紅い館の黒い魔法使い・Easy
紅魔館の中にある図書館。魔道書を専門に扱う図書館。その主は知識と日陰の少女、パチュリー・ノーレッジ。
この静寂に満ちた聖地に足を踏み入れる者はまぁ結構いるんだが、たいていの場合は図書館の主か、メイドたち(無論、メイド長を含む)、後は司書役の小悪魔くらいのもので、外部から来る者はほとんどいない。
ところがそんな図書館に足繁く通う者が一人いる。霧雨魔理沙、人間の魔法使いだ。
その目的は大きく分けて二つ。一つはこの魔法図書館の魔道書。もう一つは……図書館の主であるパチュリー本人。
……いつも本ばかり読んでるパチュリーに何の用が、などと野暮な事を聞くのは無粋というもの。なんだかんだ言ってパチュリーも魔理沙も恋する乙女(この場合の乙女は処女であるという意味ではない)なのだ……たとえ100年生きてても、である。
「よう、パチュリー、今日も来たぜ」
その日、久しぶりに魔理沙はパチュリーの図書館を訪れた。このところ色々とごたごたして(ほとんどは研究のため)、あまり図書館に顔を出さなかったのだが、ようやく一段落ついたのでパチュリーに会いに来たというわけで。
で、肝心のパチュリーだが……何かの本を一心不乱に読み耽っているらしく、顔も上げない。そもそも魔理沙が来たことに気付いてすらいないようだ。
(何読んでるんだ?)
気になった魔理沙はそっとパチュリーの背後に回り、彼女の読む本の内容を覗き込むが……
「う……」
その内容に思わず硬直する。
「愛の呪術」と題されたその本、どう見ても恋人の心を惹きつける呪術の本だ。精霊魔法を使うパチュリーが読むような本じゃない。というかそもそもそんなある意味胡散臭げな本がこの図書館にあること自体が微妙に不思議である。
「え、ま、魔理沙!な、何でこんなところにいるの!!」
思わず漏らしたうめき声にパチュリーが気付いて、あわてて本を閉じて飛び退る。普段なら絶対見せるはずのない行動だ。
「……いや、何でって言われてもだ、たまたま来たからいるわけなんだが」
「そ、そう……で、み、見た?」
呪術の本を胸にしっかと抱きかかえ、恐る恐る尋ねるパチュリー。
「いや、まぁ、その……すまん、見た」
そのとたん、パチュリーの顔が耳まで真っ赤になる。
「ああっ、どうしようどうしよう……こんなところを見られるなんて……それもよりによって魔理沙に見られたぁ」
「いや、別に見られて困るものじゃないと思うんだが……まぁ少し意外だとは思うが」
「だって恥ずかしいじゃない!」
「いや、そんなに恥ずかしがらなくてもなぁ……それよか、何でいきなり呪術なんか?」
「私、もしかして魔理沙に嫌われたかと思って……」
そう言うとパチュリーは顔を本で完全に隠した。
「そんな、パチュリーのこと嫌いになるわけないだろ」
「でも、でも、最近魔理沙全然顔見せてくれなかったじゃない!ひょっとしたら他に好きな人ができたのかとか、私なんか飽きちゃったのかとか、そんな悪い考えばっかり、頭をよぎって……そう思ったら……なんか……ひっく、私、私……うっく、ひくっ……」」
感極まって泣き出すパチュリー。ぽろぽろと零れた雫が本の表紙に珠を作って流れ落ちる。私事にとらわれてパチュリーの事に考えが行かなかったことに魔理沙は悔悟の念を抱くと共に、彼女のいじましさに胸が締め付けられる思いを感じた。
「……そっか。すまん、最近忙しさにかまけてパチュリーの気持ち考えてなかったよ」
「ひっく……ま、魔理沙……」
パチュリーの肩をそっと抱きしめる魔理沙。パチュリーも本で隠していた顔を出し、涙を拭って魔理沙を見る。やがて、どちらからともなく唇を寄せる。
「んっ……」
「んんっ……」
「……寂しい思いさせてすまない。お詫びと言っちゃ何だが、今日は今までの分まで可愛がってやるよ」
「うん……うれしい」
魔理沙はパチュリーを抱きかかえ、机の上に横たえる。積んであった本が何冊か落ちるが、二人とも気にするでもない。魔理沙はパチュリーの横にひざまずき、再度濃厚なキスをする。
「んっ……んふ……」
「んむっ、んっ……」
舌を絡め、貪るようにお互いの唾液を交換する。クチュクチュという湿った音が図書館に響く。
「ふっ、くふぅ……んっ、んはぁ」
「はっ、うむっ……ちゅむっ、んっ……」
魔理沙はそのまま、手探りでパチュリーの服をはだけさせ、舌を口から頬、首筋へと移動させる。
「んっ、あっ……やあぁっ!」
耳朶を甘噛みすると、パチュリーは艶っぽい声で悲鳴を上げた。
「ここ、相変わらず弱いんだな」
「んっ……だってぇ……」
顔を赤らめるパチュリー。魔理沙はさらに舌での愛撫を続ける。再び首筋から、肩口、肩甲骨を通ってふくらみが微かに出始めたばかりの胸へ。右の乳房に舌を円を書くように這わせながら、左手で左の乳房をそっと愛撫する。パチュリーの口から切なげな吐息が漏れる。
「んっ、はぁぁ……んふ……」
十分愛撫したところで、おもむろに魔理沙は乳首を口に含んだ。とたんにパチュリーの体がビクン、と跳ねる。
「あっ、んぁぁっ!」
「パチュリーはすぐ反応してくれるから可愛いな」
「いやぁ……そんなこと言わないでぇ……恥ずかしい」
「もっと、もっとパチュリーの可愛い所見せてくれよな」
「んっ、ふぁぁぁ……あっ、くぅん……」
さらに乳首を吸いつつ、反対の乳首を指でこねるように愛撫する。時々乳首を甘噛みしてやると、その度にパチュリーは身をよじらせて快感を訴える。
「ああっ、魔理沙ぁ……あ、あんまり、そんなに……されたらっ……ひっ、ひゃぁぁん!!」
唾液でてらてらと光り、小指の先ほどになっている乳首を舌先でちろちろと責める。手をパチュリーのドロワーズにやると、そこはすでにびっしょりと濡れそぼっているようだ。ドロワーズの中に手を入れると、魔理沙はパチュリーの秘所を指でそっと愛撫する。
「んっ、ああっ!魔理沙ぁ、そこっ、ああぁんっ!!」
割れ目に沿って手探りで指を動かしてやると、ぬるぬるとした液体が絡み、クチュクチュと淫猥な音を立てた。そっと力を入れてやると、ぬるり、と指先が花弁に飲み込まれていく。
「んあっ!ゆ、指が……はぁぁっ……んぁっ!」
「パチュリーのここ、もうこんなにぐちょぐちょだ……そんなに気持ちよかったか?」
「ああっ、だって、だって……魔理沙の、魔理沙の指、とっても気持ちいいんだもの……ひっ、ひゃぁぁぁぁん!」
中指と薬指を秘所に差し込んでかき回しながら、人差し指で淫核をこねるように弄ってやると、パチュリーはひときわ大きな声で鳴いた。
「ほら、こんなに糸を引いてるぜ。やらしいなぁ、パチュリーは」
「そんな……こんな風にしたのは魔理沙でしょう?」
「そうだったかな?」
「そうよ……ねぇ魔理沙、そろそろ……」
「ああ」
魔理沙は一度パチュリーから体を離し、服を脱いだ。そしてなにやら呪文を唱える。周囲の魔力は一度魔理沙の手に集まり、そして下腹部に降りるとそこで具現化する。
「あぁ……魔理沙、今日はいつものより大きいんじゃない?」
魔理沙の下腹部には今まではなかった物……ペニスが生えていた。人体を媒体に魔力を集中させ、特殊な器官を作る魔法。これを応用して、魔理沙は淫核を媒体にペニスを作る魔法を開発していた。
「ん、多分久しぶりにパチュリーにしてもらえるから期待で膨らんでるんだろ」
「やだ、魔理沙……」
顔を赤らめながらも、パチュリーは魔法でかたどられたペニスをいとおしむようにそっと手で包み込み、そしてそっと舌を這わせる。
「むっ、ふむぅ……んっ、ふぅん」
「ああ、いいぜパチュリー」
パチュリーの舌は魔理沙のものにまんべんなく絡みつく。今まで何度かやってきたので、魔理沙の感じる場所はなんとなくわかっていた。尿道口……実際のところ尿が出るわけではないんでこういう言い方は語弊があるのかもしれないが……を舌先で刺激し、雁首を舐め上げるように責める。裏筋を舌先でつーっとなぞったら、今度は逆の順でもう一度。そして全体をくわえ込むと、絞り上げるように吸った。
「うっ、くっ!」
たまらず魔理沙が声を上げる。この様子を上目遣いで見ながら、パチュリーは奉仕を続ける。
「んっ、ちゅぶっ……んふ、ふむぅ、んく」
「んあ……うく……なぁパチュリー、ちょっといいか?」
「んふぁ……なに、魔理沙?」
「パチュリーもしてやるよ」
魔理沙は机に横たわる。パチュリーは魔理沙に跨るように再び魔理沙のものを咥えた。魔理沙の顔の前にはパチュリーの割れ目。それを舌で掬い取るように愛撫してやる。
「んっ、ふむぅ!!」
パチュリーが体をビクン、と痙攣させる。魔理沙はさらに筋にそって舌を動かす。花弁から滴る愛液を啜るように舌でかき出し、舌先で淫核の包皮を剥いて刺激する。
「んんっ、ふむぅ、うっ……んふぁぁっ、やぁぁ……」
押し寄せる快楽の波に耐えて魔理沙のものに奉仕していたパチュリーだったが、流石に耐え切れなくなったか、口を離して嬌声を上げた。
「ま、魔理沙……もうそろそろ……」
「ああ、わかったよ」
再びパチュリーは机に横たわる。魔理沙はパチュリーの腰を引き寄せ、花弁にペニスをそっとあてがい、ゆっくり押し込んでいく。
「んっ、いくぜ、パチュリー」
「んっ、ああっ……魔理沙のがはいって来るの……ふぁぁ……」
やがて、魔理沙のものが根元まで完全に飲み込まれる。すぐには動かず、パチュリーの膣内の感触を楽しむかのように、魔理沙のものの感触を楽しむかのように、二人はじっと抱き合い、激しく舌を絡めあう。唾液の絡み合う音がクチュクチュと響く。
「ん、んふ、ふぁ……パチュリー、そろそろ動いていいか?」
「うん……いいわ魔理沙」
パチュリーがうなずくと同時に、魔理沙は腰を律動させる。はじめはゆっくりと、そして徐々にスピードを上げていく。ぬちゅぬちゅと音を立てて、魔理沙のものがパチュリーの秘所から出入りする。
「んっ、んぁっ……魔理沙ぁ、いいのぉ……んぁっ、ふぁぁ……」
「ああ、パチュリーの膣内、熱くてたまらないっ……」
「ああっ、そこ気持ちいいっ、んっ、あんっ……ひゃぁぁっ!!」
「なぁ、パチュリー」
腰を動かしながら、魔理沙はパチュリーに声をかける。
「んっ、どうしたのっ魔理沙ぁ……」
「いつも正常位でしかやってないけどさっ、たまには他の体位もいいんじゃないか?後ろからとかさ」
「んっ……いやぁ、あうっ……後ろからなんて絶対いやぁ」
予想以上にパチュリーは嫌がった。
「何で?」
「だ、だって……なんか怖いし……んっ、それに……魔理沙の気持ち良さそうな顔が見られなくなるもの」
「……」
顔を真っ赤にし、指を噛みながらそう言うパチュリーに、魔理沙の胸が熱くなった。
「ああもう、可愛いなぁパチュリーは!」
「ちょ、魔理沙……あんっ!!」
魔理沙はパチュリーの両手を掴み、自分が机に横たわる。魔理沙に引き起こされる感じになったパチュリー。騎乗位の体勢になると、さっきまでの正常位の時よりも魔理沙のものが奥まで当たる。
「これならパチュリーの気持ち良さそうな顔が見えるよな?」
「ああっ、魔理沙……嬉しいっ」
「さぁ、パチュリーも動いてくれよ」
「うん……あっ、ふぁぁっ……すごい、すごいの魔理沙ぁ……魔理沙のが奥まで当たって……いいのぉ、気持ちいいのぉ!!」
「ああ、私も気持ちいいぜ……」
魔理沙の動きとパチュリーの動き。その微妙なタイミングのずれが、予測できない動きとなって意外な快感を生んだ。二人はお互いの手を握り合い、ただ快楽を貪る。
「ああ、パチュリー……そろそろ」
「あはぁ……ま、魔理沙……んふぁ……待って……わ、私ももうすぐ……んぁぁっ」
「一緒に……一緒にな?」
「んんっ、一緒に、一緒にイッて……」
二人はさらに激しく腰を動かした。あまりの激しさに、パチュリーの髪を縛っているリボンが解けるくらいに……
「ああっ、出るっ、もう出るっ!!」
「イクっ、私もうイッちゃうのっ!!お願い魔理沙ぁ、膣内に、膣内に出してぇ!!」
「ああ、膣内に……膣内に出すッ……!!うっ、くぅぅぅぅぅぅっ!!」
「あっ、イク、イッちゃうぅぅぅぅぅぅ!!」
二人とも背筋をびん、と反らせると、糸が切れたかのように崩れ落ちた。パチュリーの膣内にどくどくと魔理沙の精液が流れ込む。
「はぁ、はぁ……良かったよパチュリー」
「んっ……私も……すごく良かったわ、魔理沙」
絶頂の余韻を楽しみながら、二人はまた濃厚な接吻を交わしながら、お互いを愛撫する。
「さぁ、それじゃ二回戦だぜ?」
「え、もう?」
「イヤか?」
意地悪げな笑みを浮かべて聞く魔理沙にパチュリーはちょっと顔を赤らめながらも、
「そんなわけないわ。時間ならまだまだあるんだもの」
そう言って両手を広げて魔理沙を迎え入れるのであった。
……Normalに続く
・後書き
魔理沙×パチュリーです。前二作と違って純愛ものです。
今回のは四部作構成で、Easy、Normal、Hard、Runaticと分かれています。順にパチュリーとの純愛、美鈴との愛はないけど普通の、咲夜が調教(風味)、レミリア&フランドールに輪姦陵辱と進行していきますんで、Hard以降は注意してください、と今のうち言ってみる。
しかし、魔理×パチュは実にいい。なんていうか、書いてて楽しいなぁ。甘々ラブラブっぷりが魂に響くよ。
書いた香具師:たわりーしち