とうほうネチョロダ/結ばれる心
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(リリカが家に来るようになって、もうどれくらい経つだろう…...
屋根を叩く雨音を聞きながら、アリスは紅茶の準備をしていた。~
2階にあるアリスの部屋からは、木の床を踏む音がひっきりな...
いつものようにリリカがあちこち部屋を見て回っているに違い...
あの日出会ってから、リリカは毎日のように森の広場に来るよ...
「アリスお姉ちゃん、今度家に遊びに行ってもいい?」~
「いつかね」~
別れ際に繰り返されるやり取り。「いつかね」が「いいわよ」...
魔理沙が旅に出てから、既に数週間が経っていた。~
初めのうちは一緒に紅茶を飲みながら、ぽつぽつと会話するだ...
~
そのうち庭に出てハーブの手入れをしたり――~
『綺麗な紫……。これ、何て名前なの?』~
『これはキランソウ。煎じると風邪に効くのよ』~
『ふーん。あ、メルランお姉ちゃんが鼻風邪ぎみなんだ。少し...
~
人形の作り方を教えたり――~
『うー、人形作るのって難しいなあ』~
『まずイメージするのが第一歩ね。リリカはどんな人形が作り...
『アリスお姉ちゃんの……じゃ駄目かな?』~
~
いつの間にか、買い出しにも行くようになった。~
『あ、荷物持ってあげるよ』~
『そう。じゃ、今日は一杯買おうかな』~
『アリスお姉ちゃんの意地悪!』~
~
露店のクレープ屋を通りがかった時の事。~
買い食いなどした事がないと渋るアリスに、リリカは強引にク...
『リリカ、これどうやって……あっ』~
歩きながら食べるのに慣れていないアリスは、中身を石畳に落...
『あー。……いいよ、アリスお姉ちゃん、私の一口食べさせてあ...
そう言うと、リリカは自分の分を差し出した。~
『駄目だよ、もっと大きく開けてかぶりつかないと……』~
次の瞬間、リリカのクレープは半分以上アリスの口に消えてい...
『あー、ずるいアリスお姉ちゃん!』~
~
お湯に漬けておいたミルクポットを取り出すと、アリスはふふ...
いつも独りでいる私が、誰かと町を歩く? クレープを食べさ...
魔理沙との付き合いは長いが、そんなことをしたことは一度も...
魔理沙がこの事を知ったら、どんな顔をするだろう。~
臆面無く接してくるリリカと過ごすうちに、自分の中で何かが...
いや。変わっていくというよりも、思い出すという方が正確か...
自分らしくないような気がして何かくすぐったいが、不愉快で...
「魔理沙」~
最後にポットを一揺すりすると、アリスはリザーブポットに紅...
(悩んでいる? 私が?)~
自分には心が無いと思っていた。迷いなど無いと思っていた。~
それなのに今、心にひっかかっているものは何だろう。~
自分自身でも分からぬまま、アリスは盆を持って2階へ上がっ...
「紅茶淹れたわよ」~
部屋に明かりは点いておらず、窓から入ってくる静かな雨音だ...
「リリカ?」~
「……アリスお姉ちゃん」~
窓際の机に座っていたリリカが、振り向かずに答えた。~
「どうしたの? 明かりも点けないで」~
アリスは盆をテーブルに置いてリリカの傍に近寄った。~
そしてリリカの肩越しに、机に置かれているものを見た。それ...
「アリスお姉ちゃん、魔理沙さんのこと好きだったんだね」~
いきなり言われ、アリスの顔にさっと血が上る。日記を読まれ...
「やっぱり。私、お姉ちゃんたちは付き合ってるんじゃないか...
だって魔理沙さんの髪、アリスお姉ちゃんと同じ香りがした...
肯定も否定もせず、アリスは押し黙ったままだ。~
「ずっと気になってたんだ。どうしてアリスお姉ちゃんは寂し...
あの時……初めて魔理沙さんに会った時だけど、アリスお姉ち...
全然態度が変わらなかった。私まだよく分かんないけど、普...
もっと嬉しそうにするんじゃないのかな?」~
「それは」~
「ごめんなさい、アリスお姉ちゃんが下にいる間、ついここに...
それでもっと不思議に思ったんだ。どうしてあの日私にキス...
「それは」~
リリカは椅子から立ち上がると、口ごもるアリスの手を取った。~
「もう答えは分かってるんだ。実を言うと、私あの日お姉ちゃ...
家を飛び出してきちゃったんだ。そして森を走ってたらアリ...
アリスお姉ちゃんは私の様子を見て、ついキスしちゃったん...
自分の寂しさと、その、共鳴したっていうか」~
「リリカ」~
うまく言葉が出ない歯がゆさに、アリスは自分の手を包み込む...
「ごめんねアリスお姉ちゃん、困らせるつもりはないの。ただ...
どうして寂しそうなのかが知りたいの。力になってあげたい...
まっすぐに気持ちをぶつけてくれるリリカ。~
アリスは顔を上げると、意を決して口を開いた。~
「……魔理沙と私は身体だけの関係なの。普通の、恋人同士の関...
気が向いた時に待ち合わせして、お互いの家に行って身体を...
束縛することもせず、相手に本当に好きな人が出来たら自然...
私は他人との拘わりを避けて、ずっと独りで生きてきた。そ...
嬉しかった。たとえ身体だけでも、私はその関係に満足して...
「それは嘘だよ」~
「え?」~
「アリスお姉ちゃんは、満足なんかしてなかったでしょ。だか...
「! 違うのリリカ。私は」~
リリカは舌をぺろっと出した。~
「また意地悪言っちゃった。私を魔理沙さんの代わりにしてい...
ほら、私がこの前キスしてっておねだりした時、してくれな...
「………」~
「お姉ちゃんの気持ちは伝わったよ。だから、今はキスしてく...
ああアリスお姉ちゃんの心にはもう魔理沙さんがいるんだな...
ほら、トイレ借りようとしてドアを開けたら先に魔理沙さん...
「何、そのたとえ?」~
アリスが思わず笑うと、リリカも微笑んだ。~
「やっと笑った。アリスお姉ちゃんは想いを言葉にするのに慣...
一生懸命色々メッセージを送ってるのに。魔理沙さんも相当...
「メッセージ……」~
「私にはちゃんと分かったよ。でも、言葉に出さなきゃ、相手...
……アリスお姉ちゃんが、今度魔理沙さんに会った時に、今み...
おまじないをしてあげる。アリスお姉ちゃん、目を閉じて」~
「え?」~
「いいから、早く!」~
少し躊躇った後、アリスは目を閉じた。~
椅子を引きずる音がして、次の瞬間アリスはリリカに抱きすく...
息が出来ないほど強く、強く。~
「キスすると思った? 駄目だよ、私からはしてあげない……そ...
アリスお姉ちゃんがもういいって言うまで、このままでいて...
「リリカ……」~
アリスはリリカを抱きしめ返した。リリカの胸に顔をうずめた...
「ごめんね、リリカ、ごめんね」~
「アリスお姉ちゃん、これからも友達でいようね?」~
「……うん」~
暗い部屋の中で、アリスとリリカは紅茶が冷めてしまうまで抱...
いつの間にか、雨は止んでいた。~
~
~
~
「それでリリカは、独り寂しく風呂場で泣いてたってわけね」~
「別に泣いてなんかいないよっ」~
幽霊屋敷の浴室。いつまでたっても出てこないリリカを心配し...
リリカは椅子に腰掛けたまましゃくりあげていたのだった。~
「ムリ言わなくていいの。久しぶりに裸の付き合いしてるんだ...
軽く押さえるようにリリカの髪を洗いながら、メルランが言っ...
「うん……アリスお姉ちゃんの家にいる時は何とも無かったのに...
なんだか急に悲しくなってきて……」~
「うんうん分かるわー、その気持ち。私もトイレで何回も泣い...
「嘘つけ」~
湯船につかっていたルナサが、頭の上のタオルを直しながら呟...
「まあ、人生経験を積むのはいいことだ。~
この屋敷以外の世界に触れることで、リリカの演奏にも深み...
「ルナサ姉さん、今は演奏の話じゃなくて恋愛の話よ。~
リリカが傷ついて泣いてたのに、姉としてかけてあげる言葉...
「むー……姉として、か……」~
ルナサは顔半分を湯に沈めた。~
恋愛経験の殆ど無いルナサは、こんな時にどうアドバイスした...
「まー私の経験だとね、アリスを好きな気持ちを忘れる必要は...
そのまま友達でいてあげればいいんじゃない? 別にエッチ...
「………」~
アリスを誘惑したことはずっと黙っていようと、リリカは心に...
「ただ」~
メルランが妙に真面目な顔つきになる。~
「アリスと魔理沙の仲を応援するって決めたんなら、間違って...
その気持ちのまま2人と会うのは辛いだけだから。それだっ...
そうしないと、いつか2人を傷つけちゃうよ」~
「嫉妬とか、よく分かんない」~
シャンプーが入らないように目をつむったまま、リリカはメル...
「でも、アリスお姉ちゃんにはもっと笑って欲しい。……それだ...
「お子様なリリカには早かったかな? ま、あんまり深く考え...
思ったとおり素直に行動すればOKよ。素直なのはリリカの...
じゃ、今度は身体を洗ってあげる」~
「え、先に頭のシャンプー流してよ」~
「後で一緒にすればいいじゃない。さ、ルナサ姉さん手伝って」~
「あー、うん」~
ルナサが浴槽から立ち上がった。~
メルランはスポンジを泡立たせると、リリカの小さな肩に押し...
「姉さんは前を洗ってね……リリカ、背中はちゃんと洗わなきゃ...
すぐ吹き出物が出ちゃうんだから」~
「リリカ、腕を出してくれ」~
メルランとルナサはくるくると円を描くように、リリカの全身...
久しぶりに姉たちに身体を洗ってもらって、リリカは満足げに...
「胸、少し大きくなったんじゃないか? リリカ」~
からかいと羨ましさが混じった口調でルナサが言う。~
「そ、そうかな……?」~
リリカは、ルナサのスポンジがふくらみかけの胸を持ち上げる...
「駄目よ姉さん、ここもちゃんと洗わないと……」~
「ひゃっ!」~
リリカは声を上げた。いきなり胸の先端が指で摘まれたのだ。~
そのまま転がすように見えない指は小さな乳首を泡立てる。~
「メ、メルランお姉ちゃ……!」~
振り返ったリリカの唇が塞がれた。~
「ん………ちゅ……」~
後ろからリリカの背中を抱きかかえたまま、メルランは唇をこ...
「ふ、んん……うっ」~
「あー……」~
ルナサは人差し指で額を押さえた。~
半ば予感はしていたが、予想通りの展開には少し頭が痛くなる。~
とりあえずリリカの足を開かせると、ルナサはお腹から太もも...
「あ……ぁふ……」~
舌全体を柔らかく吸われながら、リリカの身体から力が抜けて...
そのままメルランにもたれかかる。~
メルランは舌を動かしたまま、両手でリリカの胸を掬い上げる...
ぬるぬるとした感触が胸をなで上げ、時折乳首を弾く度にリリ...
「……な…んぁ……メルランお姉、ちゃん……」~
リリカはじれったいような、むず痒い気持ちに、太腿をもじも...
今ルナサはふくらはぎを洗っている。そこが終われば……。~
「は……ああっ!」~
リリカはメルランから唇を離し、大声を上げた。~
ルナサの髪が太腿をくすぐったかと思うと、ルナサの唇があそ...
「ああ……ルナサ……おね……んあぅ……」~
「この間はリリカだけ仲間外れにしてしまったからな」~
「あはっ、ノッてきたじゃない姉さん」~
仰け反ったリリカの首筋にキスしながら、メルランが言う。~
「これは……姉としての……」~
閉じようとする両足を押さえながら、ルナサはあそこに唇を上...
ルナサの唇から逃れようとするように、リリカの襞はゆるゆる...
「やっ……あっ………ふ…お姉ちゃん……いい………!」~
自分でするのとは全然違う初めての感覚。~
ルナサの愛撫にリリカが腰を浮かせた拍子に、腰掛け椅子がお...
メルランの冷たい身体に背中を預けたまま、リリカはずるずる...
「ん……」~
ルナサは首を傾けると、リリカのあそこに舌を差し入れた。~
奥から流れ出てくるものを音を立てて啜り上げる。~
「あ……やだ…お姉ちゃ……そんなに、音、立てちゃ……」~
弱々しく抗議するリリカに構わず、ルナサは激しく舌を使い続...
負けじとメルランはリリカの背中に自分の乳房を押し付けると...
「……ああっ………!」~
息詰まるような感覚の中、リリカは誰かの指があそこを広げる...
つるん、とリリカの小さな芽が顔を出した。~
「ああーーっ! そこ、だめぇっ……!」~
指の腹で芽を撫で上げられながら、リリカは悲鳴を上げた。~
一番感じるところを刺激される度に、腰が勝手にひくついてし...
逃れようと身をよじっても、指は吸いついたまま一定のリズム...
「やぁ……! やめ……なんか……私………!」~
ルナサの舌と、メルランの指にリリカは我を忘れて喘いだ。宙...
きつく乳首を摘まれ、強く芽を吸い上げられた瞬間、リリカの...
「はあっ、はっ、あ…だめ……いっちゃ……いっ…あ、ああぁああん...
大きく足を開いたまま2度、3度と腰を震わせると、リリカは...
「ふぃー、いい汗かいたわー」~
「メルランお姉ちゃんのえっち……」~
ルナサばりのジト目でメルランを睨むリリカ。~
リリカが達した後、3人は仲良く湯船につかっていた。~
「自分でするよりも良かったでしょ?」~
悪びれた様子もないメルラン。~
「それはそうだけどって、何で知ってるの!?」~
「ふっふっふっ。お姉ちゃんは何でも知っているのだ!~
リリカが週何回ひとりえっちしてるか、どんな風にしてるの...
「もー! メルランお姉ちゃん私の部屋覗いてるでしょ!」~
「当たり前じゃない。私の貴重なズ・リ・ネ・タ、だもーん」~
「お姉ちゃん……」~
呆れるリリカ。その頭から、思わずタオルがずり落ちる。~
(強くなれリリカ。姉として私たちができるのは、これくらい...
浴槽の縁にもたれながら、ルナサはお湯をかけ合う2人を微笑...
~
~
~
翌朝、幽霊屋敷に意外な来訪者が訪れた。霧雨魔理沙であった。~
魔理沙と連れ立って森に歩いていくリリカを見送りながら、メ...
「大丈夫かなー」~
「何がだ?」~
「相手はあの魔理沙よ。修羅場よ、三角関係よ、グッチャグチ...
いきなり弾幕合戦になったらどーするの!?」~
メルランが両腕を広げて天井を仰ぎ見る。それを無視して、ル...
「そうはならんさ。リリカの心はもう芯が通っている。大丈夫...
……昨日偉そうにアドバイスしたのはお前だろう」~
「あー、そうだったっけ。じゃ、いいか。それよりルナサ姉さ...
いきなり表情を変えると、メルランはルナサにしなだれかかっ...
「昨日はリリカばっかりイッちゃって、私不完全燃焼気味なん...
「こら、腰を擦りつけるな。まったく朝からお盛んだな」~
「へへへ……」~
大きくため息をついたルナサは、メルランをびしっと指差した。~
「よし、それじゃ今日こそはお前をヒイヒイ言わせてやるから...
「はぁーい。お手柔らかにおねがいしまーす」~
鈍く光る手錠を後ろ手に隠しながら、メルランはルナサの後に...
~
~
魔理沙は無言で小道を歩いていく。リリカは離されないように...
やがて森の広場に出ると、魔理沙は突然足を止めた。~
「私が……」~
魔理沙は振り向かないまま、話し始めた。~
「私がアリスに出会ったのも、ここだった。魔法薬に使う茸を...
あいつ、いつも寂しそうだった。町中でもそうだし、偶然お...
隅っこの方でぽつんと座ってた。あいつの気持ちは何となく...
私は魔法を使うってことで昔から距離を置かれてたし、あい...
皆の間に溶け込めずにいたから。だから、思い切って話しか...
それからかな、あいつと一緒に過ごすようになったのは。~
きっかけは忘れたけど、気がついたらいつの間にかそういう...
恋人じゃなく、いわゆるセックスフレンド。……リリカに分か...
「うん、分かるよ」~
「最初の時に約束したんだ。今の関係はかりそめのもの。お互...
気になる相手が出来たら別れようって決めたんだ。あれから...
まだ2人とも気になる相手が見つからないんだ。だから、私...
……笑っちゃうだろ?」~
魔理沙の背中を黙って見つめていたリリカが、手のひらをぎゅ...
「しばらく旅に出てる間、私はアリスとの関係をもう一回考え...
そしたら、考えれば考えるほど、今のままじゃ駄目だと思っ...
お互いの傷を舐めあってる私より、本当にアリスのことを思...
一緒にいたほうがいいんじゃないかって。だから…アリスは……...
「魔理沙お姉さん」~
突然、リリカが強い口調で魔理沙の言葉を遮った。~
「リリカ」~
魔理沙が振り返った瞬間、帽子が飛んだ。軽く宙を飛んだ魔理...
「これは、アリスお姉ちゃんの分だよ………!」~
魔理沙の頬を張った姿勢のまま、リリカが顔を真っ赤にして肩...
「何がセックスフレンドよ! 何がお互いの傷を舐めあうよ!~
違う! 魔理沙お姉さんはアリスお姉ちゃんの心を傷つけよ...
アリスお姉ちゃんの気持ちも知らないで、今の関係が壊れそ...
私にアリスお姉ちゃんを譲るふりして、逃げ出そうとしてる!~
初めてお姉さんたちに会った時、2人とも大人っぽいなーっ...
私がなりたかった大人ってそういうものなの? 自分の気持...
言いたい事も言えないで、苦しくなったら逃げちゃうの?~
魔理沙お姉さんは子供だよ。ううん、お子様の私よりまだタ...
魔理沙をとがめるリリカの瞳に、憐れみが混じる。~
「アリスお姉ちゃんだけじゃない。魔理沙お姉さんもかわいそ...
もしこの先、アリスお姉ちゃんに新しい友達が出来たら、今...
アリスお姉ちゃんに友達が一杯できるのは本当は嬉しいはず...
反対に魔理沙お姉さんは苦しくなっちゃうなんて、おかしい...
私、アリスお姉ちゃんの日記読んじゃったんだ。魔理沙お姉...
書いてあった。お姉さんとは何回かしか会ったこと無いけど...
好きってことは私にも判ったよ。アリスお姉ちゃんが魔理沙...
どうして? どうしてアリスお姉ちゃんに気持ちを伝えて、...
今のままならアリスお姉ちゃんも魔理沙お姉さんも立ち止ま...
このままだと2人とも駄目になっちゃよ。私、そんなの嫌だ...
じんと痺れる頬を押さえ、魔理沙はリリカの瞳から流れる涙を...
リリカが言うことは全部本当のことだった。だから、一言も言...
「アリスお姉ちゃんの気持ちって、考えたことある?~
魔理沙お姉さんがいない間、アリスお姉ちゃん、出窓に魔理...
普通、人形が痛むから窓際には人形は飾らないよ。なのにお...
それは、魔理沙お姉さんに早く帰って来て欲しかったからだ...
アリスお姉ちゃんの庭、何でハーブと全然関係ないキランソ...
キランソウの花言葉は『あなたを待っています』、だよ。~
アリスお姉ちゃんは魔理沙お姉さんが勇気を出してくれるの...
魔理沙お姉さんと同じで、自分の気持ち伝えるの下手だから…...
好きでもない人と、一緒になんかいないよ! ましてセック...
袖で涙を拭うと、リリカは魔理沙に右手を差し伸べた。~
「これは、私の分。アリスお姉ちゃんに自分の気持ちを正直に...
アリスお姉ちゃんが好きなら、私の手を取って!」~
リリカの瞳に、魔理沙は自分が失った光を見た。自分より小さ...
いや、自分なんかよりよっぽど大人に違いなかった。~
うじうじと悩んでいた自分が急に馬鹿らしくなって、魔理沙は...
帽子を拾い上げると、魔理沙はリリカの手を握りしめてゆっく...
「……ありがとう……」~
「礼を言わなきゃならないのは私の方だぜ、リリカ」~
そう言うと、魔理沙は照れ隠しに苦笑いした。~
「にしてもさっきのビンタ、どんなスペルカードよりも効いた...
「ごめん、思いっきり叩いちゃって」~
「いいんだ。私のようなヘタレはあれぐらいじゃなきゃ、目が...
2人は手を握ったまま、お互いを見つめあった。もう言葉はい...
「……それはそうと」~
急にリリカは目を輝かせると、悪戯っぽく魔理沙に尋ねた。~
「魔理沙お姉ちゃん、私とアリスお姉ちゃんがキスしてたの、...
「え?」~
「見てたでしょ」~
「う、うん」~
「日記に書いてあったんだ。ヤキモチ焼いてくれて嬉しかった...
「な! アリスのやつ」~
「へへへー」~
顔を赤くした魔理沙の反応を楽しみながら、リリカは鼻の頭を...
「魔理沙お姉さん、これからどうするの?」~
「……アリスの家に行って、私の気持ちをぶつけてくる。断られ...
たとえ断られたとしても、押して押して押しまくってやる。...
迷いの無くなった魔理沙の表情を見て、初めてリリカはにっこ...
「じゃ、私はここでさよならするね。いってらっしゃい、魔理...
「ああ。本当にありがとう」~
広場の出口で、魔理沙が振り返った。~
「最後に……どうして私のこと、お姉さんって呼んでくれたんだ...
「それはね」~
リリカは小さく手を振った。~
「魔理沙お姉さんが本当のことを私に言ってくれたから。~
少しでもウソついたら、ベーゼンドルファー喰らわすつもり...
魔理沙は頷くと、それ以上何も言わずに森の奥へ消えていった。~
リリカは魔理沙を見送ると、広場の真ん中にある岩に飛び乗っ...
「はぁ」~
ひとつため息をついて空を見上げるリリカの髪を、風がそよが...
(これで、これでよかったんだよね……。~
心から笑えるようになるといいね、アリスお姉ちゃん。~
しっかりしなきゃ駄目だよ、魔理沙お姉さん)~
リリカが手を振ると、宙に羽の生えたキーボードが現れた。~
目を閉じ、精神を集中させると、キーボードはひとりでに鳴り...
それはあの日、アリスが口ずさんでいた名も無きメロディーだ...
「じゃあね、アリスお姉ちゃん……」~
森に旋律が吸い込まれ、辺りに静寂が戻る頃、リリカは既に走...
~
~
~
~
こうして、リリカの淡い初恋は終わったのだった。~
余談だが、この時の経験から、リリカは自分の言葉が人を動か...
自覚し始めたようである。だがそれはもっぱら姉たちにのみ用...
他人、特にリリカが大切に想う人に対しては、生涯使われるこ...
~
~
~
おしまい~
~
~
~
~
~
――――――――――――――――――――――――――――~
あとがき…のようなもの~
~
こんにちは、妹よーかんです。~
~
読みづらくてすみません。「リリカ必死だな」と思っていただ...
~
「良い文章とは」と考える内にハマったり、生まれ故郷の魅魔...
ストーリーに迷って何回も書き直すうちに……こういうラストに...
~
せっかく書いたので(?)別バージョンのあらすじを載せてお...
~
魔理沙がいない寂しさに、リリカの誘惑にのってしまったアリ...
旅から帰った魔理沙はふとしたことからそのことに気づき、嫉...
アリスの処女を奪ってしまう。それでも魔理沙とリリカを選べ...
「見せてやればいいじゃないか、私たちの関係を」~
アリスの家で睡眠薬を盛られたリリカは地下室に連れ込まれ、...
身動きできないよう人形たちに拘束される。そのリリカの目の...
「これが本当の私たちなんだ。お前も仲間に入らないか?」~
涎と涙でぐしゃぐしゃになったリリカは、焦点の定まらない瞳...
「……ひぇ………へ……ひ、ひぃれ……へ……おねぇ…ひゃぁぁぁん……」~
それから3人の爛れた日々が始まった。~
そしていつしかアリスはどちらのとも知れぬ子供を身ごもって...
~
と、言う訳でバッドエンドです。~
前回の「それは悪魔のささやきだった」はここへつながる訳で...
え? こっちの方が良かった? それだけは言わないでくださ...
~
~
このSSを書き終えるまでネチョスレ離れ&禁オナを誓って早1ヶ...
その甲斐あってか、謎のザコさんの『騒霊三姉妹の一週間~金...
腰 が 爆 発 し た か と 思 い ま し た~
謎のザコさん、ごちそうさまでした。~
~
2004.6.17 妹よーかん
終了行:
(リリカが家に来るようになって、もうどれくらい経つだろう…...
屋根を叩く雨音を聞きながら、アリスは紅茶の準備をしていた。~
2階にあるアリスの部屋からは、木の床を踏む音がひっきりな...
いつものようにリリカがあちこち部屋を見て回っているに違い...
あの日出会ってから、リリカは毎日のように森の広場に来るよ...
「アリスお姉ちゃん、今度家に遊びに行ってもいい?」~
「いつかね」~
別れ際に繰り返されるやり取り。「いつかね」が「いいわよ」...
魔理沙が旅に出てから、既に数週間が経っていた。~
初めのうちは一緒に紅茶を飲みながら、ぽつぽつと会話するだ...
~
そのうち庭に出てハーブの手入れをしたり――~
『綺麗な紫……。これ、何て名前なの?』~
『これはキランソウ。煎じると風邪に効くのよ』~
『ふーん。あ、メルランお姉ちゃんが鼻風邪ぎみなんだ。少し...
~
人形の作り方を教えたり――~
『うー、人形作るのって難しいなあ』~
『まずイメージするのが第一歩ね。リリカはどんな人形が作り...
『アリスお姉ちゃんの……じゃ駄目かな?』~
~
いつの間にか、買い出しにも行くようになった。~
『あ、荷物持ってあげるよ』~
『そう。じゃ、今日は一杯買おうかな』~
『アリスお姉ちゃんの意地悪!』~
~
露店のクレープ屋を通りがかった時の事。~
買い食いなどした事がないと渋るアリスに、リリカは強引にク...
『リリカ、これどうやって……あっ』~
歩きながら食べるのに慣れていないアリスは、中身を石畳に落...
『あー。……いいよ、アリスお姉ちゃん、私の一口食べさせてあ...
そう言うと、リリカは自分の分を差し出した。~
『駄目だよ、もっと大きく開けてかぶりつかないと……』~
次の瞬間、リリカのクレープは半分以上アリスの口に消えてい...
『あー、ずるいアリスお姉ちゃん!』~
~
お湯に漬けておいたミルクポットを取り出すと、アリスはふふ...
いつも独りでいる私が、誰かと町を歩く? クレープを食べさ...
魔理沙との付き合いは長いが、そんなことをしたことは一度も...
魔理沙がこの事を知ったら、どんな顔をするだろう。~
臆面無く接してくるリリカと過ごすうちに、自分の中で何かが...
いや。変わっていくというよりも、思い出すという方が正確か...
自分らしくないような気がして何かくすぐったいが、不愉快で...
「魔理沙」~
最後にポットを一揺すりすると、アリスはリザーブポットに紅...
(悩んでいる? 私が?)~
自分には心が無いと思っていた。迷いなど無いと思っていた。~
それなのに今、心にひっかかっているものは何だろう。~
自分自身でも分からぬまま、アリスは盆を持って2階へ上がっ...
「紅茶淹れたわよ」~
部屋に明かりは点いておらず、窓から入ってくる静かな雨音だ...
「リリカ?」~
「……アリスお姉ちゃん」~
窓際の机に座っていたリリカが、振り向かずに答えた。~
「どうしたの? 明かりも点けないで」~
アリスは盆をテーブルに置いてリリカの傍に近寄った。~
そしてリリカの肩越しに、机に置かれているものを見た。それ...
「アリスお姉ちゃん、魔理沙さんのこと好きだったんだね」~
いきなり言われ、アリスの顔にさっと血が上る。日記を読まれ...
「やっぱり。私、お姉ちゃんたちは付き合ってるんじゃないか...
だって魔理沙さんの髪、アリスお姉ちゃんと同じ香りがした...
肯定も否定もせず、アリスは押し黙ったままだ。~
「ずっと気になってたんだ。どうしてアリスお姉ちゃんは寂し...
あの時……初めて魔理沙さんに会った時だけど、アリスお姉ち...
全然態度が変わらなかった。私まだよく分かんないけど、普...
もっと嬉しそうにするんじゃないのかな?」~
「それは」~
「ごめんなさい、アリスお姉ちゃんが下にいる間、ついここに...
それでもっと不思議に思ったんだ。どうしてあの日私にキス...
「それは」~
リリカは椅子から立ち上がると、口ごもるアリスの手を取った。~
「もう答えは分かってるんだ。実を言うと、私あの日お姉ちゃ...
家を飛び出してきちゃったんだ。そして森を走ってたらアリ...
アリスお姉ちゃんは私の様子を見て、ついキスしちゃったん...
自分の寂しさと、その、共鳴したっていうか」~
「リリカ」~
うまく言葉が出ない歯がゆさに、アリスは自分の手を包み込む...
「ごめんねアリスお姉ちゃん、困らせるつもりはないの。ただ...
どうして寂しそうなのかが知りたいの。力になってあげたい...
まっすぐに気持ちをぶつけてくれるリリカ。~
アリスは顔を上げると、意を決して口を開いた。~
「……魔理沙と私は身体だけの関係なの。普通の、恋人同士の関...
気が向いた時に待ち合わせして、お互いの家に行って身体を...
束縛することもせず、相手に本当に好きな人が出来たら自然...
私は他人との拘わりを避けて、ずっと独りで生きてきた。そ...
嬉しかった。たとえ身体だけでも、私はその関係に満足して...
「それは嘘だよ」~
「え?」~
「アリスお姉ちゃんは、満足なんかしてなかったでしょ。だか...
「! 違うのリリカ。私は」~
リリカは舌をぺろっと出した。~
「また意地悪言っちゃった。私を魔理沙さんの代わりにしてい...
ほら、私がこの前キスしてっておねだりした時、してくれな...
「………」~
「お姉ちゃんの気持ちは伝わったよ。だから、今はキスしてく...
ああアリスお姉ちゃんの心にはもう魔理沙さんがいるんだな...
ほら、トイレ借りようとしてドアを開けたら先に魔理沙さん...
「何、そのたとえ?」~
アリスが思わず笑うと、リリカも微笑んだ。~
「やっと笑った。アリスお姉ちゃんは想いを言葉にするのに慣...
一生懸命色々メッセージを送ってるのに。魔理沙さんも相当...
「メッセージ……」~
「私にはちゃんと分かったよ。でも、言葉に出さなきゃ、相手...
……アリスお姉ちゃんが、今度魔理沙さんに会った時に、今み...
おまじないをしてあげる。アリスお姉ちゃん、目を閉じて」~
「え?」~
「いいから、早く!」~
少し躊躇った後、アリスは目を閉じた。~
椅子を引きずる音がして、次の瞬間アリスはリリカに抱きすく...
息が出来ないほど強く、強く。~
「キスすると思った? 駄目だよ、私からはしてあげない……そ...
アリスお姉ちゃんがもういいって言うまで、このままでいて...
「リリカ……」~
アリスはリリカを抱きしめ返した。リリカの胸に顔をうずめた...
「ごめんね、リリカ、ごめんね」~
「アリスお姉ちゃん、これからも友達でいようね?」~
「……うん」~
暗い部屋の中で、アリスとリリカは紅茶が冷めてしまうまで抱...
いつの間にか、雨は止んでいた。~
~
~
~
「それでリリカは、独り寂しく風呂場で泣いてたってわけね」~
「別に泣いてなんかいないよっ」~
幽霊屋敷の浴室。いつまでたっても出てこないリリカを心配し...
リリカは椅子に腰掛けたまましゃくりあげていたのだった。~
「ムリ言わなくていいの。久しぶりに裸の付き合いしてるんだ...
軽く押さえるようにリリカの髪を洗いながら、メルランが言っ...
「うん……アリスお姉ちゃんの家にいる時は何とも無かったのに...
なんだか急に悲しくなってきて……」~
「うんうん分かるわー、その気持ち。私もトイレで何回も泣い...
「嘘つけ」~
湯船につかっていたルナサが、頭の上のタオルを直しながら呟...
「まあ、人生経験を積むのはいいことだ。~
この屋敷以外の世界に触れることで、リリカの演奏にも深み...
「ルナサ姉さん、今は演奏の話じゃなくて恋愛の話よ。~
リリカが傷ついて泣いてたのに、姉としてかけてあげる言葉...
「むー……姉として、か……」~
ルナサは顔半分を湯に沈めた。~
恋愛経験の殆ど無いルナサは、こんな時にどうアドバイスした...
「まー私の経験だとね、アリスを好きな気持ちを忘れる必要は...
そのまま友達でいてあげればいいんじゃない? 別にエッチ...
「………」~
アリスを誘惑したことはずっと黙っていようと、リリカは心に...
「ただ」~
メルランが妙に真面目な顔つきになる。~
「アリスと魔理沙の仲を応援するって決めたんなら、間違って...
その気持ちのまま2人と会うのは辛いだけだから。それだっ...
そうしないと、いつか2人を傷つけちゃうよ」~
「嫉妬とか、よく分かんない」~
シャンプーが入らないように目をつむったまま、リリカはメル...
「でも、アリスお姉ちゃんにはもっと笑って欲しい。……それだ...
「お子様なリリカには早かったかな? ま、あんまり深く考え...
思ったとおり素直に行動すればOKよ。素直なのはリリカの...
じゃ、今度は身体を洗ってあげる」~
「え、先に頭のシャンプー流してよ」~
「後で一緒にすればいいじゃない。さ、ルナサ姉さん手伝って」~
「あー、うん」~
ルナサが浴槽から立ち上がった。~
メルランはスポンジを泡立たせると、リリカの小さな肩に押し...
「姉さんは前を洗ってね……リリカ、背中はちゃんと洗わなきゃ...
すぐ吹き出物が出ちゃうんだから」~
「リリカ、腕を出してくれ」~
メルランとルナサはくるくると円を描くように、リリカの全身...
久しぶりに姉たちに身体を洗ってもらって、リリカは満足げに...
「胸、少し大きくなったんじゃないか? リリカ」~
からかいと羨ましさが混じった口調でルナサが言う。~
「そ、そうかな……?」~
リリカは、ルナサのスポンジがふくらみかけの胸を持ち上げる...
「駄目よ姉さん、ここもちゃんと洗わないと……」~
「ひゃっ!」~
リリカは声を上げた。いきなり胸の先端が指で摘まれたのだ。~
そのまま転がすように見えない指は小さな乳首を泡立てる。~
「メ、メルランお姉ちゃ……!」~
振り返ったリリカの唇が塞がれた。~
「ん………ちゅ……」~
後ろからリリカの背中を抱きかかえたまま、メルランは唇をこ...
「ふ、んん……うっ」~
「あー……」~
ルナサは人差し指で額を押さえた。~
半ば予感はしていたが、予想通りの展開には少し頭が痛くなる。~
とりあえずリリカの足を開かせると、ルナサはお腹から太もも...
「あ……ぁふ……」~
舌全体を柔らかく吸われながら、リリカの身体から力が抜けて...
そのままメルランにもたれかかる。~
メルランは舌を動かしたまま、両手でリリカの胸を掬い上げる...
ぬるぬるとした感触が胸をなで上げ、時折乳首を弾く度にリリ...
「……な…んぁ……メルランお姉、ちゃん……」~
リリカはじれったいような、むず痒い気持ちに、太腿をもじも...
今ルナサはふくらはぎを洗っている。そこが終われば……。~
「は……ああっ!」~
リリカはメルランから唇を離し、大声を上げた。~
ルナサの髪が太腿をくすぐったかと思うと、ルナサの唇があそ...
「ああ……ルナサ……おね……んあぅ……」~
「この間はリリカだけ仲間外れにしてしまったからな」~
「あはっ、ノッてきたじゃない姉さん」~
仰け反ったリリカの首筋にキスしながら、メルランが言う。~
「これは……姉としての……」~
閉じようとする両足を押さえながら、ルナサはあそこに唇を上...
ルナサの唇から逃れようとするように、リリカの襞はゆるゆる...
「やっ……あっ………ふ…お姉ちゃん……いい………!」~
自分でするのとは全然違う初めての感覚。~
ルナサの愛撫にリリカが腰を浮かせた拍子に、腰掛け椅子がお...
メルランの冷たい身体に背中を預けたまま、リリカはずるずる...
「ん……」~
ルナサは首を傾けると、リリカのあそこに舌を差し入れた。~
奥から流れ出てくるものを音を立てて啜り上げる。~
「あ……やだ…お姉ちゃ……そんなに、音、立てちゃ……」~
弱々しく抗議するリリカに構わず、ルナサは激しく舌を使い続...
負けじとメルランはリリカの背中に自分の乳房を押し付けると...
「……ああっ………!」~
息詰まるような感覚の中、リリカは誰かの指があそこを広げる...
つるん、とリリカの小さな芽が顔を出した。~
「ああーーっ! そこ、だめぇっ……!」~
指の腹で芽を撫で上げられながら、リリカは悲鳴を上げた。~
一番感じるところを刺激される度に、腰が勝手にひくついてし...
逃れようと身をよじっても、指は吸いついたまま一定のリズム...
「やぁ……! やめ……なんか……私………!」~
ルナサの舌と、メルランの指にリリカは我を忘れて喘いだ。宙...
きつく乳首を摘まれ、強く芽を吸い上げられた瞬間、リリカの...
「はあっ、はっ、あ…だめ……いっちゃ……いっ…あ、ああぁああん...
大きく足を開いたまま2度、3度と腰を震わせると、リリカは...
「ふぃー、いい汗かいたわー」~
「メルランお姉ちゃんのえっち……」~
ルナサばりのジト目でメルランを睨むリリカ。~
リリカが達した後、3人は仲良く湯船につかっていた。~
「自分でするよりも良かったでしょ?」~
悪びれた様子もないメルラン。~
「それはそうだけどって、何で知ってるの!?」~
「ふっふっふっ。お姉ちゃんは何でも知っているのだ!~
リリカが週何回ひとりえっちしてるか、どんな風にしてるの...
「もー! メルランお姉ちゃん私の部屋覗いてるでしょ!」~
「当たり前じゃない。私の貴重なズ・リ・ネ・タ、だもーん」~
「お姉ちゃん……」~
呆れるリリカ。その頭から、思わずタオルがずり落ちる。~
(強くなれリリカ。姉として私たちができるのは、これくらい...
浴槽の縁にもたれながら、ルナサはお湯をかけ合う2人を微笑...
~
~
~
翌朝、幽霊屋敷に意外な来訪者が訪れた。霧雨魔理沙であった。~
魔理沙と連れ立って森に歩いていくリリカを見送りながら、メ...
「大丈夫かなー」~
「何がだ?」~
「相手はあの魔理沙よ。修羅場よ、三角関係よ、グッチャグチ...
いきなり弾幕合戦になったらどーするの!?」~
メルランが両腕を広げて天井を仰ぎ見る。それを無視して、ル...
「そうはならんさ。リリカの心はもう芯が通っている。大丈夫...
……昨日偉そうにアドバイスしたのはお前だろう」~
「あー、そうだったっけ。じゃ、いいか。それよりルナサ姉さ...
いきなり表情を変えると、メルランはルナサにしなだれかかっ...
「昨日はリリカばっかりイッちゃって、私不完全燃焼気味なん...
「こら、腰を擦りつけるな。まったく朝からお盛んだな」~
「へへへ……」~
大きくため息をついたルナサは、メルランをびしっと指差した。~
「よし、それじゃ今日こそはお前をヒイヒイ言わせてやるから...
「はぁーい。お手柔らかにおねがいしまーす」~
鈍く光る手錠を後ろ手に隠しながら、メルランはルナサの後に...
~
~
魔理沙は無言で小道を歩いていく。リリカは離されないように...
やがて森の広場に出ると、魔理沙は突然足を止めた。~
「私が……」~
魔理沙は振り向かないまま、話し始めた。~
「私がアリスに出会ったのも、ここだった。魔法薬に使う茸を...
あいつ、いつも寂しそうだった。町中でもそうだし、偶然お...
隅っこの方でぽつんと座ってた。あいつの気持ちは何となく...
私は魔法を使うってことで昔から距離を置かれてたし、あい...
皆の間に溶け込めずにいたから。だから、思い切って話しか...
それからかな、あいつと一緒に過ごすようになったのは。~
きっかけは忘れたけど、気がついたらいつの間にかそういう...
恋人じゃなく、いわゆるセックスフレンド。……リリカに分か...
「うん、分かるよ」~
「最初の時に約束したんだ。今の関係はかりそめのもの。お互...
気になる相手が出来たら別れようって決めたんだ。あれから...
まだ2人とも気になる相手が見つからないんだ。だから、私...
……笑っちゃうだろ?」~
魔理沙の背中を黙って見つめていたリリカが、手のひらをぎゅ...
「しばらく旅に出てる間、私はアリスとの関係をもう一回考え...
そしたら、考えれば考えるほど、今のままじゃ駄目だと思っ...
お互いの傷を舐めあってる私より、本当にアリスのことを思...
一緒にいたほうがいいんじゃないかって。だから…アリスは……...
「魔理沙お姉さん」~
突然、リリカが強い口調で魔理沙の言葉を遮った。~
「リリカ」~
魔理沙が振り返った瞬間、帽子が飛んだ。軽く宙を飛んだ魔理...
「これは、アリスお姉ちゃんの分だよ………!」~
魔理沙の頬を張った姿勢のまま、リリカが顔を真っ赤にして肩...
「何がセックスフレンドよ! 何がお互いの傷を舐めあうよ!~
違う! 魔理沙お姉さんはアリスお姉ちゃんの心を傷つけよ...
アリスお姉ちゃんの気持ちも知らないで、今の関係が壊れそ...
私にアリスお姉ちゃんを譲るふりして、逃げ出そうとしてる!~
初めてお姉さんたちに会った時、2人とも大人っぽいなーっ...
私がなりたかった大人ってそういうものなの? 自分の気持...
言いたい事も言えないで、苦しくなったら逃げちゃうの?~
魔理沙お姉さんは子供だよ。ううん、お子様の私よりまだタ...
魔理沙をとがめるリリカの瞳に、憐れみが混じる。~
「アリスお姉ちゃんだけじゃない。魔理沙お姉さんもかわいそ...
もしこの先、アリスお姉ちゃんに新しい友達が出来たら、今...
アリスお姉ちゃんに友達が一杯できるのは本当は嬉しいはず...
反対に魔理沙お姉さんは苦しくなっちゃうなんて、おかしい...
私、アリスお姉ちゃんの日記読んじゃったんだ。魔理沙お姉...
書いてあった。お姉さんとは何回かしか会ったこと無いけど...
好きってことは私にも判ったよ。アリスお姉ちゃんが魔理沙...
どうして? どうしてアリスお姉ちゃんに気持ちを伝えて、...
今のままならアリスお姉ちゃんも魔理沙お姉さんも立ち止ま...
このままだと2人とも駄目になっちゃよ。私、そんなの嫌だ...
じんと痺れる頬を押さえ、魔理沙はリリカの瞳から流れる涙を...
リリカが言うことは全部本当のことだった。だから、一言も言...
「アリスお姉ちゃんの気持ちって、考えたことある?~
魔理沙お姉さんがいない間、アリスお姉ちゃん、出窓に魔理...
普通、人形が痛むから窓際には人形は飾らないよ。なのにお...
それは、魔理沙お姉さんに早く帰って来て欲しかったからだ...
アリスお姉ちゃんの庭、何でハーブと全然関係ないキランソ...
キランソウの花言葉は『あなたを待っています』、だよ。~
アリスお姉ちゃんは魔理沙お姉さんが勇気を出してくれるの...
魔理沙お姉さんと同じで、自分の気持ち伝えるの下手だから…...
好きでもない人と、一緒になんかいないよ! ましてセック...
袖で涙を拭うと、リリカは魔理沙に右手を差し伸べた。~
「これは、私の分。アリスお姉ちゃんに自分の気持ちを正直に...
アリスお姉ちゃんが好きなら、私の手を取って!」~
リリカの瞳に、魔理沙は自分が失った光を見た。自分より小さ...
いや、自分なんかよりよっぽど大人に違いなかった。~
うじうじと悩んでいた自分が急に馬鹿らしくなって、魔理沙は...
帽子を拾い上げると、魔理沙はリリカの手を握りしめてゆっく...
「……ありがとう……」~
「礼を言わなきゃならないのは私の方だぜ、リリカ」~
そう言うと、魔理沙は照れ隠しに苦笑いした。~
「にしてもさっきのビンタ、どんなスペルカードよりも効いた...
「ごめん、思いっきり叩いちゃって」~
「いいんだ。私のようなヘタレはあれぐらいじゃなきゃ、目が...
2人は手を握ったまま、お互いを見つめあった。もう言葉はい...
「……それはそうと」~
急にリリカは目を輝かせると、悪戯っぽく魔理沙に尋ねた。~
「魔理沙お姉ちゃん、私とアリスお姉ちゃんがキスしてたの、...
「え?」~
「見てたでしょ」~
「う、うん」~
「日記に書いてあったんだ。ヤキモチ焼いてくれて嬉しかった...
「な! アリスのやつ」~
「へへへー」~
顔を赤くした魔理沙の反応を楽しみながら、リリカは鼻の頭を...
「魔理沙お姉さん、これからどうするの?」~
「……アリスの家に行って、私の気持ちをぶつけてくる。断られ...
たとえ断られたとしても、押して押して押しまくってやる。...
迷いの無くなった魔理沙の表情を見て、初めてリリカはにっこ...
「じゃ、私はここでさよならするね。いってらっしゃい、魔理...
「ああ。本当にありがとう」~
広場の出口で、魔理沙が振り返った。~
「最後に……どうして私のこと、お姉さんって呼んでくれたんだ...
「それはね」~
リリカは小さく手を振った。~
「魔理沙お姉さんが本当のことを私に言ってくれたから。~
少しでもウソついたら、ベーゼンドルファー喰らわすつもり...
魔理沙は頷くと、それ以上何も言わずに森の奥へ消えていった。~
リリカは魔理沙を見送ると、広場の真ん中にある岩に飛び乗っ...
「はぁ」~
ひとつため息をついて空を見上げるリリカの髪を、風がそよが...
(これで、これでよかったんだよね……。~
心から笑えるようになるといいね、アリスお姉ちゃん。~
しっかりしなきゃ駄目だよ、魔理沙お姉さん)~
リリカが手を振ると、宙に羽の生えたキーボードが現れた。~
目を閉じ、精神を集中させると、キーボードはひとりでに鳴り...
それはあの日、アリスが口ずさんでいた名も無きメロディーだ...
「じゃあね、アリスお姉ちゃん……」~
森に旋律が吸い込まれ、辺りに静寂が戻る頃、リリカは既に走...
~
~
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~
こうして、リリカの淡い初恋は終わったのだった。~
余談だが、この時の経験から、リリカは自分の言葉が人を動か...
自覚し始めたようである。だがそれはもっぱら姉たちにのみ用...
他人、特にリリカが大切に想う人に対しては、生涯使われるこ...
~
~
~
おしまい~
~
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あとがき…のようなもの~
~
こんにちは、妹よーかんです。~
~
読みづらくてすみません。「リリカ必死だな」と思っていただ...
~
「良い文章とは」と考える内にハマったり、生まれ故郷の魅魔...
ストーリーに迷って何回も書き直すうちに……こういうラストに...
~
せっかく書いたので(?)別バージョンのあらすじを載せてお...
~
魔理沙がいない寂しさに、リリカの誘惑にのってしまったアリ...
旅から帰った魔理沙はふとしたことからそのことに気づき、嫉...
アリスの処女を奪ってしまう。それでも魔理沙とリリカを選べ...
「見せてやればいいじゃないか、私たちの関係を」~
アリスの家で睡眠薬を盛られたリリカは地下室に連れ込まれ、...
身動きできないよう人形たちに拘束される。そのリリカの目の...
「これが本当の私たちなんだ。お前も仲間に入らないか?」~
涎と涙でぐしゃぐしゃになったリリカは、焦点の定まらない瞳...
「……ひぇ………へ……ひ、ひぃれ……へ……おねぇ…ひゃぁぁぁん……」~
それから3人の爛れた日々が始まった。~
そしていつしかアリスはどちらのとも知れぬ子供を身ごもって...
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と、言う訳でバッドエンドです。~
前回の「それは悪魔のささやきだった」はここへつながる訳で...
え? こっちの方が良かった? それだけは言わないでくださ...
~
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このSSを書き終えるまでネチョスレ離れ&禁オナを誓って早1ヶ...
その甲斐あってか、謎のザコさんの『騒霊三姉妹の一週間~金...
腰 が 爆 発 し た か と 思 い ま し た~
謎のザコさん、ごちそうさまでした。~
~
2004.6.17 妹よーかん
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