天空に浮かぶ巨大な満月。
何か懐かしい気がすると思った。
「この満月は……咲夜が危ない!」
お嬢様が何か叫んでいる。
危ない?
何が危ないのですか、お嬢様。
あんなにも月が綺麗なのに。
こんなにもお嬢様は綺麗なのに。
ほら、お嬢様のその白い肌が月の光に映えとても綺麗ですよ。
ほら、お嬢様のその紅い瞳が煌々と輝いてとても綺麗ですよ。
お嬢様のその白い肌をもっと見てみたい、味わってみたいです。
お嬢様はどういう声で鳴くんですか、聞いてみたいです。
構いませんよね………こんなにも月も紅いのですから。
「ひゃっ!? さ、咲夜!?」
煌く銀のナイフ。
お嬢様のドレスが宙を舞う。月の光に映えるは病的なまでの白い美しい肌。
予想外の私の行動にお嬢様の反応が遅れる。
「や、やめなさい、咲夜! 咲夜ぁ!?」
その一瞬の躊躇は見逃さない。
私とお嬢様とでは力は天と地ほどにある。
だから、先手をとって絡め取る。
そのままお嬢様を抱き寄せ、私はお嬢様に唇を重ねた。
舌を存分に差し入れ、お嬢様の口内を蹂躙する。
はあ、とお嬢様が呼吸をしようとする。
それすらも私は呼吸さえも吸い尽くす。
お嬢様の舌と私の舌が絡み合う。
ああ、お嬢様の身体は冷たいのに、こんなに中は暖かいのですね。
くちゅくちゅくちゅという音がやけに大きく響く。
「ぶはぁ………いい感じでしたよ、お嬢様」
唇を離し、私はお嬢様に微笑む。
「さ、咲夜ぁ………」
あら、お嬢様、何を怯えているんですか。
満月の下は無敵のお嬢様が何に怯えているんですか。
そんな風だと苛めたくなるじゃないですか。
「私、ずっと前からお嬢様が穢れ、泣き叫ぶ所を見てみたかったんです、ふふ」
「さ、咲夜、お願い、正気を取り戻して!!」
「私は正気ですよ、お嬢様」
お嬢様の言葉に耳を貸すことなく、私はお嬢様の胸を弄び始ぶ。
右手で優しく撫で回す、桃色の突起には触れない。
ただ周囲を優しく揉み、撫で回し、舌で舐めあげる。
前戯にも入らないというのにお嬢様の体が小刻みに震える。
左手でお嬢様の下着の上から秘部をなぞる。
あくまで下着の上から、中身には触れない。
「はぁぁぁぁ、さ、咲夜ぁ」
お嬢様の瞳に涙らしきものが浮かんでいる。
それをも舐め取ってお嬢様に答える。
「お嬢様、まさかこれくらいで感じているのですか?
下着がじんわりぬれてきてますよ」
「ち、違ぅ、ふぁぁぁぁ」
お嬢様の反論を乳首を指で弾く事でふさぐ。
お嬢様の乳首は既に硬くなり、その存在を主張していた。
食む、お嬢様の口からはぁと艶かしい吐息が漏れる。
舐める、お嬢様の白い肌が次第に薄紅色へと上気していく。
「気持ちいいですか、お嬢様? けど、まだまだですよ」
がりと歯を立てて、噛む、甘い。
「痛い、止めてよ、咲夜ぁ!」
お嬢様の抗議を無視して今度は舌でころころとお嬢様の乳首を転がしつつ弄ぶ。
………お嬢様の下着は何時の間にかじんわりと濡れていた。
私はは薄く笑って、指を一本をお嬢様の秘部に差し込んだ。
ぬぷぬぷぬぷと指が入り込んでいく。
「あ、あ、あ、はぁぁぁぁぁぁぁ」
お嬢様の声が一段と大きくなる。
中々良い音色で泣く、けれど、まだ足りない。
指で中をかき回す。
締め付けがきつい。
指をぐいぐいとお嬢様の咥内は圧迫してくる。
「お嬢様、よほど気持ち良いんですね。
私の指をくわえて離しませんよ、下の口は」
「そ、そんなこと、ひゃう、はん、ふぁ、ひゃあああ」
もう一本指を差し込む。
「ご褒美です、もう一本追加ですね」
「あ、あ、あああああ………も、もう、ゆるしてぇ」
そして、秘芯をきゅっと捻る。
「ひあああああああああああ」
そこでお嬢様は達したのか、がくんと崩れ落ちた。
駄目ですよ、お嬢様。
私はまだ満足してないのですから。
お嬢様が私より先に達してどうするんですか。
ああ、そうですか。
刺激が足りないんですね。
申し訳ありません、私とした事が配慮が足りませんでした。
「ではこんなのはどうですか?」
お嬢様の後ろの不浄の穴にナイフの柄をねじ込む。
「はうっ!?」
目を見開いて、お嬢様は飛び跳ねた。
ああ、気に入ってくださったんですね。
それならもっとしてさしあげます。
「ひあっ、ら、らめぇ、そこはぁ!?」
ナイフの柄をぐりぐりと動かす。
その度にお嬢様が更に良い声で鳴いてくれる。
ああ、お嬢様の秘部から洪水の様に愛液が流れてきてますよ。
よっぽど嬉しかったんですね。
「ふふふ………ではそろそろ私もいいですよね?」
私も服を脱ぎ、濡れに濡れた秘部をお嬢様の秘部に重ね合わせる。
ああ、お嬢様の愛液と私の愛液が………こんなに嬉しい事は無い。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ……………腰を動かす、お嬢様が鳴く。
「いいですよ、お嬢様、最高ですっ!」
「ひあ、さ、さくや、も、もう、ひゃあああああ」
「はあっ?! も、もう、イきそうです、お嬢様!」
「さ、さくやぁ、さくやぁ!!」
―――――そのまま、私は快楽の渦に飲まれ、お嬢様に重なるように崩れ落ちた。
「真実の月は穢き地上人には耐えられるものではないわね」
「姫、この二人、どうしましょうか?」
「そうね、あの悪魔、いい声で鳴いたと思わない?」
「お飼いになるのですね」
「悪魔の相方に世話させればいいわ、イナバ達もいいけど、変化球がほしいのよ」
「分かりました、しかと調教しましょう」
「任せたわ、ふふ、当面退屈しなさそうね」
月の姫は果てた二人を見て楽しそうに笑った。