その日、幻想郷に月が戻った。
博麗神社の巫女である霊夢とすきま妖怪の紫が共闘し、事件の首謀者を討ち果たしたからだ。


霊夢と紫は神社の縁側に並び、月を見上げながらお酒をあおっていた。


「とんだ騒動だったわね」
「まったくね。ふふ、これでようやくぐっすり眠れる日がもどるわ」
ふぁ~とあくびをしつつ紫が言う。
「呆れた。あんた自分の家の仕事ほとんど藍にまかせっきりらしいじゃない。」
「わたしは寝るのが仕事なのよ。ふぁ~」
「あんたの式にだけはなるもんじゃないわ」
「あら、わたしの式は楽しいわよ~」
何がおかしいのかにこにこと笑いながら紫は言う。
霊夢は心のなかで半ば本気で呆れながら、ふとあることを思い出した。
「む、そういえば今回の一件の報酬、忘れてないでしょうねぇ?」
「……Zzzz……」
「って、寝るなっ!」
スパン!と小気味良い音が縁側に響く。
「いたぁ~い、何するのよぅ…」
「報酬よ、ほ・う・しゅ・う!」
「んぅー…忘れてないわよー」
言いながら、紫は隙間を開き、ごそごそと何かを探しはじめた。
「あらぁ~どこいったのかしら…」

霊夢は驚いていた。今回の一件は興味本位で飛びついたことであり、報酬の約束をしたのもその道中である。
加えて紫の性格上、報酬のことなどすっかり無かった事にされそうだと思っていた矢先に、あろうことか報酬があらかじめ用意されていたのだ。
その事実に多少の感激をしつつ、紫の用意した報酬というものを期待せずにはいられなかった。

「あったあった~!」
「なになに?」
嬉々とした表情で紫から手渡されたのは可愛らしいワンピースだった。
「ふふ、それが報酬よ」
「あ、ありがとう」
何がどうというわけでもなかったのだが、妙に気恥ずかしくなって声が上擦ってしまう。
「あら?気に入らなかった?」
紫が少し残念そうに表情を曇らせる。
「ううん!すごい…嬉しい」
慌ててフォローする。もちろん本心からそう思った。霊夢は物欲はあまり激しいほうではないが、人並みの嗜好は持ち合わせている。
報酬とはいえ、予想外の贈り物を素直に嬉しいと思った。
「うふふ、よかった。ずっと前からあなたに着せてみたかったのよ。」
「前から?な、何で…」
それは本当に疑問だった。普段から何を考えてるのか分からない紫からの意外な言葉に思わず聞いてみる。
「ん~、だってあなた可愛いじゃない?いつも同じ紅白の服だと勿体無いと思って」
「か、可愛いって…紫、酔ってるんじゃない?」
照れつつも、まんざらでもなさそうな霊夢。
「ふふ、そうかもね。でも可愛いって思ってたのは本当よ?」
霊夢の顔がかぁ~っと赤くなる。
「さぁさぁ、袖を通してみて」
「う、うん」
よほど楽しみだったのか嬉しそうに着替えを促す紫。霊夢はいそいそと着替え始めた。








「やっぱり思った通りだわ。よく似合う!」
両の手をぱちんと合わせて紫が言う。
「そ、そう?」
「ええ、とっても…うふふ」
紫はそっと近づき霊夢を抱き寄せる。
「えぇっ!……ちょっと……ゆかっ…」
顔を胸元に埋められ言葉が途切れる。紫は愛しそうに手で髪を撫で続けた。
「可愛いわ、霊夢。」
程なく顔を上げる霊夢。心の中で起こる不可思議な感情に困惑しながらも両手を紫の腰に回し抱きつく。
「ふふふ、霊夢は甘えん坊ね」
「紫……お母さんみたい……」
うっとりとした表情で見詰め合う二人。やがてどちらともなく唇を重ねた。
「ちゅ……ふぁ、ん……」
「ん……ちゅ……」
最初は軽めのキスだったが、徐々に舌を絡めあう濃厚なキスになる。
「ん…ちゅっ…れろ…」
「ちゅ……ぷぁ…んっ…服、汚れちゃうよ…」
「ふふ、明日洗えばいいじゃない?」
「いやっ……紫に貰った大切な服だもん……」
「あぁっ、可愛いわ…」
上目遣いで涙ながらに訴える霊夢を殊更に愛しく思う紫。
「うふふ、じゃあ続きはお布団の中でしましょうか…」
「……うんっ」
お互い名残惜しく思いつつ体を離し、部屋の中に入っていった。程なくして二人の衣擦れの音が聞こえ始める。
完全に生まれたままの姿になった二人は、明かりを消し、布団の中に潜り込んだ。

「紫の体……あったかい……」
「……霊夢もね……」
再びお互いの腰に手を回し抱き合う。霊夢は夢見心地で紫を見上げた。
「ね……紫のことママって呼んでいい?」
「どうしたの急に?」
「……だめ?」
「大きな娘だこと……ちゅっ」
「あむ……んちゅ……」
我慢できなかったのか、お互い遠慮なく舌を絡めあってキスをする。
紫は腰に回していた片手を離しつつーっと背中を滑らせる。
「んんっ……ふぁぁぁぁ」
思わず唇を離して喘ぐ。紫はそのまま指を秘所に這わせる。霊夢のそこはすでにびしょびしょだった。
「うふふ……霊夢ちゃんはえっちな娘ね」
「やん……」
霊夢は離れた唇を紫の胸元へもっていき、乳首に吸い付く。
「ちゅう……ちゅう……」
「あん…まるで赤ちゃんね…」
「ママのおっぱい欲しいの…」
「うふふ、はいはい…」
紫は自分の乳房の境界を弄る。すると途端に母乳が溢れ始めた。
「ちゅっ…ちゅう…んぐ、んぐ……」
霊夢は本当に赤子のように母乳を嚥下し、恍惚の表情を浮かべる。いつの間にか秘所を弄っていた手は止まり、霊夢を愛しそうに抱いていた。
「んぐ……ちゅう……んんっ…ごほっ!」
勢い良く吸いすぎたのかむせ返る霊夢。
「あらあら、そんなに焦らなくてもなくならないわよ」
「ん……だってぇ……」
「しょうがない子ね、霊夢ちゃんは」
「あっ、嫌いにならないで、ママ…」
眼を潤ませながら懇願する霊夢の眼差しに、優しく微笑む紫。
「嫌いになるわけないでしょ、可愛い霊夢ちゃん…」
「ママ…大好きぃ…」
「今度はむせないようにママが飲ませてあげるわね…」
すっかり母親モードの紫は、自分の乳房を口に持っていくと吸い上げ、母乳を口に含み始めた。
霊夢は雛鳥のように紫のほうに顔を上げ目を瞑っている。
(さぁ、めしあがれ……)
霊夢の頭を手繰り寄せるとそのまま口移しで母乳を与えた。
「ちゅっ…ちゅっ…ふぁぁ、んむ…」
「ちゅっ…ちゅっ…んぐ…」
紫は母乳を渡し終わると、そのまま舌で霊夢の口内を舐め回す。あらかた飲み終わったのか霊夢も舌を這わせて再び絡み合った。
「…ちゅ…れろ…ちゅっ…ぷあ…」
「霊夢ちゃんのお口の中、ミルクの味しかしないわ…」
「うん…ママのおっぱい大好き…」
「あんまり飲みすぎておなか壊しちゃだめよ…うふふ」
霊夢は再び乳首に吸い付き、幸せそうに母乳を飲んでいた。
紫もそんな霊夢を見て幸せそうな表情を浮かべた。
「……うん…ママぁ…」
やがて飲みつかれたのか霊夢は乳首に口を付けたまま眠ってしまった。
「あらあら…本当に赤ちゃんだわ…ふぁぁ…」
紫も霊夢の表情を見て安心したのか、一度しっかり霊夢を抱くと眠りについた。


















「……ん……ふぁ~……あれ?昨日何してたんだっけ?」
大きな伸びをしながら思考を巡らせて、そして昨日の母娘プレイを思い出し真っ赤になる。
「……あ、服……」
昨日は裸だったはずの霊夢はしっかりと寝巻きを着ていた。
「そうだ!紫は!?」
一緒に寝ていたはずの紫の姿は布団の中にはなかった。
キョロキョロと周りを見渡すと布団の傍にきれいに折りたたまれたワンピースが置いてあった。
「……紫……」
紫の姿が見当たらず、少し寂しかったが手早くワンピースに着替える。
「さて、朝ごはんでもつくろっかな」
思い出したかのようにお腹が空いた霊夢は、台所に向かう。すると何やら物音がする。
「まさかっ!」
慌しく台所に入るとそこにはエプロン姿の紫がいた。手には何やら不似合いな調理道具を手にしている。
「あら、おはよう霊夢、お寝坊さんね…うふふ」
「な、何してるの?」
キョトンとした顔で霊夢が訊ねる。
「朝ごはんを作ってたのよ、何百年か振りにね。」
霊夢は我知らず涙が溢れていた。
「あらあら、どうしたの?朝ごはん味噌汁じゃ嫌だった?」
たまらず紫の胸に顔を埋める。
「あらぁ~?霊夢ちゃんはまだおっぱいのほうが良かったのかしら?」
流石に想定してなかったのか、照れ隠しのように紫が茶化す。
「昨日…」
「うん?」
「昨日、お礼言ってなかったよね?ワンピースありがとう。」
「ふふ、良く似合ってるわ。どういたしまして」

朝日に照らされた博麗神社。そこには一組の仲睦まじい母娘の姿があった。





おしまい







<あとがき>

認符の>>433さんと>>458さんのデムパを受信しました(´ω`)

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
スレッド自体はいつもROMで参加したことはありませんが、何だか無性に書きたくなったので書いてみました。

書き上げると何だか色々変ですね…霊夢の豹変とか…
それでも、霊夢と紫の授乳プレイが書きたかったんだぃっヽ(`Д´)ノ

ネチョ薄めですいません。
ゆかりんの母乳は濃いので勘弁してくださいorz

そして卒論と並行して書いた自分乙。
途中何度も誤爆して焦ったのは内緒d


ではまた何か電波が来たら書いてみたいと思います。ノシ




書いた人:ライブ


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