ヴワル魔法図書館~
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今日も魔理沙は本を漁りに図書館へ足を運んできた。~
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「お、これ面白そうだな…　これも詳しそうだなぁ…」~
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ひょいひょいと目ぼしい本を幾つか手に取る。目を横にスライドさせながらタイトルを盗み見る。~
すると、一際目を引く本を見つけた。~
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「なになに、『相手に気づかれずに行動する魔術』……？」~
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『透明魔術。魔力によって生物の視覚を誤魔化す膜を身体に施し、相手に気づかれずに行動できるようになる魔術。主に、斥候や暗殺などに用いられる。』~
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「………いいもの見つけたぜ」~
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にやりと笑う魔理沙。~
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「パチュリー、勝手に借りてくぜ～」~
「もぅ、せめて記帳ぐらいしていきなさいよ…って、あら魔理沙、今日は莫迦に少ないのね」~
「あぁ、面白い本を見つけてな、早速試してみたいんだ」~
「ふ～ん…いいけど、前に借りてた本早く返してよね、あんまり遅いと図書館の出入りを禁止するわよ」~
「う…それは困る。わかったわかった、なるべく早めに返すよ」~
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心にもないことを言いながら、魔理沙は図書館をあとにした。~
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家に帰り着いた魔理沙は、早速例の本を読み始める。~
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「ふむふむ…なるほど」~
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熱心に読み耽る魔理沙。~
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『透明魔術』~
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・魔力によって生物の視覚を誤魔化す膜を身体に施し、相手に気づかれずに行動できるようになる魔術。~
　主に、斥候や暗殺などに用いられる。~
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・術者は杖で魔方陣を描き、スペルを唱えながら、その中心に後述の触媒を据える。~
　魔方陣が反応すれば成功。その魔方陣を通過すると、それ以降、効果が切れるまでいかなる種族の視界にも映らなくなる。~
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・注意点を以下に記載しておく。~
　①効果時間はきっかり３時間。術者はその間に目的を遂行しなければならない。~
　②魔法の効果は術者にも及ぶ。効果時間中は自身の体を見ることはできない。~
　③見えなくなるものは魔方陣を通過したもののみ。そのため、必要な装備はあらかじめ身につけておくこと。~
　④この術はあくまで相手に見えなくなるだけであり、相手は見えなくともこちらに干渉できる。~
　⑤視覚以外で認識される恐れがあるため、特に足音などは事前に何らかの策を講じたほうが良い。~
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「……結構複雑だな。触媒も貴重なアイテムが幾つか必要なのか」~
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触媒アイテムを値踏みしながら、一通り魔術の内容を理解した。~
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早速必要なものをそろえて触媒をつくり、魔術を使ってみることにする。外に出て地面に杖を突き立て、ごりごりと魔方陣を描く。~
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「これでよし、と。ブツブツブツ……」~
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詠唱をしながら魔方陣の中心に触媒を置く。すると、程なく魔方陣が反応し青白く光り始めた。~
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「これを通過すればいいんだな、どれどれ……」~
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興味津々で魔方陣を通過したとたん、自分の体が見えなくなったのが分かった。~
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「よし！成功だ！……うわっ！」~
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突如不思議な感覚に襲われ、思わず膝を折りその場に座り込む。自分の手足の位置が分からなくなり、地面との距離感がなくなってしまったのだった。~
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「こりゃ、要練習だな」~
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その後、しばらく歩いたり、ものを掴んだりして訓練するうちにようやく慣れてきた。~
部屋に入り、鏡の前に立ってみる。そこに魔理沙の姿はない。~
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「まさしく透明人間だな」~
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その後、効果時間一杯まで練習をした魔理沙は、早めに寝床に就いた。~
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「明日が楽しみだぜ……」~
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翌朝、早速外に出て魔方陣を施し通過する。慣れたもので、すでに普通に歩けていた。~
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「さて、準備もできたし行くとするか！うひひひひひ…」~
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目指すは紅魔館。目的は……言わずもがな、いたずらである。~
魔理沙は見えない箒に跨ると紅魔館へ飛んだ。~
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入り口の前に止まると、中ご…もとい門番の美鈴の姿が見えた。~
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（まずは、確かめなくちゃな）~
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昨日は本当に見えなくなったのか疑問だったので、最初にここで確かめるのだ。ゆっくりと足音を殺して近づいていくが、気づく気配はない。~
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（見えてない……よな？）~
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少し心配になりながら美鈴に近づき、トントンと肩を叩く。~
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「あ、はい？……あら？気のせいかしら……？」~
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キョロキョロと周りを見わたしている。~
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（透明魔術…本物だ！！）~
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どこかで聞いたような確証の得かたをしながら、魔理沙は早速いたずらを開始する。身を屈めて忍び寄ると、べたっと美鈴の足を掴んだ。~
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「きゃあぁぁっ！？」~
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足元を見るが、誰もいない。~
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「なんなんですかぁ～！！」~
（くくくく…びびってるびびってる！）~
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笑いを堪えながら持ってきた小瓶を手探りで取り出し、ふたを開けて中の空気を吸う。~
その間もしっかりと魔理沙の手は足を掴んでいる。美鈴はあまりに驚いてしりもちをついていた。~
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「いやぁ～！離してください～！！」~
「ククク　メイリンヨ　オマエノナハ　コレカラ　‘チュウゴク’ダ」~
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微妙に調子の外れた声色の魔理沙が理不尽なことを言う。小瓶の中身はヘリウムガスであった。~
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「なんでですかぁ～！嫌ですよそんなの～！」~
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半べそになりながら必死で抗議する。~
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「ホウ　オレニ　サカラウトドウナルカ　ワカッテナイヨウダナ…」~
「ど、どうなるんですかぁ…」~
「オレサマ　オマエ　マルカジリ」~
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言ってかぷっと軽く美鈴の足に齧りつく。~
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「うわ～ん！中国でいいですから、食べないでください～！！」~
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ついに大泣きになった美鈴はあっさりと理不尽な要求を呑んでいた。~
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（こりゃおもしろいぜ…）~
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すっかり堪能した魔理沙は、大泣きする美り…もとい中国を尻目に紅魔館に入っていった。~
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早速館の中を歩き始めると、ぺたっぺたっという足音が気になった。足元を見ると、紅い絨毯が自分の足の形に少しへこんでいる。~
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（ありゃ、これは参ったな…しょうがない、ブツブツ……）~
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手早くスペルを呟くと、絨毯から足跡が消えた。浮遊のスペルで少し浮いたのだ。~
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（これでよしっ、と。……ん？）~
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ふと、視線を前に向けると見知った顔が歩いてくる。紅魔館のメイド長である咲夜だった。思わずぶつかりそうになり、慌てて避けた。~
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（そっか、見えてないんだったな…危ない危ない）~
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あらためて自分が透明であることを思い知った。~
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（さて、どんないたずらをしようかな）~
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思案しながら咲夜をみると、窓拭きをはじめていた。時間は止めていないようだ。~
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（よし……）~
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水を張ったバケツに近づくと、そろそろと咲夜の足元に寄せていく。~
そんなことはつゆ知らず、一生懸命窓を拭きながら徐々にバケツに近づいてしまう。~
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トン……ばしゃっ！~
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「なっ！そんな……疲れてるのかしら、私」~
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ため息を吐く咲夜を見た刹那、バケツが一瞬で片付いていた。~
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（時間を止めたのか……む、何かくやしいぜ）~
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変な対抗心を燃やしながら、もう一度そろそろとバケツを寄せていく。~
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トン……ばしゃっ！~
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「はぁ…ほんと、どうかしてるわ」~
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すっ、と再び一瞬で元に戻るバケツ。~
魔理沙は何とか咲夜の悔しがる姿が見たいのか、今度はバケツを少し抱えると盛大に水を撒いた。~
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「あー、お掃除が進まない！お嬢様に怒られるじゃない！！」~
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ついに恨み言を洩らす咲夜。それを見て大満足の魔理沙。~
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さすがに気の毒になった魔理沙はそれ以上は止め、しばし咲夜の掃除を眺める。~
リズム良く窓を拭くたびに、小さなお尻がふりふりと揺れる。それを見て、にまぁと笑う魔理沙。~
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（うひひ…メイド長はどんな下着穿いてんだ？）~
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おもむろにエプロンスカートの裾に手をかけると、ぴらっとめくった。~
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「きゃっ！もう、なんなのよ今日は一体……」~
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厄日、とでも言えばいいのだろうか。やがて掃除も終わり、すたすたと去っていく咲夜。~
そして、見えはしないが口をあけたままぼーっとそれを見送る魔理沙。~
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（メイド長……すごすぎだぜ……）~
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廊下を進んでいると、部屋から談笑が聞こえた。聞き耳を立てると、中にいるのはレミリアと霊夢のようだ。~
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（さて、どうしたものかな）~
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中に入るには扉を開ける必要がある。さすがに開けたら不信がられるだろうか。~
そんなことを悩んでいると、近づいてくる足音に気づいた。咲夜がティーセットを運んできたのだ。~
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（しめた……！）~
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すっとドアから離れる。程なくドアの前に来て、コンコンと恭しくノックをする咲夜。~
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「お嬢様、お茶をお持ちしました」~
「早いわね、入って頂戴」~
「失礼します…」~
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ドアが開けられるのを確認すると、魔理沙はすばやく部屋の中に入った。~
中では案の定、霊夢とレミリアが楽しそうに話していた。咲夜は、丁寧にティーカップを揃えると、紅茶を注ぐ。~
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「ありがとう咲夜、いただくわ」~
「それでは仕事に戻りますね」~
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意外にあっさりと咲夜は帰っていった。~
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「おいしそうな紅茶じゃない」~
「咲夜の淹れる紅茶は格別よ、霊夢」~
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嬉しそうに話すレミリア。魔理沙は早速いたずらを思いつき、レミリアに接近する。~
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「じゃ、いただくわね」~
「私もいただくわ」~
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レミリアがティーカップを手に取ったのを見計らうと、強めにティーカップを押した。~
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ばしゃっ、と霊夢に紅茶が零れた。~
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「熱っ！もう！何やってるのよレミリア！」~
「ごめんなさい、霊夢。今、何かティーカップが押されて…」~
「あのねぇ…言い訳するにしても、もっとましなこと言いなさいよ…」~
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すかさず魔理沙は懐から羽箒を取り出す。もちろん見えない。それをレミリアの腋にもっていき、くすぐる。~
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「本当よ！信じてよ霊夢ぅひゃひゃひゃひゃ！」~
「も～あったまきた！帰る！」~
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ずかずかと部屋をあとにする霊夢。魔理沙は笑いを堪えるのに必死だった。~
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……と、何やら視線を感じる。見ると、レミリアがこちらを見ている。よく見れば、自分の手足の隅から隅までが見えるようになっていた。~
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「何がおかしいのかしら……魔理沙…」~
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片目でこちらを睨み、レミリアが言う。ちらっと時計を盗み見る。効果時間はあと１０分はあるはずだった。~
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「あれ……何で……止まって……」~
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壊れているのか、時計の針は動いていなかった。~
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「どういうことか説明してもらえるわよね、魔理沙…」~
「こ、これは…その…だな」~
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レミリアの威圧感に思わず言い淀む。ヘビに睨まれた蛙の心境だった。~
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紅魔館の客室。魔理沙は腕を後ろ手に縛られて４人の少女に囲まれている。~
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「魔理沙さんひどいですっ！」~
「お掃除の邪魔をするとは、いい度胸じゃない！」~
「霊夢とのお茶会…どうしてくれるのかしら？」~
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３人がすごむ。魔理沙は助けを求めるようにパチュリーのほうを見る。~
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「悪いけど、自業自得よ……魔理沙」~
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がっくりと首をうなだれる魔理沙。~
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「これはたっぷりと『お仕置き』しなきゃねぇ…」~
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獲物を見るような目で冷淡に笑うレミリア。完全に魔理沙は肝を抜かれてしまった。~
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「す、すまん…謝るから許してくれ…」~
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謝る魔理沙の前に顔を出し、レミリアはにっこり微笑むと首を横に振った。~
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「しかし、その魔術おもしろそうね…そうだわ…」~
「お嬢様？」~
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三人を呼び寄せるとレミリアたちは何やらごにょごにょと話し始めた。~
やがて話がまとまったのか、顔をこちらに向ける。~
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「フフフ…魔理沙、お仕置きするまでそこを動いちゃダメよ」~
「うぅ……わかったぜ」~
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三人が部屋から出て行く。魔理沙は一人取り残され、一体何をされるのか不安で一杯だった。~
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~
どのくらい時間が経っただろか。一向にレミリアたちが戻る気配はない。~
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「はぁ、一体何するつもりなんだか…」~
~
そこでハッと気づく。何をするのか分からない？~
~
「まさかっ！……もがっ！？」~
~
突然口元を何かに抑えられる。目線を移すが何もない。不意に近くから声が聞こえた。~
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「察しがいいじゃない？パチュリーに頼んで同じ魔術を使ったのよ」~
~
レミリアの声だ。もちろん姿は見えない。~
~
「これからたっぷり３時間『いたずら』するけどいいわよね？」~
~
咲夜の声がする。魔理沙は首筋に冷たい感触を感じ、震えながら首を縦に振った。~
~
「さて魔理沙さん、こっちに行きましょうね～」~
~
不意に後ろから太腿を持って抱えられる。声が聞こえた位置からして、恐らく美鈴が抱えているのだろう。~
そのまま客室に置いてる姿見の前に連れてこられた。そこには、足を開いて宙に浮いている魔理沙が映っている。~
~
「さて、はじめましょうか」~
「や、やめてくれっ！お願いだぁ！」~
~
再び首筋に冷たい感触。~
~
「動いちゃダメよ。何せ自分でも見えないから…手元が狂ったら痛いわよ？」~
「ひっ！……んっ……」~
~
すーっという音とともに、衣服が裂けていく。まるで、自然に裂けているようだ。~
ついには完全に衣服が両断され、下着だけの姿になった。~
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「……ぅっ…ぅっ…ぐすっ……」~
~
恥ずかしさからか、恐怖からか、泣き出す魔理沙。すると下着の端が持ち上がる。~
~
「やだっ！やめてやめて！お願いぃ……」~
「動くと大事なところも真っ二つかもよ？」~
「ぅぅっ……いやぁ……」~
~
じわじわと下着が二つに切れていく。股まで裂かれた下着はそのまま無造作に破かれ、足にぶら下がったままになった。~
~
「あら、アソコが少し濡れてるわよ？もしかして服を裂かれて感じたのかしら？」~
「そんな……ぅっ…うそだ…」~
「じゃあ、もしかしておしっこかしら？あ～らあら、こんな歳にもなってお漏らしするんだぁ～」~
「……ぅぅっ……ひどい……」~
~
クスクスという笑い声が聞こえ、ますます涙が溢れる魔理沙。すると、今度は乳首に異変を感じた。~
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「ひっ…あっ…んんっ！」~
「あら、ちょっと乳首を吸っただけでこんな反応するなんて、案外スケベなのね」~
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レミリアの声だ。魔理沙の反応を楽しんでいるのか、音を立てて啄ばむ。~
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「ちゅっ…ちゅっ…ぁむ…ちゅう…」~
「…んっ…んんっ…ひぅっ…あんっ！」~
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レミリアの愛撫に喘いでいると、あちこちで啄ばむ音がする。３人で体中にキスしているのだ。~
~
「ちゅっ……ちゅっ……」~
「ぁっ！……んっ……くぅん……」~
~
鏡を見ると、体のあちこちにキスマークがついていく。自分以外映っていないのに体にはしっかり跡が残る。~
見えないものに犯されているという倒錯感が魔理沙を感じさせた。~
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「うわぁ……魔理沙さんのここ、もうびしょびしょですね」~
~
太腿の手をずらし、穴を広げる。~
~
「ひぁっ！やめて……ひろげないでぇ……」~
~
鏡にはぱっくりと広げられた魔理沙の花弁が映っている。鏡に映った自分の痴態に見入っていると、花弁のなかに指を入れられるのを感じた。~
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「あぁっ！やぁっ！」~
「うわぁ、鏡を見てください、奥までしっかり映ってますよ～」~
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鏡には透明なチューブでも入れられたかのように花弁の奥まで映っていた。~
あまりの卑猥さに顔を背ける。すると後ろからがっしりと押さえられ鏡のほうに向けられた。~
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「もう……いや……おねがい……」~
「ほら、もっとよく見なさい魔理沙。あなたの愛液で手の形がくっきりしてるわよ」~
~
魔理沙の目の前には手の形をした愛液が浮かんでいた。~
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「ぅっぅっ……どうして…こんな……ひどいよ……ぐすっ…」~
「お嬢様、どうやら反省していないようですね…」~
「あぁっ！……ごめんなさいっ！……謝るから、もう……」~
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途端に首に何かが当たっているのに気づく。鏡をみると首筋が二箇所少しくぼんでいる。~
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「魔理沙の血って…どんな味かしらね……ふふっ」~
「いやぁぁぁぁ！やめて！ぁっ！ぁぁっ！」~
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美鈴の手が再び花弁に差し込まれ、動き出す。さらに雌芯に冷たい感触。~
~
「これ、切り取っちゃおうかしら……」~
「ぁぁっ！いやっ！あぁぁぁぁっ……ぁぁぁ！！」~
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ちょろちょろちょろ……~
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恐怖と快楽でついに失禁する魔理沙。~
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「あらあら、ついにお漏らししたわね」~
「ひっく…ぐすっ…ぅぅぅ…」~
~
鏡に映った姿はひどいものだった。体中はキスマークだらけで、びしょびしょの花弁は奥まで丸見え。~
しかも身に纏っているのは股まで裂かれてぼろぼろの下着が、足に絡まっているだけだった。~
~
コンコン~
~
突然、ドアをノックする音がする。ガチャッとドアが開けられるとパチュリーが入ってきた。~
~
「パチュリー、準備はできた？」~
「えぇレミィ…って、どこにいるか分かんないけど…」~
「じゃあ美鈴、連れて行って」~
~
足を広げられたまま抱えられる。魔理沙はわけが分からず泣き喚いた。~
~
「い…いやっ…もうヒドイことしないでっ！」~
~
しかし、あっさりと持ち上げられ、そのまま運ばれていった。~
~
~
~
~
~
~
~
運ばれてきたのは大広間だった。きれいに机が並べられている。~
魔理沙はよく目を凝らすと、机と椅子の間に結構なスペースがあいてるのに気づいた。~
~
「ぁぁぁ……まさか……」~
「ふふっ、ご察しのとおり。ここには紅魔館にいる者全員が透明になって座ってるわ…」~
「そんな……ぁぁっ……」~
「さぁ、みんな見て頂戴。霧雨魔理沙が盛大にイクところを…」~
「やめてぇぇぇっ！」~
~
足が大きく開かれ、また美鈴の指が出し入れされる。レミリアと咲夜も乳首や雌芯などを徹底的に嬲る。~
~
がたっ……ぎっ……~
~
椅子がこちらのほうを向いたのが分かる。~
~
「みないでぇぇぇ！！」~
「さぁ、魔理沙。みんなにお願いしなさい」~
「いや…いやぁっ！」~
~
首筋に牙、雌芯にナイフの感触を感じ取り。泣きながら叫ぶ。~
~
「わたしはっ……ぁんっ！……みんなに見られて感じる……変態ですっ……ぐすっ！」~
「それから？」~
「どうか……わたしが…イクところ…んっ！見てくださいぃぃ！ふあぁぁぁぁぁぁん！！！！」~
~
ぷしゃぁぁぁぁっ~
~
叫ぶと同時に一気に攻め立てられ、魔理沙は潮を吹きながら絶頂を迎えた。~
~
~
~
~
「レミィ、もうそれくらいでいいんじゃない？」~
~
パチュリーの声が聞こえる。~
~
「そうね…あら、ちょうどよく効果が切れたわ」~
~
魔法の効果が切れ、魔理沙を攻めていた三人が姿を現した。~
~
「ぅっ……ぅっ……ぐすん……」~
「魔理沙、ここには私達以外誰もいないわよ」~
「ぅっ……ぐすっ……へ？」~
「椅子は私が魔法で動かしただけ。実際はここにいる４人だけなのよ」~
「……ぅぅぅっ……うわぁぁぁぁん！」~
「はぁ……もういたずらしちゃダメよ？」~
「……ぅっぅっ……ごめんなさいぃ……」~
「私じゃなくて、３人に謝ってね」~
「ぐすっ……いたずらしてごめんなさい……ぅっぅっ」~
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「私はもういいですよ、これからは中国なんて呼ばないでくださいね」~
「私も、少しやりすぎたと思うし……もうお掃除の邪魔はしないでよ？」~
「ふぅ…今度一緒に霊夢に事情を説明するって事で、手を打つわ…」~
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こうして、事件は一件落着を迎えたのだった。~
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「ところで、この魔術面白いわね……」~
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おしまい~
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＜あとがき＞~
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ちょっと、導入部分が長すぎましたね……反省。~
書き上げた時は、導入と悪戯の部分が長すぎてかなり削りました……(ノ-｀)~
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結構濃い妄想してたので、ボツになった部分も相当あります。~
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透明になる手段は魔法ではなく薬　とか~
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透明になった方は相手に色々できるが、相手は透明になった方を触ることができない　とか~
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図書館進入→魔理沙の名を呼びながら自慰にふけるパチュ発見→ネチョ　　とか~
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姿が見えないのは人間だけ→そうとは知らずレミリアに悪戯→反撃ネチョ　とか~
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まだまだいっぱいあったりしますが……(´･ω･`)~
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。~
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みなさんは、透明になれたら何をしますか？~
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書いた人：ライブ
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