがき。

ゴメンナサイゴメンナサイみつ豆ツクッテタダケナンデス orz

でも日常をネチョっぽく、と言うのは難しいですねー。
「耳掃除」の話を書いた人、すばらしいですな。

補足。
我が家のみつ豆は氷を入れて食べます。
橙が作ったのは氷入れすぎて薄くなったものでした。


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2301d)