《これまでのあらすじ》
(妹様が時ならぬ妖怪風邪で伏せってしまった。その特効薬を求めて霧雨邸を訪れた咲夜だが、色々あって何とか薬はゲット出来たものの、は半死半生に陥る。代わって自ら薬を持参した魔理沙だったが……)


「看護婦一丁、毎度」
 と、白黒の魔法使い。
「おいくら?」
 と、紅い悪魔。
「そうだな、500紅魔っ貨くらいだな」
「カードでいいかしら」
「いつもニヤニヤ現金払いだぜ」
「仕方ないわね。帰って頂戴」
「帰るぜ」
「帰らないで下さい。……あのお嬢様、交渉は私が」
 と、掛け合いを聞いていた小悪魔が中に入った。
「よきにはからえだぜ」
「真似すんな」

「ふうむ」
 ベッドに寝かされた少女を一見して、普通の魔法使いは顎をなでた。
「何か」
 帽子を受け取りながら、不安げな小悪魔。
「なに、紅いな、と思ったのさ」
 はぁ、はぁ……と苦しげな息をついているフランドールの脇に腰掛ける。
「妹君、私だ。判るか?」
 返答はない。だが、うっすらと開いた目は、わずかに上下したかのようだった。
「ふむ。これは――厄介かもな」
「と、いうと?」
「妖怪風邪というのはどんな妖でもかかるもの、だが……彼女の場合、これまでは隔離されてきたから、ずっと感染を免れてきた」
「では……」
「そう」
 小さな手をそっと握った。
「私のせいかもしれないな。知らない間に……風邪の源を運んできたのかもしれん」
「…………」
 頭の羽根をぺったりと寝かせた小悪魔に、魔理沙はほほ笑みながら
「心配そうな顔をするなよ」
「――でも」
 治るさ、と魔法使いは言って、すぐに首を振り
「治すさ」
 そう、語気強く言い直した。

「ひとつ、頼みがあるんだが」
 鞄の中身をごそごそやりながら、魔法使いがいった。
「なんでしょう」
「ええと……ああ、これこれ」
 お目当ての品を、小悪魔に差し出す。
「これは」
「見ての通り。医療器具だぜ」
「しかし――」
 困惑げに頭上の羽根がしなった。
 それも道理で、彼女の手にあるそれは、どう見ても。
 二握り半ほどの長さと、指三本ぶんくらいの太さを持つ、木製の、それは。
「その……風邪に効くようなものとは、思えませんけれど」
「ああ、まあ見た目はそうだな。しかし、こいつは立派な器具……ってかマジックアイテムなのさ」
「これを、どうすれば」
「ああ……」
 魔法使いは、小悪魔の耳へとささやいた。
「――っ」
 ぴょこっ、と頭から羽根が離れるほどに驚く。
「治療なんだ、仕方ないだろ?」
「し、しかし」
 頭の羽根が開閉を繰り返す。
「第一、何故、私が」
「ああ、まあ私がやってもいいんだけどさ」
「それなら」
「……不安でね」
「不安?」
「自分を、抑えられるかどうか、自信がない」
「…………」
「あんたにやってもらうほうが、確実なんだ。……ダメか?」
 たっぷり二十は数えたあと。
 小悪魔は、わかりましたと答えた。
「すまんな」
 少女のべたりと垂れ下がった頭の羽根を見ながら、魔理沙は頭を下げていた。

「ぅ……っ、く、……」
「大丈夫か?」
「な、なんとか……う、ぅぅ、あ、うっ」
 小悪魔の股ぐらに、本来ありえぬものが在った。
 これなん、魔理沙の持参した魔法具、『ネギナオール』である。
 『ネギを肛門に入れると風邪が治る』という民間療法を参考に、開発された品である。
 が、もちろんただのネギを入れても妖怪風邪は治らない(ただの風邪とて怪しいものだが)ので、魔力を同時に送り込む必要がある。
「はーっ、はぁーっ、はぁーーーっ」
「おお……立派なもんだ」
 魔理沙が感心しながら、ネギナオールをさする。
「あ、うっ!? さ、さわらないで、くださ……あふっ!」
 ネギナオールの握りの部分は、小悪魔の秘所へと挿入されている。
「う、ううっ、ど、う、して……っ、ただの、棒、なのに……っ」
「なにせ魔法具だからなあー」
 ネギ(略)は小悪魔の身体と一体化しており、のみならず、木製であったはずのその表面には、いまやドクドクと血管がうごめいている。
 しゅっ、しゅっとしごき上げられると、小悪魔の身体に未経験の感覚――電流さながらの愉悦が、駆け抜けるのだった。
 そしてその快感が絶頂に達するとき、ネギ棒は大量のネギエキスとともに、本体の魔力を対象へ注ぎ込むのだ。
「はぁ、はぁーっ、はぁ、うぁ、う、あ、ああ」
「よしよし、だいぶ、馴染んできたな」
「あうっ! そ、そんな、に、こすっちゃ、あう、ううう~~っ!」
「どうだ? 何かが、こみ上げてくるか?」
 小悪魔の肉の棒をさすりながら、尋ねる魔理沙。
 面妖にも、肉化したネギ棒は、当初より一回りは膨れ上がっているのだった。
「ああ、はぁ、はぁっ、え、ええっ?」
「身体の奥から、何かが、せり上がってくるような……なあ?」
「あう、うう、あ、はぁ、はぁっ、こ、れ、や、はっ、はぁっ」
「何か、出そうな感じがないか? 言うなら小水的なものが、さ」
「そ、あ、あああ、う、うううぅ、あっ、あああっ!」
「……おっと、まだ出すなよ」
「あうぅ……っ」
 きゅっ、と根元を締め上げ、小悪魔に悲鳴をあげさせる。
「は、はーっ、はぁーっ、あ、ああっ、あ、あっ、どう、して?」
「こっちの準備がまだだからな。しばらく、我慢しててくれ」
「あう、う、うう、う~~っ」

「ぅ……ぁ、はぁ……っ、ぁ……」
「苦しいか? ……じきに、楽にしてやるからな」
 ただでさえ小さいのに、ひときわ縮んだかに見えるフランの身体を起こし、四つんばいにさせる。
「ん……ゃ、ぁ……ぁぁ……っ」
「よしよし、こうやって、お尻を上げてだな……」
 あらわになった下穿きは、黄色っぽく変色している。
 つまりは、いろんな体液のなせるわざであろう。
「ひゅぅーっ、ふぅぅぅーーっ……」
 下着をずり下げられても、妹君は文句もいわない。
「……っ」
 剥き出しになった純白の柔肌肉に、魔法使いは息を呑んだ。
(いかんいかん)
 あやうく、使命を忘れるところだった。
「あ、ふ……ぅ……ん……っ、うぅん……」
「?」
 やけに甘い声を出すな、とよく見れば、自分が少女の尻をさすっていたのだった。
(……こりゃ、代わってもらって正解だったな)
 もし自分が小悪魔の立場だったら、とっくに、本来の趣旨とは違った行為に走っていたことだろう。
「まずは、ほぐさないと……な」
 魔理沙は塗り薬を取り出すと、指にたっぷりとからめたそれを、フランドールの尻穴へとまとわりつかせていった。
「ひゃ、あ……ふ……ぅ……っ」
 ぴくん、と小さな身体を震わせる。
「ちょっと、我慢しろよ?」
 つぷり……。
「……ぁ」
 くい、と羽根がうごめいたが、それだけ。
 フランの肛門は、いともたやすく、魔理沙の指先を迎え入れていた。
「……っ」
 指から伝わる熱さに、魔法使いは息を呑んだ。
 このまま、奥まで。
 このまま、届くところまで。
 とことん、まっしぐらに突き進みたい――
 それは魔理沙の恋符的本能とも言うべきものであったが、ギリギリの線でそれを思いとどまったのは、あるいは苦い体験があるがゆえかも知れなかった。
「……はぁ、はぁ……っ、ふ……ぅ」
 ようやくにして、魔理沙は衝動を抑えた。
 すでに、入り口は、十分にほぐれているようだった。

「さて……待たせたな、いいぜ……」
 と、小悪魔のほうを振り向いた魔理沙は、瞠目した。
「あ、ふ……っ、んむ、ん……んん……っ」
 小悪魔が、みずから慰めていた。
 スカートの裾を口に咥え、あえぎ声を堪えながら、先にも増して膨張し、そそり立った肉の柱をしごき上げているのだ。
「んっ、んーっ、んむ、んううぅ~~……」
 目に涙をため、頭の羽根を限界まではためかせ、ガクガクと膝を震わせながら、両手を使っている姿は、哀れとも淫靡とも言いようのないありさまだった。
「んふ、ふー、ふぅぅ~~……んうぅぅ~~……」
「……やれやれ。こりゃ、いっぺん処理したほうがいいかもなぁ。こう太くちゃ、裂けそうだし」
 魔理沙は苦笑しながら、ひとりで盛り上がっている小悪魔に歩み寄った。
 そのまま、先端を、きゅうっ、と握り締める。
「きゃふっ!?」
「出したいんだろ? 手伝って、やるよ」
 くちゅり、と先走った雫を手のひらにまぶし、しごき立てる。
「く、あ、あっ、あ、あっ!」
「自分でするより……いいだろ?」
「うあ、あっ、あっあっ……ひぐぅ~っ!!」
 くにくにと魔理沙の手で先っぽをいじられ、小悪魔は切なげにあえいだ。
「はー、はーっ、あ、あっあっ……」
「もう、出るか?」
「は、は、ぃぃ、出ます……っ、出ます……うっ!!」
「いいぜ……ほら、出しときな?」
「!?」
 きゅるりっ、と魔理沙の指が先端に巻きつき、猛烈にしごき立てた。
 五本の指が別の生き物かのごとくうごめいて、先端の切れ込みをさすり、裏筋を弄りまわすのだ。
 高まりきっていた小悪魔に、なんで耐えられよう。
「ひゃっ!? あ、ああ、あああああっ!!」
 びゅくっ! びゅく、びゅくんっ!!
 絶叫とともに、小悪魔のものから濁った液体が大量にほとばしっていた。
「うあ、あ、はぁ、はぁぁ……あぁぁ……」
「ご苦労さん……さて、コンティニューと洒落込むかね」
 やや萎えつつ、なおもビクビクと震えるそれを、魔理沙はくにくにと弄っていく。
「ひっ、あ、あ、うあぁぁぁぁ……」
 コインを入れられたわけでもなしに、彼女の肉茎は角度と硬度を取り戻していくのだった。

「さてと、ようやく、頃合かな」
 いったん放出し、やや落ち着いた態の小悪魔の手を引き、妹様のもとへといざなう。
「はーっ……はぁーっ……ひゅぅぅぅ……」
「ようし、じゃ、最後の仕上げだ。ほれ」
 と、魔理沙がフランの尻へ手を伸ばした。
 左右にぐいっとこじ開けられる、恋の迷路の出口。
「あ、あ……はぁ……っ」
 あたかも蜜に誘われる蝶のごとく、小悪魔も先端から蜜をしたたらせつつ、にじり寄る。
「よし、これをだな……ここへ、と」
 小悪魔の肉茎を握り、悪魔の妹の肛唇へと導いていく。
 くちゃ、と粘膜に達すると、細身の肢体が『きゅん』としなった。
「なに、怖くはない……すぐ、終わる」
 優しく尻肉をさすりながらささやく魔理沙。「さぁ、入れてみろ」
「う、あ、はい……っ、く……ぅ」
 慣れない腰つきで、小悪魔はじわじわとネギナオールをフランドールのアナルホールへ挿入していく。
 にちり……。
「ぎっ! う、ぐ、ぐぅぅぅぅ~~……」
 枕に顔をうずめ、うめき声を漏らす患者。
「力を抜くんだ。何もかも、私に任せろ。な?」
 少女の手を握り、優しく声をかける、似非看護婦。
「あく……っ、う……あ、あぁ……あーっ……」
 肉の竿からもたらされる悦楽に抗いながらも、漏れる声をとどめられない、似非看護婦の助手。
 にちっ……にちぃ……。
「あぐぅ……っ、う、あ、あっあ……っ」
 ビクビクと小刻みに身体を震わせつつも、長大な肉を受け容れていくフラン。
「そぉ……そぉだ……奥まで、ずっぷりと、な……」
 小悪魔のものが尻穴へ呑み込まれるさまを、魔理沙は血走った目で凝視していた。
 彼女に自覚はないが、その視線には嫉妬の炎が宿っていたことであろうことは想像に難くない。
 にっちり……。
「よぉし……全部、入ったな?」
「ぅぁ……あ、あぁ……」
 フランはいまやあえぐことも忘れ、ひたすら、身を強張らせている。
「あ、あぁ……っ、はーっ、はーーっ、はぁぁぁ……す、ごく……っ、締め付け……られてぇ……」
「もう出そう、か?」
「は、い……、もぉ……ひっ……で、出そう……ですぅ……っ」
「我慢するなよ。これで治療も終いだ。早いところ、ぶちまけるといい……」
「あふ、う、ぅぅ~~っ、ひぁ、あ、あぁぁ……っ、もぉ……あ、あ……っ、で、る……」
 小悪魔の羽根が、ちぎれんばかりにはためいた。
「でちゃう……うぅぅ~~~っ!!」
 ビクン!
「きゃう!?」
 腸内に脈動を感じ、フランドールは痙攣した。
 ビクン、ドクンッ!!
「あ、ぐっ、あ、つっ」
 煮えたぎったかのような熱液が、彼女の体内へと、注ぎ込まれてくる。
 その異様な感覚に、少女の朦朧とした意識が、一瞬、覚醒した。
「や、ああああああああ~~っ!!」
 ドクン! ドクン!! ドクンッ!!
 猛烈な量の濁液が、フランドールの処女粘膜へと撒き散らされていく。
 それは常ならぬ速度で吸収されていき、彼女の体調を整える薬液なのだ。
「あぐ……ぅ、う、あ、あぁ、はぁぁ……」
 とはいえすぐに体力が戻るわけでなし、フランドールは息も絶え絶えだった。
「……妹君」
 寄り添っていた魔理沙が、その顔を覗き込む。
「よく、頑張ったな」
 そっと、前髪をかき上げられて。
 おでこに、軽くキスをされて。
「――っ……」
 それが合図だったかのように、フランドール・スカーレットは失神していた。

 無邪気な寝顔で、安らいだ寝息をついている少女を見やりながら、魔法使いは帽子を被った。
「邪魔したな」
 いえ、と答えた小悪魔は、なおいまだ居心地悪げであった。
「――あの、これは……いつまで?」
「ああ、なに、三日もすれば自然と取れるさ。後は煮るなり焼くなり好きにすればいい」
「そんなことは、しませんけれど……」
 恥ずかしげに、小悪魔は股間に目を向けた。
 さよう――そこにはいまだ、かのネギナオールが装着されたままであったのだ。
 使い捨ての魔法具ゆえ、いったん同化すると、結合が解けるまでこのままなのだという。
「なぁに、最悪、そのまんまでも問題なかろう?」
「そんな……ことは」
「はは。まぁ、後はゆっくり休めばすぐ回復するさ。じゃあ、私はこれで」
「ええ……」

 騒がしい客が帰った後、小悪魔は主に報告を済ませ、自室へ向かった。
 が、ふと停止し、別の方向へと飛翔した。
(――あの方は)
 小悪魔は思い巡らした。
(風邪を召して、いなかっただろうか)
 ひときわ強く、羽ばたいた。
 門を、目指して。


(了)

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*備考
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*霧雨魔理沙(東方紅魔郷プレーヤーキャラ)&小悪魔(東方紅魔郷4面中ボス)×フランドール・スカーレット(東方紅魔郷エキストラボス)のネタ。


*ネギを肛門に入れる、というアレは結局迷信なのか、何らかの効果があるのか。気になるところですね。そうでもないか。ないな。


書き手:STR


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2298d)