注意 心がパンゲア大陸のように広い人だけ読んで下さい。
いくら心が広くてもお子様は読んじゃ駄目です。
勝者が決まった。ルナサはひとつため息をついた。
その瞬間も、あの紅白い上昇気流は、何事も無かったかのように、すました顔だった。
桜花結界の前で、初めて会い、戦ったあの時も、そうだった。
お互い、命がけで戦った訳ではない。それなりに余裕を残してはいる。
だが、あの紅白の余裕というのは、とても底が見えないぐらいに、深い。
私達の大合葬を破ってなお、まるで縁側でお茶でもすすっているかのように、静かに笑っていた。
…多分、負けてもあんな調子ではないだろうか。
嫌な気分だ。
戦う前から、負けていたような。
…いや、事実、そうだったのかもしれない。
紅白がこちらを向いてニヤニヤと笑っている。
…鬱だ。