「……うぐっ」
 飛ぶ力を失った妖夢の体は緩やかに下降し、地面に落ちた。切り傷だらけの体で這いずり、やっとの事で一本の木の幹に持たれかかる事が出来た。見た目程怪我は重くない。むしろ軽い方だ。それでも負けた悔しさから、今は休みたかった。

「…全く、しつこいわね…」
 そんな妖夢の目の前に降り立った咲夜を見て、妖夢は毒づく。咲夜も切り傷だらけだったが、妖夢に比べれば遥かに軽い。服は刀で傷付けられて、所々肌が露出している。もっともそれは妖夢も同じで、いや、咲夜よりも随分と服はボロボロだ。

「てこずらせてくれたわね…」
 若干余裕のある態度で、咲夜が妖夢に語りかける。その手には、一本のナイフ。
「…なあに? 私にはもう戦う力なんて残ってないわよ…? それでとどめを刺すつもり?」
「…まさか、違うわよ。ただ、お願いがあるの」
「何よ…?」
 じろりと咲夜を睨みつつ、妖夢は訊く。すると咲夜はこう答えた。

「奪った春度を返しなさいよ」

「なっ…」
 その言葉に、妖夢は唖然とした。死者に鞭打つつもりか、この悪魔。いや既に半分死んでるけど。ああ、そうじゃなくて、それはお願いというよりは命令なのではないか。
「…出来ないわよ」
「何ですって?」
 咲夜が訝しげな顔をする。
「幻想郷中の春を奪っておいて、持ってない事は無いでしょう?」
「…幽々子様に渡したから、持ってないわよ!」
 そう言って、ぷい、と顔を反らす。
「……本当に?」
「本当よっ!」
 ふむ、と思案顔なる咲夜。やがて、彼女の出した結論は…

「それじゃあ、ボディチェックよ」
「何でそうなるのよっ!」

 思わずツッコむ妖夢。そんな妖夢の様子などお構い無しに、咲夜は妖夢に近付き、ボロボロの服を調べ始める。
「ちょっと、止めてよっ…」
「大人しくなさい。調べにくいでしょ」
「そういう問題じゃっ……ひゃっ」
 ポケットの中に手を突っ込み、ごそごそと手を動かす。しかし、何も無い。
「肌身離さず持ってるとか?」
「そんな訳っ……んあっ、ひっ」
「ここはどうかしら?」
「やめっ……くっ、ふあっ…はうぅん……」
 咲夜の手が妖夢の体を調べる度、何故か鼻にかかったような声を上げる妖夢。
「ちょっと…何、変な声出してるのよ…」
「あ…あんたが、変なトコ、弄るからじゃないっ……ひうっ…」
「変な所なんて、弄ってないわよ…」
「弄って、る…じゃないっ……お腹、とか…足とかっ……はぁんっ…」
「………」

 咲夜は、戸惑っていた。ただボディチェックしていただけだというのに、どうしてこの娘はこんなに甘ったるい声を上げているのか。よく見れば、顔も赤い。私は、そんなに変な事をしていただろうか。というより、どうして私も何だかドキドキしているのか…?

「………」
「…っはあ……ああ………ぅあ……」
 気付けば、咲夜は妖夢の全身を撫でていた。何故だと考えるより前に、体が動いていた。
「……やだぁ…止めてよぉ……あぁん………はあぁっ……!」
 ぴく、と妖夢の体が僅かに跳ねた。瞳は潤み、涙がじわりと滲んでいる。その瞳が、咲夜と合った。

「――――――!!」

 瞬間、咲夜の中でモヤモヤとしていたものが、弾けた。その気持ちを咲夜が感じた時には、既に妖夢を押し倒していた。
「やっ……な、何するのよっ……!?」
「っ…あんたが悪いのよっ……さっさと春を出さないからっ…」
「だからっ…そんなの最初から持ってないってば…!」

「それとっ………こんなに可愛いのは、反則すぎるわっっ!!」

「えっ………んむうっ!?」
 妖夢が発しようとした言葉は、咲夜の唇によって遮られた。
「んむーっ! むぅーっ……!」
「…むぅ……んふ……」
 じたばたと咲夜の下で暴れる妖夢だったが、傷付いた事と、咲夜によって押さえつけられている所為で、脱出出来ない。
「大人しくして頂戴……乱暴な事はしないから…」
 ―――キィンッ
(!? か、体がっ…!)
 途端、妖夢の四肢は動かなくなった。
「ちょっとあなたの手足の周りの時を止めさせて貰ったわよ……」
「っこの…! こんな事して、ただで済むと………っひゃあっ!?」
 ぴくん、と妖夢が仰け反る。咲夜が妖夢の胸を舐めている。よく見れば、妖夢はいつの間にか服も脱がされていた。
「ちょっとぉ……やめぇ……ふあぅん…!」
 言葉で抵抗するも、咲夜はそれを無視して妖夢の乳首をぺろぺろと舐め回す。むく、と乳首が勃起し始めた。
「やだぁっ……こん、なぁ………はぅんっ…ふぁあぁ……」
「んぅ……ぺろ……ちゅっ…」
 片方の乳首を吸い上げ、もう片方は指でこねくる。断続的に聞こえる妖夢の喘ぎを、咲夜は無心に聞いていた。
「はぁ…あぁ……ぁあん………やあ…くぅん…!」

 最初こそ体をよじらせて最後の抵抗を試みていた妖夢だったが、咲夜の執拗な責めに、徐々にその力を奪われていった。快感を覚え始めたのはもちろんだったが、体中の切り傷を舐められる事に何故かある種の興奮を覚えていたのだ。

「んあ……くすぐったい…ふぁ……ひゃぅ…」

 妖夢の変化を感じ取った咲夜もまた、興奮していた。自分よりも小さい少女がこの手の中で悶えているのを見る事が、咲夜の嗜虐心を密かに刺激していたのかもしれない。
 ならば、と胸だけではなく、体全体を舐め回してやろうと思った咲夜は、さっそく行動を開始する。

「きゃうぅ……んはっ、ひあっ、あああっ、ああーっ………」
 唇を舐める。甘い。
 耳朶を食む。柔らかい。
 首筋を舌で這う。妖夢の声が漏れる。
 指を口に含む。細い。
 お臍の周りを刺激する。妖夢の体が小刻みに震える。
 そして、その舌を、妖夢の秘密の洞窟の入り口へ―――

「はあぁあぁあぁあぁあああ!!!」
 ぴちゃ、と音がした。熱く、濡れている。ひくひくと、戦慄いている。蜜が、溢れている―――
「ああ……あなた…濡れてるわよ…?」
「うぁ………あ、あぅ……」
 咲夜が話しかけても妖夢は応えず、その瞳は呆として空に向いている。
「そんなに気持ちよかったの…? ふふ、よかった……それじゃあ、もっと気持ちよくしてあげるわね……?」
「ぇあ…? っひゃあうぅ!!」
 びくんっ!
 妖夢が再び仰け反った。咲夜の舌が、妖夢の膣に入り込んでいる。ちゅぷ、ちゅぷ、と音を立て、舌が出し入れされている。そして、指は花弁を弄っている。
「や、あっ…! んあっ! ああっ! ひゃ、あくんっ!」
 段々と高い声を上げ始める妖夢。咲夜の指の動きは止まらず、秘唇の下に位置する穴に侵入した。
「ああ゛っ…!? そ、そんなとこっ…止めてよぉっ……!」
「そう…? あなたのココは、私の指を締め付けて離さないんだけど…?」
「ひう゛ぁっ……! な、何か変にっ……変になっちゃうっ…!!」
「いいのよ……変になっても…たっぷり可愛がってあげるから……」
 ぐりぃっ、きゅっ
 そう言って、咲夜は挿入した指と摘んだ花芯とを同時にひねった。

「ひ!? んあ゛ああぁぁあぁあああ゛ぁああぁ゛ああぁあ゛ぁあぁぁあ゛あ!!」

 びく、びくんっ!
 敏感な部分を同時に刺激された妖夢は、体をがくがくと震わせてへたり込んだ。
「あ………うぁ………」
「ふふ…イッちゃったの……? 可愛い…」
 咲夜は、妖夢の零した涙を舌ですくった。
「でもね……私はまだ、満足してないのよ…」
 そう言うと、咲夜は一旦立ち上がった。そして、服をするすると脱ぎ始めた。

「ほら…あなたを可愛がっていたら、私もこんなになっちゃった……」
 全裸になった咲夜が、足を広げて秘部を妖夢に晒す。そこは、既に濡れ光っていた。
「もう我慢出来ないわ…」
 咲夜は、そのままぐったりとしている妖夢に覆い被さった。そして唇を重ね、自分の秘部を妖夢の秘部へと宛がった。
 くちゅ…
「んひゃぁあ…!」
「んっ…! はあっ……!」
 音を立てて、愛液同士が混じり合った。咲夜は一瞬恍惚の表情を浮かべ、ゆっくりと腰を動かしだした。
 ぐちゅ……ぐちゅん……
「いやぁっ…! ま、また変にっ……変になっちゃうっ…!」
「んふ…! ああ…イイわ……とっても気持ちいいわよっ……!」
 二人の腰が触れ合う度、漏れる愛液と淫らな音。秘肉が絡み合う度、湧き上がる快楽と嬌声。
「んむっ……っじゅるぅ……ぐじゅ…じゅ……」
「ひんっ…じゅ、る……じゅぷ……くちゅ…」
 咲夜が舌を妖夢の口に滑り込ませ、妖夢の口内を舐り尽くす。妖夢の舌も絡む。唾液を混ぜ合わせ、嚥下する。

 熱く体を重ね合わせ、昂ぶる咲夜の体。
 劣情に翻弄されながらも、快楽を受け入れてゆく妖夢の体。

 どちらだろうと、行き着く先は、一つ。

「「んはああ゛あぁぁああ゛ぁああ゛ぁあぁぁ゛ぁああぁぁ゛ぁあああーーーーーー!!!!!!」」

 びくびくっ! ぷしゅっ、ぷしゃぁ……
「はあ……あはぁ…ふう……」
「ふあ…ぁぁあ………ぁ、ぅ……」
 愛液を迸らせ、二人は同時に果てた。最後に咲夜は、妖夢の頬に優しくキスをした―――






「……ケダモノ」
 ボロボロの服で胸と股間を隠しながら、妖夢は咲夜に言い放った。
「…何が?」
 一方の咲夜は、服を着ながら涼しい顔。いつの間にか服は直っている。服の時間を戻して、刀傷が作られる前の状態に戻したらしい。
「見ず知らずの女の子を襲うなんて……痴女以外の何者でもないわっ」
「あら、そういう事言う?」
「言うわよっ!」
 キッと咲夜を睨みつける妖夢。

「まあ…それもこれも、あなたが魅力的だったから、って事でどう?」

「なっ……ななななな………」
 咲夜の言葉を聞いた妖夢の顔が、見る見る内に茹で上がる。そのまま俯いて、何やらごにょごにょと呟きだした。
「でも残念ね…ここには春が無い…っと」
 その時、咲夜の目に遠くに生えている一本の木が留まる。それは、この満開の桜並木の中に在って、一輪も咲いていない木であった。
「……あそこね」
 咲夜は目を細めると、その木の下へと向かっていった。後に残ったのは、赤い顔でもじもじしている妖夢だけだった。



 その後、白玉楼の庭師から妙な視線を受け続ける紅魔館のメイドをよく見かけるらしいが、真実は闇の中である。




  了









<後書きか>

 初めてふたなりじゃない妖夢を書きました(何 
 前に幼夢は普通に書いたけど、妖夢とは別扱いで…

 尚、このSSは東方エロスレ15の177氏の発言を元ネタとしたものです。
 以下、原文↓です。



妖夢たんを討ち破った咲夜さん、双方とも刃物を使用したバトルのために衣服はボロボロ
「奪った春度を返しなさいよ」と咲夜さん、「幽々子様に渡したから持ってないわよ!」
とぐずりながらの妖夢たん
そんな簡単に敵を信用しない咲夜さんは身体検査を開始。ポケットから、スカートから、
服の破けたスキマから…
そのたび妖夢たんがみょんな声を上げるもんだから、咲夜さんはついムラムラッときて……




 書いている人:謎のザコ


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (1795d)