注意 心がパンゲア大陸のように広い人だけ読んで下さい。
   いくら心が広くてもお子様は読んじゃ駄目です。



















 勝者が決まった。ルナサはひとつため息をついた。

 その瞬間も、あの紅白い上昇気流は、何事も無かったかのように、すました顔だった。
 桜花結界の前で、初めて会い、戦ったあの時も、そうだった。
 お互い、命がけで戦った訳ではない。それなりに余裕を残してはいる。
 だが、あの紅白の余裕というのは、とても底が見えないぐらいに、深い。
 私達の大合葬を破ってなお、まるで縁側でお茶でもすすっているかのように、静かに笑っていた。
 …多分、負けてもあんな調子ではないだろうか。

 嫌な気分だ。
 戦う前から、負けていたような。
 …いや、事実、そうだったのかもしれない。

 紅白がこちらを向いてニヤニヤと笑っている。
 …鬱だ。






















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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2292d)