*花映塚のネタバレを多少含みます。(というか、最初の方の魔理沙の台詞だけなのですが)
 気になる方は避けて下さい。




  〜 色々 〜


 ドォーーーーーーン……
「きゃっ……」
 竹林に轟音が響き、紅白の蝶が地面へと落下してゆく。それを追うように、黒白の星も地面へと降りていった。
「私の勝ちだな、霊夢」
「……痛たた……やられたわ」
 地面に尻餅をついた霊夢は、歩み寄る魔理沙を見上げた。魔理沙は得意げな顔をして、言葉を続ける。
「さあ、これで今日はおまえの番な。飯とか色々」
「……しょうがないわね」
 霊夢はゆっくりと立ち上がり、服の汚れを払い落とす。
「じゃ、ウチに来てもらおうか」
「はいはい……」
 意気揚々と空中に浮かび上がる魔理沙の後を、霊夢はため息をつきながら付いていった……


  *  *  *


「ああ、それはそっちだ。で、これはここに……あ、それとそれは一緒に置かないでくれ」
 てきぱきと指示をする魔理沙の声に操られるように、霊夢はせっせと物を運び続けていた。ここは魔法の森に佇む霧雨邸の一室。既に倉庫と呼べるシロモノになってしまった部屋の、大掃除が行われていた。
「ああもう、魔理沙も少しは手伝ってよ。私一人じゃ、一生終わらないわよ?」
「あー、何言ってるんだ。私が境内の掃除をやらされた時だって、全然終わらなかっただろ?」
「ふぅ……こんな事、誰が最初に決めたのかしら……」
「さあな、覚えてないぜ?」

 最初は、春の陽気に誘われて口から出た、何気ない一言だったのかもしれない。
 霊夢と魔理沙、この二人の間で成立した決め事。
 ———弾幕ごっこで負けた方が、相手の生活の手伝いをする。
 有り体に言えば、炊事洗濯掃除その他諸々。
 そして、一種の罰ゲームのようなそれは、何となく採用されて今に至る。

「ああ、久しぶりだなぁ。霊夢をこき使えるのは」
 思い切り伸びをした魔理沙は、感慨深げに呟いた。魔理沙は最近は負け続けていて、いつも神社の手伝いをさせられていた。そんな今までの鬱憤を晴らすかのように、魔理沙はああでもないこうでもないと霊夢を動かし続ける。
「全く、いい気なものね……」
「そうだな、私がヒィヒィ言いながら神社中の掃除をしていた時に、縁側でのんびり茶を啜ってたヤツの気が知れたよ」
「…………」
 その言葉に霊夢は黙り込むと、渋々ながら再び手を動かしていった。
「終わったら、夕飯にでもするか。もちろん、霊夢の美味い手料理でな」
「……はいはい」
 美味い、という言葉のせいだろうか、答えた霊夢の顔は少し微笑んでいるようにも見えた。


  *  *  *


「いい湯だったぜ」
 霊夢の夕食に舌鼓を打った後、魔理沙は適当に雑談をして、先に風呂に入った。そして、体から湯気を昇らせながら、タオル一丁を腰に巻いたままで風呂場から出てくる。
「ちょっと魔理沙。そんな格好で出てくるんじゃないわよ」
「ん、いいだろ? 別に減るもんじゃなし」
「何言ってるのよ……」
 呆れ顔の霊夢は椅子から立ち上がり、自分も風呂に入ろうとする。が……
「———待った、霊夢」
 その手を、魔理沙に掴まれる。何よ、と言う前に、魔理沙は霊夢を引っ張るように寝室へと連れ込み、どさりと無造作にベッドの上に放った。
「……何よ、……するの?」
 霊夢はさしたる抵抗もせず、ベッドの上から魔理沙を見上げる。
「ああ……色々って、言っただろ? 久しぶりの、私主導だ……じっくり、楽しませてもらうぜ……?」
「……私、今日はいっぱい動いたから、埃まみれで汗臭いよ……?」
「いいんだよ、霊夢。そんな霊夢が、私は———」
 言い終わる前に、魔理沙は霊夢の唇を奪う。その不意打ちに少し驚いた様子の霊夢だったが、すぐに目を閉じ魔理沙の口付けに身を委ねた。
「んんっ……くふっ、ん、ちゅ……」
「んは……ん……んん……」
 魔理沙は舌で霊夢の唇をなぞるような動きから徐々に舌を口内に滑り込ませ、その中にある霊夢の舌を探り、自分の舌に絡ませる。ぬるりとした二つの生き物が口内で踊り、ちゅるちゅると音を立てる。
「は———ア———魔理、沙……」
「ああ……霊夢……霊夢……」
 どちらともなく唇を離した二人は、互いの名を呼び見つめ合う。それからもう一度唇を重ね、その行為だけを何度も繰り返す。
「待って……魔理沙……」
 それを続けていた時、ふと霊夢が魔理沙を止める。怪訝そうに見返す魔理沙に、霊夢は自分の服に手をかけながら告げる。
「体……熱くなっちゃったから、服、脱ぐね……」
「…………」
 そうして服を脱ごうとした霊夢の手を———魔理沙が止める。
「……何で? 魔理沙……」
「———私が脱がせる。文句は言わせないぜ?」
「ん……しょうがないわねぇ……」
 魔理沙の言葉に、霊夢は頷き、ベッドに身を投げ出す。そしてその紅白の服に魔理沙の手が伸び、一枚ずつ丁寧に解かれていった。
「あ……んっ……」
「やっぱり綺麗だな……霊夢の体は……」
 徐々に露わになる霊夢の体を、魔理沙は愛しげにさすりながら見つめる。
「そんな……事……魔理沙、だって……」
「その言葉、ありがたく受け取っておくぜ」
 魔理沙は霊夢の腕を持ち上げると、手の甲に口付ける。二の腕を撫で、指をぴちゃりと舐める。
「んふっ……」
 霊夢は軽く身を捩じらせ、くぐもった喘ぎを漏らした。その間に、魔理沙の手は霊夢の胸に伸び、するりとサラシを解いていく。
「ああ……んんぅ……」
 サラシの下から現れる桃色の突起は、既に自己主張をしていた。魔理沙はその周囲の膨らみを指でなぞり、突起の先端を爪弾いた。
「あんっ!」
 一際高い声を上げた霊夢は、背を反らせて反応する。それを好機とばかりに、魔理沙は胸の果実に一息にむしゃぶりついた。
「んっ、ぐ……ちゅる、じゅぅ……」
「ああんっ、あ、あああっ!!」
 乳房に吸い付き、乳首を甘噛み、全体を這いずるように舐め、じゅるじゅると音を立てて味わう。
「やっ……はげしっ、んっ、ああっっ……!!」
 一心に霊夢の体を貪る魔理沙の荒々しい愛撫に、霊夢はシーツを掴んで耐える。しかし戸惑うのは最初の方で、徐々に体も快感へとシフトしてゆく。
「ああっーー……!! は、あぅんっ、ふああっ……!!」
 甘い痺れが霊夢の全身を包み込み、その甘さは嬌声となって霊夢から抜けてゆく。だが、間断無く魔理沙から送られる快楽は、霊夢を尽きない官能の淵へと導いていった。
「はぁん……ぁ……ふぅ、ん……魔理沙……ぁ……」
「はあっ……ああっ……はあ……霊、夢……」
 魔理沙の方も、徐々に愛撫を緩やかなものへと変えていった。かいた汗が霊夢の汗と混じり、少女特有の香りを醸し出す。その匂いに酔ったように、魔理沙は霊夢の体中をくまなく愛でてゆく。
「やあっ、あっ、んっ……ふぁんっ、あぅ……ん……」
 熱にうかされ、とろんとした目で魔理沙を見つめる霊夢。吐く息は熱を帯び、濡れる瞳は魔理沙だけを見ていた。
「……きもち……ぃぃ……魔理沙……もっとぉ……」
「ん……分かった……」
 切なげな声で、霊夢が訴える。魔理沙はそれに頷きで答えると、指をそっと霊夢の下半身へと伸ばしていった。
「あ……ん、あああぁあぁぁぁあぁんっっ……!!」
 くちゅ、と水音を立て、魔理沙の指は霊夢の秘部に沈んでいった。途端、待ち望んでいたかのように、中の襞が魔理沙の指を絡め取っていった。キュッと締め付けるように蠢く霊夢の膣内はトロトロに蕩け、止め処無く蜜を溢れさせていた。
「すっげ……霊夢、こんなに濡れてるのか……」
「やっ、ん……そんな、言わない、で……」
「いや……こんなにエッチな霊夢は、すごく可愛い……」
「ばかっ……変な事、言わな……んっ、ひゃぁぁああん!!」
 ずちゅ、と魔理沙の指が霊夢の中で動く。それだけで霊夢は体を震わせて喘いだ。
「はあっ……! あっ、魔理沙、そこ、イイッ……!!」
「ふふ……たっぷり、弄ってやるよ……」
 魔理沙は霊夢に口付けると、指の動きを更に大きくした。軽い抽送から始め、徐々に挿れる指の本数を増やしてゆく。最終的に三本まで呑み込んだ霊夢の秘唇は、捲れて中の赤い肉を晒す。
「あああーーーっっ!! んあああっ!! ひ、ああぁぁああ…………!!」
 びくんびくんと痙攣したかのように悶える霊夢は、もう何度も達していた。それでもその行為を求め続け、魔理沙の指がふやけるまで続けた。
「あぁん……魔理沙……魔理沙ぁ……」
 霊夢は体全体を魔理沙にこすり付け、全身で魔理沙を感じようとする。魔理沙はそんな霊夢を強く抱きしめながら、口付けを交わして体を弄る。
「んっ、ンッ、んぅ……」
「あっ、んく、ふぅ、は、ぁ……」
 既に魔理沙の体も快感の波に震え、火照っていた。そうすると、自然と二人は腰を絡ませあって、秘部同士を擦り合わせて快感を得ようとする。
「あっ、あっ、ひゃぁんっ!!」
「うあっ、あっ、んくぅっ……!!」
 下の口付けは、ぐじゅ、ぬじゅ、と重く湿った音を立てて、どろりとした愛液を垂れ流す。もはや二人に余計な言葉は要らず、ただひたすらに相手を感じ、快楽に身を任せ、上りつめる事に没頭していた。
「ああっ、魔理沙っ、あっ、もうっ、んっ、ひっ、イクッ、ああっ、イク、のぉっ…………!!」
「んふぅっ……あっ、私、もっ、気持ち、いいっ、んっ、ああっ…………!!」
 ぴん、と尖りきった乳首を擦り合わせ、熱い吐息を交えるような口付けを交わし、濡れそぼった秘肉を絡ませ、姿を現した肉芽同士を突き合う———その果てを、二人同時に迎える為に。

「っあ、んあぁああぁぁあぁぁぁああ—————————!!!!」
「うっ、く、あぁぁああぁぁぁああんっっ……………………!!!!」

 びくっ、びくんっ!! ぷしゃっ……ぷしゅっ……
「……ぁぁ……ん……魔理、沙……」
「ふぅ……はぁ……霊、夢……」
 この瞬間だけは、世界の何もかもが無くなり、自分達だけ。そんな事をぼんやりと考えながら、二人だけの夜は更けていった。


  *  *  *


「んん〜〜〜っ…………はぁ……」
 窓から差し込む光に誘われ、魔理沙は目覚めた。大きく伸びをして、周りを見渡す。……と、そこに霊夢の姿は無かった。
「ん、帰ったのか?」
 昨日脱がした巫女服も見当たらなかったので、もう霊夢は神社に帰ってしまったのだろう———そう考えた時、部屋のドアが開いた。
「あ、起きた?」
「お」
 霊夢はまだ、魔理沙の家にいた。しかも、エプロンを付けて。
「何? そんな鳩が豆鉄砲食ったような顔して」
「……いや、霊夢。もしかして、朝ご飯、作ったのか?」
「? 悪い?」
「ああ……いや、もう罰ゲームは終わってるんだから、そんな事しなくてもいいと思ったんだが」
 魔理沙がそう言うと、霊夢は「ああ、それね」と軽い口調で返した。
「ま、サービスってやつよ。……私の料理を、あんなに美味しそうに食べてくれるのは、魔理沙くらいのものだからね」
「……それ、褒めてるのか?」
「ん? 何だと思った?」
「いや……いいや。ま、昨日の激しい運動で腹も減ってるし、せっかくだから戴こうかな?」
「……バカ」
 霊夢はくすりと笑うと、台所へと戻っていった。残された魔理沙は、そそくさと着替えを済ませ、美味しい食事と霊夢の待つ台所へ、揚々と歩いていった。










  了















<簡単に後書き>

 今回も短いです。簡単です。適当です。捻りが無いです。
 SSっていうとこれくらいなのかしら。誰か教えて(ぉ


 適当すぎる書いた人:謎のザコ


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2300d)