注意 お子様厳禁。
   内容によって、『何だこの糞つまらねぇ駄文はぁぁぁぁ!!!』と怒りの余りモニターを破壊する恐れのある人や、
   『うげぇ嫌なもん見ちまったおえぇぇぇ』と食べた物を戻したりするかもしれない人、
   『おお私の愛しい(キャラ名)が何て酷い事にっ!』っと卒倒する可能性のある方は、読むのを控えてください。
   まあそんな症状を引き起こさせるほどどえらい文章を書いたつもりは…あるかもしれません。
   痛いのとか汚いのとか駄目な人は要注意。お子様は論外。















「いやーしかし、負けたのがパチュリーで良かったぜ」
「私も、魔理沙になら負けても良かったかも」

 戦い済んで一夜開け。
 パチュリーの控え室で、二人っきりの祝勝会が始まろうとしていた。

「それじゃ、パチュリーの準決勝進出をを祝って」
「「かんぱ~い」」






『暴走する愛の24時間』






「くあ~~~~旨い!」
「ホント、美味しいわ…」
 魔理沙が持ってきた酒はとっておきの一本、大吟醸『緋蜂・白』である。
 滅多にお目にかかることの出来ない一品だ。

「みんなも来れば良かったのにな」
「そうね。何でみんな来ないのかしら」








『って事で、明日は祝勝会をしようと思うんだが』

『私は遠慮しておくわ』
(パチェったら最近は口を開くたびに魔理沙魔理沙と)
『お嬢様がそう仰るのでしたら、私も』
(全くです。昼間っから所構わずベタベタイチャイチャと)
『私もお姉様と一緒に居るわ』
(おかげで魔理沙もあんまり遊んでくれないし)
『ちょっと用事がありますから…』
(この間なんて門まで見送りに出て『さよならのキスは?』ですよ! 私の目の前で!)
『私もそれのお手伝いを…』
(この前私が書架の整理をしてたら、本棚の一つ向こうで二人がその…始めちゃって…)


(この上ダブルでのろけ話に付き合わされてたまるかっ!)×5





『そう、残念だわ』








 そんな訳で、祝勝会は二人っきりだった。
 二人でも別に問題は無い…と言うか、むしろ邪魔が入らなくて良いのかも知れない…が、
 流石に二人だと宴の進み具合も速い。
 一升瓶が空になる頃には、二人はすっかり出来あがっていた。

「ねえ魔理沙…」
「何だ?」
「一緒にお風呂に入らない?」
「…そうだな、入るか」

 二人は身体を重ねた事はあっても、一緒に風呂に入った経験は無かった。
 もっとも、逢瀬の場所が紅魔館の図書館であるから、それも当然である。


 ちゃぽーん。


「あー、いい湯だな…」
「気持ちいいわね…」

 各部屋に備え付けの風呂であるから狭い。二人で入ると窮屈で仕方が無い。
 でも二人にはお湯より、互いの肌の感触の方が心地良かった。

「やっぱり、パチュリーの肌は綺麗だな…」
 魔理沙がパチュリーの身体をべたべたと触り始める。
「な、何言ってるのよ? さては魔理沙、酔ってるわね?」
「酔ってるぜ。でも酔ってなくても私は言うぜ」
 魔理沙の手が次第に際どい所を触り始める。
「もっ、もう…」
 このまま堕とされてしまうのもまた無上の快楽ではあったが、今日はそれではだめだ。
「あっ、そうだ」
 思い出したように言い、立ち上がる。

「いい入浴剤があるのよ。ちょっと待ってて」
 パチュリーはそう言うと、軽く身体を拭いて出て行った。

「入浴剤かぁ…」

 魔理沙の程よく酔っ払った頭では、この後に起きる事を予想できなかった。



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「お待たせ」
 パチュリーが戻ってきた。手には小瓶が握られている。
 蓋を外すと、中の青い粉をさらさらと湯船に流し込む。
「よくかき混ぜてね」
 魔理沙は言われた通り、お湯をぐるぐるとかき混ぜる。
「お、何だかお湯にとろみがついたような…?」
 だが、とろみなどと言う言葉では済まず、あっと言う間にメリケン粉を練るような感触になり、さらに固くなる。
「おっ、おい! 何だよこれ!?」
 気付くのが遅れた。もはやお湯は水銀のように重く、魔理沙は首から上を湯船から出したまま、腕一本動かせない。
「何って、入浴剤よ」
「見え透いた嘘は良くないぜ」
 パチュリーがにこりと笑う。
「まあ、すぐに分かるわ」
「分かるって…」

 その時、お湯が、ずるりと動いた。
 豆腐で擦ったかのような、奇妙な感覚が魔理沙の肌を撫でる。

「ま、まさか、これ…」
「そう、スライムの素、よ」
 お風呂のお湯は、一体の大きなスライムになっていた。

「な、何をするつもりだよ…」
 その質問にパチュリーは質問で返す。

「魔理沙、私の事、好き?」
「ああ、好きだぜ」
「私も、魔理沙が大好きよ」
 パチュリーの顔が、ぐっと魔理沙に近づく。

「でね、愛してるからこそ、壊れるほど苛めたい、無茶苦茶にしてやりたいって思う事、無い?」
「…無いって言ったら嘘になるな」
「だから…ね」
「か、勘弁してくれ…」
「駄目よ。だって魔理沙だって私に勝ったら、これ幸いに私を苛め倒すつもりだったでしょう?」
 魔理沙が言葉に詰まる。
「…お見通し、って訳か」
「考える事は同じ、って事よ」



 パチュリーはまた風呂場を出て行くと、いろいろと持って戻ってきた。
 まず手に取ったのは透明な一升瓶。中にはなにやら紫色の液体が入っているようだ。
 魔理沙はやる事も無いのでスライムに拘束されながらそれを見ている。
 温かいのは良かったが、時々もぞりと動くのが気持ち悪い。
「それは何だ?」
「媚薬よ」
 天井に付けておいた小さなフックに縛った一升瓶を逆さに吊り下げる。
 蓋に空いた穴から少しずつ中身が湯船に落ちる仕組みだ。
「えらく色が強烈なんだが…どれくらい効くんだ?」
「普通に使って楽しむなら、この湯船のお湯にコップ半分も入れれば十分ね」

 もう一度確認する。天井からぶら下がっているのは確かに一升瓶だ。

「…私を殺すつもりか? そいつはルール違反だぜ」
「だからこれ。飲んで」
 魔理沙の口元にやや赤っぽい液体の入った小瓶を持っていく。
 魔理沙は黙ってそれを飲み干す。
「味はまぁまぁだな…これは?」
「強心剤とかいろいろ。魔理沙の心臓が破裂しちゃわない様にね」
「ちゃんと効くのか?」
「私が1500メートル走って息切れしなかったわ」

 微妙な検証だが、良く効く事は間違い無さそうだ。

「それからこれね」
 今度は薄い緑色の液体を飲ませる。
「今のは何だ?」
「強精神剤。魔理沙が廃人になったら困るから」
 そう言うと、最後の薬品を取り出す。

 振り帰ると、魔理沙の目には涙が溢れ、震えで歯がかちかちと鳴っていた。
「魔理沙…可愛いわ」
「パチュリー…キス、してくれ」
 言われた通り、唇を重ねる。魔理沙が荒っぽく舌を絡めてくるのに、パチュリーも舌で応えた。
「愛してるって、言ってくれ」
「愛してるわ、魔理沙」
「もっと」
「愛してる」
「もっと!」
「愛してる、愛してるわ魔理沙。大好きよ」

 短い言葉に、乗せられるだけの想いを乗せて、愛を囁く。
 魔理沙は、少し落ちついたようだった。

 パチュリーは魔理沙から離れると、最後の丸薬を湯船に放り込む。

「それじゃあ、24時間よろしくね、魔理沙」
 丸薬はスライムに飲み込まれると、しゅわしゅわとあっという間に溶けてしまった。

 スライムが大きく動き出す。
「うひゃっ!?」

「そうそう、私は水晶玉で見てるからね」
 パチュリーはそれだけ言い残すと、魔理沙に背を向ける。

「愛してるぜ、パチュリー」
 パチュリーの後ろ姿にそう呼びかける。
 こう言えるのはこれが最後になるかもしれない。本気でそう思った。



 そして、風呂場の扉が閉まった。


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 パチュリーは服を着ると、時計を確認した。
「3時間…流石に暇ね…」
 そう言うと、おもむろに本に手を伸ばした。






「うーーー」
「あーーー」
「むーーー」
 魔理沙は、時々そんな声を上げていた。
 どことなくイライラするような、そんな気分だった。
 スライムは魔理沙の体表をずるずると動いているが、そんなに激しい動きではない。
 まだ媚薬も効いてはいないから、強烈な刺激が来るわけでもない。
 とはいえスライムに揉まれていてはリラックスもできなかった。
「あーもー、気持ち悪い…」




 30分経過。




 パチュリーは、まだ本を読んでいた。
 今読んでいるのは、ある種の魔道具の解説書である。
 類似品との相違、他の魔道具との併用における注意など、詳しく解説されていて、実に興味深い。





「ん…はぁ…ぅ」
 魔理沙の方は、媚薬がかなり効いてきていた。
 コップ半分などとっくにオーバーしている。
 だがスライムの動きがゆっくりなので、非常にもどかしい。
「うーーーっ」
 自分で触ろうにも、スライムにがっちり固められて身動き一つ取れない。
 ストレスは溜まる一方だった。





 1時間経過。




「んなっ…!?」
 スライムの動きに変化が現れた。
 今まで体表を蠢くだけだったスライムが、体内に侵入し始めたのだ。
 秘穴、尻穴、尿道に流れ込み、淫核と包皮の間や、臍の溝やお尻の皺一本一本にまで浸透し、その中を動き始める。
 ただ流れるのではない。その表面だけが『流れ』、触れた部分の形を丁寧になぞる。
 複数箇所の体内を擦られる未知の感覚。
「うはっ、あひゃっ、んあぁぁぁぁっ」
 口に入ってこられたら窒息確定だが、首から上には上がって来ないようだった。




 パチュリーはしばし読書を中断して、水晶玉を覗きこむ。
 快感に悶え狂う魔理沙の姿が、目の前にいるかのように映し出される。
 水晶玉の中の魔理沙が上を見上げる。
 その顔に絶望が浮かんだ。
 一升瓶の残りを確認したのだろう。
「ふふふ…そう、まだまだこれからよ、魔理沙…」
 パチュリーはそう言うと、読書を再開した。




 1時間30分経過。



「うあーっ! むーっ! うがーっ!」
 一升瓶の中身は、既に半分以下になっている。
 にも関わらず、魔理沙はまだ一度もイっていなかった。
 強精神剤が、絶頂を遠ざけているのだ。
 尻穴に入り込んだスライムは既に腸の奥深くに達し、
 魔理沙の女の子を犯している部分は、今や子宮をも満たさんとしている。
 尿道を進んだスライムは膀胱を満たし、魔理沙の小水を吸い尽くした。
 苦しみ、快感、どちらを取っても普通なら既に気絶しているだろう強烈な感覚に、
 しかし強化された魔理沙の精神は頑強に耐えていた。
「ぎゃーーーっ! ああああああああああ!」
 そしてそれは魔理沙を苦しめる結果となる…




 2時間経過。




 快感のリミッターが切れた。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!」
 脳を物理的に破壊しそうな快感の爆発。
 普通ならこれで少し落ちつくのだが、散々底上げされて来た快楽レベルは、もう下がらない。
 どかん、どかん。頭の中で連続して爆発が起こる。
「うぉぁっ! かっ! ひっ! きゃぁぁぁぁぁ!」




「…来たのね」
 扉越しに聞こえてくる魔理沙の声が変わったのを認め、パチュリーは本を読む手を休める。
 再び水晶玉を覗きこむ。
 そこには、有らぬ方を向いた瞳で、顔から出る液体を全て垂れ流し、首から上をがくがくと痙攣させる魔理沙がいた。
「魔理沙…可哀想…でも可愛い…凄く可愛いわ…」
 パチュリーは、魔理沙を慈しむように水晶玉に手を添え、うっとりと魔理沙の痴態を眺めていた。




 それから一時間ほどの記憶は、魔理沙には無い。
 たまにまともな意識が戻っても、すぐに激流に洗い流されてしまったからだ。



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 そして3時間が過ぎた。


「…そろそろね」
 パチュリーは時計を確認すると椅子を立ち、風呂場に向かおうとした。

 こんこん。

 しかしその時、ドアを叩く音がした。
「はーい、誰…」
 がちゃり。
 パチュリーがドアを開けると、立っていたのは霊夢だった。
「何か用?」
「ん、ちょっと様子を見に来ただけだけど…」
「まあ良い所に来たわ。ちょっと手伝ってくれるかしら」

 了解した霊夢を、風呂場に連れて行く。
 風呂場には動きを止めたスライムと、浴槽を枕にして荒い息をつく魔理沙がいた。
 パチュリーは肘まである厚い皮手袋の片方を霊夢に渡す。
「腕を片方ずつ引っ張り上げましょう。浴槽のお湯には絶対直に触れない様にね。地獄を見るわよ」

 流石にちょっと魔理沙が心配になった霊夢だが、ともかく出してやらない事には始まらない。
「それじゃ、せーの」
 ずるずるとスライムが剥れる妙な抵抗を持って魔理沙が引き上げられる。
 スライムが水分を吸収しているため、身体がほとんど濡れていないのが奇妙だ。
「…何よ、これ」
「魔理沙の媚薬漬け…かしら?」
 『これ』の指している物が違ったが、あえて問い直しはしなかった。

 膝まで引き上げると、一部が魔理沙の股間に貼り付いていていた。
 ぐいぐいと引っ張ると、三つの穴から細いスライムの筋が伸びる。
 だがそれは随分と丈夫で、ちぎれずに魔理沙の穴から少しずつ引き出される。
「お゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~!!!」
 魔理沙が悶え、痙攣する。
 やがてじゅぽん! とスライムが抜け切ると、ぶしゅっ、ぶしゅっと音を立てて秘汁が噴き出した。


「あーーーっ!! ひっ、ひぃぃぃっ!! いひぃぃぃぃぃぃ~~!!」
 運んでいる最中から、魔理沙は狂ったようにイきまくっていた。
 衣擦れ一つですら、今の魔理沙には致命的な刺激となる。

 とりあえず、魔理沙をベッドに寝かせる。

「身体を拭いてあげるわ」
 パチュリーはそう言うとタオルを魔理沙の身体の上に乗せる。
 拭くとは言っても、脚の間を除けばほとんど濡れてはいない。
 だがパチュリーはタオルを掴むと、胸からお腹にかけてをごしごしとこすり始めた。
 途端、魔理沙の身体がベッドから跳び上がりそうなぐらいに痙攣する。
「貴方も拭いてあげて」
 タオルを受け取った霊夢は、乾布摩擦の要領で魔理沙の腕を刺激する。

 拭かれた部分から全身が焼け落ちて行く。
 思考を消し飛ばす衝撃と、意志を挟まずして踊る身体。
 魔理沙にできるのは、その既知外な快感に、ただ耐える事のみ。
 耐えれてしまう、というのが最悪だった。

 二人は上から下へ、足の指の間まで丁寧に拭いていった。
 残っているのは、既にシーツも吸収し切れずに小さな池を作っているその部分のみ。
「いくら拭いても無駄だとは思うけど…ここも拭いてあげるわ」
 パチュリーが魔理沙の脚を大きく開く。
「い、いゃ…やめ…」
 もちろんそんな言葉には耳を貸さない。
 もっとも敏感な突起とその周りを、手加減せずに拭く。


 隕石が直撃でもしたかのような衝撃。
 魔理沙は声すらも出せず、ただびくびくと痙攣するのみ。
 本当なら一瞬で精神が崩壊するか、心臓が止まっているだろう。
 それでも壊れも、気絶もできない。
 そんな衝撃が二度、三度、いや、切れ目無く魔理沙を襲う。
 地獄の鬼でも、もう少し慈悲のある責め方をするだろう。

 パチュリーは、魔理沙の身体がほとんど反応しなくなるまで、ぐちょぐちょになったタオルで魔理沙を玩んでいた。
 霊夢はパチュリーがいつまでも止めないので、呆れて途中で帰ってしまった。




 ようやうパチュリーが手を止めた。
「…魔理沙?」
 返事は無く、呼吸運動以外にぴくりとも動かない。
 どうやら眠ってしまったようだ。
 パチュリーも疲れたので、一緒に眠る事にした。
 魔理沙には眠りの魔法をかける。こうしないと少し動かしただけでも起きてしまうだろうから。

「おやすみ魔理沙…しばしの安らぎを」




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 魔理沙はまだ眠っていた。

 一足先に目を覚ましたパチュリーはしばらくその寝顔を愛でていた。
 寝た時間も遅かったため、もうそろそろ昼だ。
 次はどんな表情を見せてもらおうか?
 パチュリーは次の命令を考えると、兎にも角にも魔理沙を起こす事にした。

 目の前にある二つのピンク色の頂を、両手できゅっと摘む。
「あうっ!」
 魔理沙が目を覚ます。
 あっちこっちを触ってみる。
「はぁん、んぁっ、んふぅ!」
 媚薬が適度に抜けたらしい。丁度いい具合だ。

「さあ魔理沙、起きて。朝食にしましょう」

 衣擦れでもじもじする魔理沙を眺めながら朝食をとった。もっとももう昼だから、朝昼兼食である。
 



 食事が終わると、椅子から魔理沙を立たせる。
 あまりのんびりしている訳にもいかない。
「スカートまくり上げて」
「はいよ」
 パチュリーは魔理沙の正面にしゃがむと、一気にドロワーズを下ろす。
「んっ」
 擦れた所から、魔理沙の背筋に快感が走る。
「あら、濡れてるじゃないの」
「媚薬のせいだろ…一升瓶はやりすぎだぜ…」
 触られただけで思考が消し飛ぶ激しさは過ぎたが、まだ魔理沙の身体は炭火のように熱い。
 衣擦れが起きた所がかあっと赤く燃え上がる。

 パチュリーは透明なチューブを取り出すと、魔理沙の恥ずかしい三つの穴に、それぞれに合った太さのを差し込んだ。
 魔理沙の腰にバンドをはめ、チューブが外れないように固定する。
 もう片方の端は、それぞれ瓶の中へ。

「お、おい、何をさせるつもり…」
「腹ごなしに、お散歩に行きましょう」
 三つの瓶を、小さなカートにとりつけたラックに入れ、カートの取っ手を魔理沙に向ける。
「これを押してね」
「な、な、な……」
 魔理沙の声が震える。

 なかなか動こうとしない魔理沙に、パチュリーは甘い甘いキスをする。
「…さあ、出掛けましょう」
 魔理沙は観念して扉に手をかけた。
 パチュリーが一緒に居てくれるのがせめてもの救いだった。





 魔理沙はできる限り平静を装って歩いている…本人はそのつもりだ。
 だがスカートから出ているチューブとその先にある瓶を乗せたカートが明らかに異常なので、その努力も意味をなさない。
 股に挟んだチューブが邪魔で、歩き方もぎこちない。
 おまけにパチュリーが身体をあちこちと触ってくる。
 媚薬の染み込んだ肌には辛い。膝が抜けそうになる。
「パ、パチュリー、あんまり触らないでくれ…ひんっ」
「あら、じゃあ一人で行ってくる?」
 魔理沙は黙ってしまう。断然、パチュリーが居てくれる方が良い。
 こんな状態で一人ぼっちにされたら、本当に心が砕けてしまいそうだった。


 そこへやってきたのは紅魔館のメイド長、十六夜咲夜である。
 彼女は魔理沙を一目見て全てを察し、苦い顔で大きくため息をついた。
「…心底同情するけど手助けはしないわ。精々がんばって晒し者になってね」
「同情だけありがたく受け取っておくぜ…」

 咲夜はパチュリーに挨拶をすると、さっさと立ち去ってしまった。
 魔理沙が運んでいる瓶の一つには、早くも透明な液体が溜まり始めていた。



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 魔理沙は少しだけ悩んでいた。

 聞こうか、聞くまいか。
 聞いたって無駄だと言う事は分かっている。
 でも聞かないのも自分からやってるみたいで嫌だし…

「なあ、パチュリー」
「何?」
「トイレに行きたいんだが」
「自分で運んでるじゃない」

 やっぱりか…
 魔理沙はこの先起こるであろう悪夢を考えないようにしながら、とりあえず尿意を我慢して歩いた。


 とその時、二人の方に向かって歩いてくる、これまた二人の影があった。
 亡霊の主従、西行寺幽々子と魂魄妖夢である。
「あら、こんにちは」
「こんにちは」
 幽々子がパチュリーに挨拶をすると、妖夢もそれに続く。
 ここまで勝ち残ってきた者同士、知らない顔ではなかった。
「こんにちは」

「あら、可愛いペットね」
 魔理沙を見ながら幽々子が言う。これが裏最萌である事は当然知っている。
「ペットじゃないわ、れっきとした恋人よ」
 パチュリーがそう言って魔理沙に抱きつき、その身体をすりすりと撫でる。
「ふゃっ!? やめっ、そんなにっ、したらぁっ!」
 魔理沙が声を漏らす。立っているのが辛くなり、パチュリーに体重を預ける。

 幽々子は楽しそうにその様子を見ている。
 それとは対照的に、妖夢の方は幽々子の影に隠れ、赤面してまともに魔理沙の方を見ていない。

「んーーーーーーーーっ!!」

 魔理沙がびくびくと震える。
 そのはずみで、少しだけ小水が漏れてしまった。

「んっ」

 下腹部に力を入れて、漏れるのを止める。
 だが、またすぐに力が抜け、漏れ出す。

(お、おしっこ、気持ちいい…!?)

 媚薬のせいだと知っていても、排泄で感じるなど、認めたくなかった。
 しかし、段々と快感に負けて力が入らなくなり、ついには漏れっぱなしになってしまう。
 透明な瓶に、ちょろちょろと黄金色の液体が注がれる。

「いっ、嫌っ、やだっ、やだぁっ、あーーーーーーーーーーーーっ!!」

 放尿が終わると同時に、魔理沙は達してしまった。
 俯いたその顔には涙が光っている。

 それに追い討ちをかけるように、幽々子が口を開く。

「あらあら、貴方の恋人は、人前でお漏らしをするのね」
「お漏らしじゃないわ。だってトイレはここですもの」

 そう言いながら、今度は魔理沙のお腹を時計回りに撫でる。
 食事に盛った利尿剤が効いてきたと言う事は、下剤の方も効いてくる頃だ。
 ほどなく、魔理沙のお腹がごろごろと鳴る音が、パチュリーの手にも伝わってくる。

「ひぃっ! お、お願い、許して、それだけは許してぇっ!!」

 魔理沙が必死に懇願するが、こうなってはもう遅い。
 尻にチューブを突っ込まれている為に、我慢することもままならない。
 そして非情にも、出口に向かって進むそれは、身体の内側から魔理沙に快感を伝える。

「あっ、は、あぁぁぁ…、嫌ぁぁぁ、んあぁっ!」

 びちゃ。びちゃびちゃ。
 太めのチューブを茶色の物体と液体が抜け、汚らしい音を立てて瓶に溜まっていく。
 魔理沙は背中をのけぞらせ、快感に身を震わせながら、身体の中に溜まっていた物を全部出し切った。


 辺りに強烈な臭いがたちこめる。
 魔理沙は快感と、絶望と、羞恥と、涙と、いろんな物がごっちゃになった表情を浮べている。
 パチュリーに支えられて立ってはいるものの、その身体には全く力が入っていなかった。

「可愛いわ、魔理沙」

 パチュリーが魔理沙に口付ける。
 魔理沙は抵抗もせずに唇と舌を受け止める。

「まあ、お熱い事で。行きましょ、妖夢」
「は、はひ…」

 幽々子は冗談めかして言うと、妖夢を連れてその場を去った。
 妖夢は気が動転しているのか、呂律が回っていなかった。



「さ、私達も行きましょ」
 魔理沙は返事をせず、力の入らない身体をパチュリーに支えてもらいながら、ふらふらと歩き出した。



________________________________________________




 次に出会ったのはフランドールだった。
 フランドールは異臭に鼻を押さえ、その原因を確認すると、魔理沙に背を向けて二,三歩離れて叫んだ。

「ねーねー、魔理沙が面白い事になってるわよ~~~~~!!」
「いっ!?」
 予想外の行動。
 フランドールが向き直る。
「フ、フラン…」

 どうして?
 魔理沙が目で疑問を投げかける。

 フランドールは答えず、魔理沙に向かってあかんべーをすると、すたすたと歩き去ってしまった。


(ふんっ! 魔理沙ったら最近ちっとも遊んでくれないんだもの。ちょっとは酷い目にあえばいいんだわ。いい気味よ!)



「あ、あ、あ………」
「あーあ、嫌われちゃったわね」


 フランドールの声を聞いた者達が、何事かと見にやって来る。
 ある者は鼻をつまみ、ある者はそそくさと立ち去り、ある者は魔理沙をからかい、ある者は見て見ぬふりをした。

 死んでしまいたかった。
 そうでなければ、赤ん坊の様に転がって泣きわめきたかった。
 ただ、自分の隣に居る、自分をこんな目に遭わせた張本人であるパチュリーだけをしかし心の支えにして、
 魔理沙は恥辱の散歩を終えた。


 扉を閉めた途端、心が限界を迎えた。
 パチュリーにすがりつき、わんわんと泣き出す。
「も、もう、外に出れないよぉ…」
「出なくていいわ。ずっと一緒に居ましょ…」
 パチュリーは優しく魔理沙を抱きしめた。
 

_____________________________________________




「…落ちついた?」
「ああ…」
「じゃ、次行きましょうか」

 パチュリーがにこやかにそんな事を言う。

「い゛」
「24時間まではまだ時間があるわ」
「たっ、頼む、もう勘弁してくれ…」
「だーめ」
「ひっ…」

 後ずさる魔理沙を捕まえ、その口を口で塞ぐ。
 魔理沙が抵抗しなくなるまで唇を離さない。

「ぷあっ…」
「そうね…次は泣き叫ぶ顔でも見せて貰おうかしら」
「勝手にしろ畜生…愛してるぜパチュリー」
「愛してるわ魔理沙…」

 二人はもう一度、長い長いキスを交わした。


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「さて、これが何か分かる?」
 魔理沙は顔だけパチュリーの方に向けた。
 ベッドにうつ伏せに寝かされ、両手両足はそれぞれベッドの四隅に繋がれている。

「…鞭、か?」
 細くしなるそれは、どう見ても鞭にしか見えなかった。
「正解。でも、ただの鞭じゃないわ」

 パチュリーは鞭の先の方を軽く握ると、握りを持ったもう片方の手でぐいっと引っ張る。
 顔を僅かに歪め、パチュリーが手を開くと、掌や指の腹がずたずたに裂けていた。

「ね?」
「ね? じゃ無いぜ…」

 手の傷を魔法でさっと治すと、改めて鞭を握りなおす。
「さあ、覚悟はいいかしら?」
「あー、そのなんだ、落ち着け。頼むから落ち着け」
「あら、確かに私は魔理沙の事なら多少周りが見えなくなったりもするけど常に沈着冷静よ?」
「やめろ死ぬ死ぬまじで死ぬって!」
「大丈夫よ傷ぐらい後で治してあげるから」

 びゅん! びしっ!

「っ!!!!」
 皮を破り、肉を裂く鋭い痛み。

 びしっ! ばしっ! びしぃっ!

「うあーーーーーっ!!! がーーーーっ!!!!! あーーーーーーっ!!!!!」

 びしっ! びしっ!!

「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!」


 時間にすれば、ほんの少しの間。
 大して回数も打たぬ内に、魔理沙の白かった背中は畑を起こしたかのようにボロボロになり、血と肉で赤く染まっていた。

「い、いっ、いっ………」
 鞭打ちが終わっても、背中からビリビリと響く痛みに必死に耐える。
 背中がどうなっているかなんて想像したくも無かった。

 ごりごりごりごり…

 妙な音がした方を見てみると、パチュリーは小鉢で何かを練っているようだった。
 背中に塗る薬か何かだろうか。
「こ、今度は何の薬だ…?」
「ん、これは薬じゃないわ」

 小鉢の中身を魔理沙に見せる。
 見えるのは黄色いペースト状の物。それと、覚えのある臭い。

「…辛子?」
「その通り」
 そう言うとよく練られた辛子をごっそりと素手で掬う。

「お、おい……」
 パチュリーがゆっくりと魔理沙の背中に近づく。
「や、やめろ、やめろやめろ頼むからお願いだから後生だからやめてくれ……」
 魔理沙の必死の嘆願も、その目を妖しく光らせるパチュリーには届かない。
「やっ、やめっ、やめっ…」
 恐怖にぽろぽろと涙を流す魔理沙の背中に、手に一杯の辛子がゆっくりと近づき…


 ずりゅ。


「っぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 魔理沙の絶叫が響いた。
 パチュリーは構わず、肉が剥き出しになった背中にぐりぐりと辛子を摺り込んでいく。

「ー~@×△■\$#&¥%†※⇔Я★▽ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 魔理沙は何か喚いているが、それは最早言葉の形をなしていない。
 叫び声を受け止めながら、執拗に魔理沙の背中を蹂躙する。
 やがて魔理沙が声も出なくなり、ぴくぴくと痙攣するだけになった頃、ようやくパチュリーは手を止めた。

 手足の拘束を解いても、魔理沙は動こうともしない。
 パチュリーは魔理沙を風呂場に連れて行き、背中を流すと、魔法で魔理沙の傷を治した。
 ついでに、体力も回復させる。

「はーっ、はー………」

 地獄から開放された魔理沙は大きなため息をつき、呼吸を整えた。


_______________________________________________



 しかし、その安息も長くは続かない。

「じゃあお風呂に浸かってね」
「え? 風呂って…」
 風呂の中には昨日のスライムが、相変わらず時折もぞもぞと動いている。
 魔理沙はパチュリーの方を見るが、パチュリーはただ見つめ返して来るばかり。
 諦めて、再び地獄の釜の中にその身を沈める魔理沙。
 パチュリーがまた薬を出してきたので、黙って飲み干す。

「…で、今度の薬は何なんだ?」
「オルガスムス抑止剤」
「…は?」
 言っている意味がすぐには理解出来ない。
「早い話が、イけなくなる薬よ。…まあ体験してみれば分かるんじゃない?」
 そう言うとスライムの中に何かを放り込む。

 ややあって、スライムは昨日とはうって変わって激しく動き出した。
 たちまち、魔理沙の中に侵入を開始し、身体を中から外から擦り上げる。
「んひっ! おうっ、おあぁっ! いひゃあああ!」
「あ、今度はそんなに長く続かないから。でも突然に効果が切れるから、楽しみにしててね」
「あっ、あーっ! もうっ、いっ、いっ…?」

 イってしまう。頭が真っ白になる。そう予感した魔理沙だったが、『それ』は来ない。
 自分につけた竿から吊り下げられた餌を追いかける動物のように、イき場を求めて快感が暴走を始める。
 早くイけと言わんばかりに、全身からさらなる快感が脳に叩き込まれる。
 だが魔理沙の脳はそれに対し、まだだ、もっと、と返答する。

「いっ、いやっ、駄目っ、死ぬっ! 死ぬっっ!! 助けてーーーっ!!!!」
「それじゃ、頑張ってね」
「かっ… ぐ… ぎ……」

 パチュリーの声は、もう魔理沙には聞こえていなかった。


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 体はとっくに限界を迎えているのに、精神は限界に達せず、更なる刺激を求める。
 象が全力で引っ張っているのに切れない、一本の蜘蛛の糸。それが、今の魔理沙だった。
 その目はあらぬ方向を向き、口の端からはぶくぶくと泡を吹いている。


 どれくらいの時間が経ったのだろう。
 既に意識が希薄になっていた魔理沙だったが、突然に体が楽になる。
「?」

 ぶつん。

 魔理沙の意識は、そこで唐突に途切れた。







「さて…もう終わった頃ね」
 パチュリーは時計を確認すると、風呂場に向かった。

 見れば、魔理沙は浴槽にもたれたまま、ぴくりとも動いていない。
「流石に気絶しちゃったかしら?」
 魔理沙の頬をぺちぺちと叩いてみる。

 反応は無い。

「…あら?」
 パチュリーは異常に気付いた。いくら何でも静か過ぎる。
 手で魔理沙の鼻と口を塞いでみる。


 息を…していない…


「たっ大変!」
 パチュリーは魔理沙を浴槽から引きずり出すと、ベッドに運び、簡単な蘇生魔法を唱える。
 魔理沙は目を覚まさない。心臓も止まったままだ。

 パチュリーの顔が青ざめる。

 今のは心臓マッサージのような物だから、生命維持に必要な器官が壊れていたら生き返らない。
 パチュリーは慌てて転移魔法を唱える。着いた先は紅魔館の図書館、パチュリーの部屋。
 そこにある様々な品が並んだ棚の中から一つの小箱を取り出すと、再び転移魔法を唱え、魔理沙の傍に戻ってくる。
 箱の中には淡く輝く小さな白い石が一つ。それを魔理沙の胸に乗せ、その上に手を乗せて、呪文を唱える。
 詠唱が終わると同時に、魔理沙の胸に石を埋め込むように、ぐっと力を込める。
 石から輝きが消え、音も無く砕け散って砂になる。

 あらゆる傷と異常を取り除き、命を取り戻すとっておきの中のとっておきの秘法。
 魂が体を離れてしまう前なら、これで生き返らない者はいないはず…だ。



「ん…」

 魔理沙が目を開けると、泣きそうな顔で自分を覗きこむパチュリーがいた。

「流石に死んだかと思ったぜ…」
「本当に死んでたわよっ…!」

 パチュリーが魔理沙に抱きつき、わぁわぁと泣き出す。

「泣くなよ…自分でやったんだろ…」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」

「やれやれ…だぜ」

 魔理沙は苦笑すると、そっとパチュリーを抱きしめた。



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 それからというもの、パチュリーは以前にも増して、魔理沙にべったりになった。



「はい、あ~ん」
「い、いいよ、自分で食えるって…」

(おいおい、レミリア達が見てるぞ?)

「あ~ん」
「…あ、あ~ん…」




(そもそも何で白黒の分の夕食まで作らなきゃならないのよ!?)
(はぁ…友人辞めたくなってきたわ)
(レミリア様、今度から本気で白黒を迎撃してもいいですか…?)
(…あんなのが私のご主人様だなんて…)
(…………(スプーンが粉々に砕け散る))




(うう…視線が痛い、痛すぎるぜ…)




 今日も幻想郷は、表向き平和であった。




 おしまい。



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 あとがき

 ここまで読んでくれた人、貴方は中々に広い心の持ち主ですね。
 本文読まずにあとがきだけ読んでる人、貴方は中々にひねくれた心の持ち主ですね。

 私の中のパチュリーと魔理沙は、基本的に魔理沙が攻めですが、魔理沙はいざパチュリーに押されてみると
 全く逆らえない。

「惚れた弱みって奴だぜ…」

 そんな感じです。

 で、折角なのでパチュリーをちょいと暴走させてみたら、気付けばクレイジータクシーパチェになってました。
 パチュリーに根暗なイメージはあまり持っていませんが、想いが暴走するとアリス以上にヤバいような気がします。

 次は普通にエロいのが書きたいなぁ。
 とは言っても、たまたま選んだ組み合わせとたまたま浮んだインスピレーション次第なので、何とも言えません。

 それでは、ばいちゃ!


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2302d)