〜年の始めの〜


 今年もまた新しい時がやってきた。時間の流れとは無関係な様相を見せる冥界でもそれは同じで、連日のようにあちらこちらで宴会が催されていた。その中でも一際規模が大きいものが、西行寺家の新年会であった。今日は、友人の紫も呼んでの大宴会である。

「ささ、妖夢。ぐぐっと一杯いきなさい」
「い、いえ。私は後片付けもありますので、お酒は…」
「何よーう、ノリが悪いわねぇ妖夢は」

 忙しく動き回る妖夢を呼び止めて猪口を差し出す幽々子だったが、宴会の招待、料理、飾り付け、後片付け、その他諸々の準備を主導している妖夢に暇は無く、断られてしまう。仕方無しに、幽々子は猪口を引っ込めて自分で飲む。
「紫ぃ〜、あなたは私のお酒、飲んでくれるわよねぇ〜?」
「はいはい、頂きます」
 賑やかな霊達の騒ぎ声の中、静かに飲んでいた紫は幽々子の盃を受ける。だが、静かに飲んではいても、紫の周りには何本もの一升瓶が転がっている。
「うー、いい飲みっぷりじゃない、紫。私も負けてられないわ」
 それに対抗意識を燃やしているのか、幽々子もどんどんと酒を呷る。紫に注意されつつも、どんどん瓶を開けてゆく。
「うふふ…これで、紫には負けない………うぷ」
「ほらほら、落ち着いて…酒は飲まれるものじゃないのよ」
 目を回す幽々子の肩を抱き、支える紫。
「ふぅ〜………うぇ…」
 脱力したように、幽々子は体を紫に任せた。いつも、どこかふにゃふにゃしたような雰囲気を醸す幽々子だったが、今はそれにも増してふにゃふにゃである。
「大丈夫? 幽々子…」
「うー…ん……大丈夫…だと思う…」
 と言う幽々子だったが、どうにも危なっかしいのは明らかだった。ふう、と紫は溜め息をつき、幽々子を抱き上げた。
「うぇ? 紫、何するの…?」
「主賓が真っ先に酔いつぶれるなんてお笑い種だけど、放ってもおけないでしょう。…妖夢?」
 幽々子を抱き上げたまま、紫は妖夢を呼ぶ。
「はい」
「幽々子を休ませてくるから、後をよろしくね?」
「へ? あ、は、あの、紫様、それは……」
「皆が羽目を外し過ぎなければいいのよ。万が一の時は、こう、ずばっと、ね?」
「それはどうかと…」
「とにかく、頼んだわよ」
「え、は、はい……」
 困惑する妖夢をその場に残し、紫は幽々子の寝室へと足を運んだ。


  *  *  *


「ふうう〜〜〜………」
 幽々子は目を覚ますと、大きく息を吐いた。それから二、三度首を振り、傍らに座る紫を見つける。
「………紫」
「あら、起きたのね、幽々子」
 幽々子の顔を覗き込んで微笑む紫。その顔は、月光に照らされている。
「…ここは何処? 私は」
「ここはあなたの部屋。そしてあなたは酔っ払いの幽霊さん」
 幽々子が聞き終わる前に突っ込む紫。言葉を遮られた幽々子は、少しだけ不満そうな顔になった。
「それで…どうして紫がここに居るの…?」
「何言ってるのよ。介抱してあげてるんじゃないの。あなたがお酒を飲みすぎるから…」
「…そう、だったわね。…あー……まだ少し、ふわふわするー…」
 上体を起こすも、よろめく幽々子。紫はその体を支える。
「無理しないの。少し休めば治ると思うけど、ね?」
「んー…紫…ありがとー……」
 紫に体を預け、目を瞑る幽々子。

 ぎゅっ…

 その体を、紫は抱きしめる。
「……ん? どうしたの? 紫…」
「………温かいわね、幽々子は」
「…そう? 幽霊って、冷たいものなのよ…?」
 そう呟く幽々子の髪を、優しく撫でる紫。その手が、徐々に頬へと下がっていく。そのまま、親指を唇に触れさせ、なぞる。
「…温かいわ。幽々子は、とても温かい」
「よく、分からないわよ。紫」
「……そうね。幽々子には分からないかも…」
「酷いわ、自己完結するなんて」
「ごめんね」
 全く悪気の無い表情で微笑む紫。その腕が、幽々子を抱く力を強める。
「———本当にどうしたの、紫? 今日は何だかとても甘えてるように見えるわ」
「…いいじゃない、偶には。こうして、幽々子と二人きりで過ごす時間も…」
「あら、紫がそんな事言うなんて…もしかして、酔ってる?」
 今まで酔っていたのは幽々子だが、それは二人にとっては些細な事。二人とも、二人きりになる機会を窺っていたのかもしれない。
「そうね、酔ってるわね」
「その上、二人きり?」
「…誰も来ない、静かな部屋でね…」
 幽々子の手が、紫の背に回される。
「今日は綺麗な月夜。灯りが無くても、紫の隅々まで見渡せるわ」
「何て素敵な月夜かしら。あなたをこうして抱く事が、素直に嬉しいわ」
 二人の顔が近付く。しんとした月明かりが射す中、唇が静かに触れ合った———


  *  *  *


「ん……ふ……」
「…っ……ちゅ…」
 触れ合うだけの口付けが何度も繰り返される。しかしそれは段々と深くなり、舌を絡め合って、吸い合うように激しく、しかしそれでいてゆっくりとした動きで、互いを繋ぐ。
「んん……んぐ、ちゅっ、ふ、っちゅる……」
「はぁ、ん、ふ、んんん……ん…」
 長い時間をかけて行われたそれは、二人の息が続かなくなるまで続く。
「はあっ……あ………ん……」
「ふあっ、あっ……むぐ、う、んふ……」
 口を離しても、すぐにまた始まる。飽きもせず何度も、何度も。やがてそれだけでは足りなくなったのか、紫の手が幽々子の胸へと伸びる。
「んっ…! あ……紫…手……」
「ん? 手が、どうかした?」
 わざと分からないようなフリをして、紫は手に力を入れる。
「はうっ……!」
 幽々子の着物越しに、柔らかな膨らみが歪むのが分かった。その感触を楽しむように、ゆっくりと揉みしだく。
「あんっ、んっ、ふぅっ……! ゆか、りぃ……そんな、胸、だけ、触らないでよぉ……」
「……あら。もっと触って欲しい所でも、あるの…?」
「…意地悪、なんだから……」
 紫も、幽々子がさっきからもぞもぞと股を擦り合わせているのは分かっている。…もちろん、分かっていて何もしない。服も脱がせていない。長い間焦らしている。
「…もう我慢出来ないんだからね? だから———」
 しゅるり、と着物の帯を解く音。ぱさりと畳の上に落ちた着物の上には、月光に浮かび上がる幽々子の白い裸体。月並みな表現だが、透き通っている、と言うのが一番正しいような美しさだった。
「………もっと、弄って…? もっと紫に触れられたくて、私の体…疼いてるから……」
「……綺麗よ……幽々子……」
 赤く染まった幽々子の頬に軽く口付け、紫も自分の服に手をかけた。
「紫だって……綺麗……」
 二人は生まれたままの姿で抱き合うと、もう一度深く口付けを交わした。そのまま紫は、ゆっくりと幽々子を布団に横たえ、その胸の丘に手を伸ばし———

 がしゃんっ

「?」
 不意に部屋の外から聞こえた無機質な音に気付いた。
「………………」
 …見ると、部屋の扉が少し開いている。そこから、何かが覗いている———というよりは、立ち尽くしているように見える。
「ん…? どうしたの、紫………」
 それで、幽々子も気付いたらしく、紫と同じように扉の向こうに居る人物の名を呼んだ。

「「……妖夢?」」

「っっ……!!」
 妖夢と呼ばれたその人影は、二人の声に固まると、廊下に落としたお盆と湯呑みを拾い上げる間も無く、脱兎の勢いで部屋から離れようと跳んでいった。
「ちょっと、待って」
 しかし、すぐさま紫の放つ隙間に捕らえられ、その中を通って二人の前に連れていかれてしまった。
「あ………あの……あの……」
 妖夢の顔は茹だったように赤く、二人の顔をまともに見られないようだった。
「…どうして、あんな所に居たのかしら?」
「………あ………幽々子…様…の…具合を見に来たのですが………その………」
「あらあら妖夢。私の紫の裸、見たのね?」
「それだけじゃないでしょう、幽々子? きっと私と幽々子のあんなコトやこんなコトまで見られちゃったわ」
「っ……! その、すみません……!」
 からかうような二人の口ぶりに、必死で謝る妖夢。しかし、二人は妖夢を責め立てるような言葉は何一つ言わなかった。
 その代わり。

「そういえば、幽々子。あなた妖夢とは『まだ』?」
「…そうね。言われてみれば、まだ『何も』してないわねぇ…」
「……ふふ、じゃあ折角だから、妖夢を大人にしてあげましょう…?」
「あら、いいわねぇ。そろそろ妖夢も、こういう事を覚えてもいいお年頃だしねぇ……」

「…へ……?」
 妖夢が何やら背筋にぞくりとしたものを感じたのと、紫と幽々子の手が妖夢に伸びたのは、同時だった。


  *  *  *


「ひゃっ!?」
 訳も分からず、妖夢はいきなり布団に押し倒された。見えるのは、とても楽しそうな紫と幽々子の顔だけだった。しかし、妖夢にはその笑顔がたまらなく怖く見えた。
「あ、あの……? どうしたんですか、幽々子様…?」
「え〜? 何もないわよ〜? ねえ、紫〜?」
「そうよ、妖夢……別にあなたを幽々子と食べちゃおうだなんて少しも思ってないから……」
「う、嘘だッ! その目は何か企んでる目ですっ…!」
 後ずさる妖夢だったが、後ろにあった隙間から伸びる手に掴まれ、身動きが取れなくなる。
「あら、企んでるなんてひどいわね、妖夢」
「そうよ? 私達は、妖夢を大人にしてあげようと思って、ね?」
「そ、そんなのいいですっ…! 私まだ、そんなの……あうっ!」
 ばっ!
 妖夢の抵抗も虚しく、二人の手によって服が脱がされてゆく。幼さを残すその裸体が二人の目の前にさらけ出されるのに、さほど時間はかからなかった。
「あうー………みょん……」
「あらあら、可愛い事するのね、妖夢は」
「ふふ、でも駄目よ。覚悟して、美味しく食べられちゃいなさい…?」
「やっ……ああっ……!」
 両手で胸を懸命に隠し、膝を曲げて大事な部分が見えないようにする妖夢。そんな彼女の健気な恥じらいも、二人の獣(?)によればひとたまりも無い。後ろから紫が羽交い絞めにして押さえつけ、幽々子が、もがく妖夢の足を左右に開く…

「ひあ……や……見ないで…下さい…」
「………大きくなったわね、妖夢♪」
「あら、ほんとね。昔はあんなに小さかったのに…」
「………うぅ〜〜〜………」

 幽々子と紫がまじまじと見つめるのは、妖夢の股間から生えている肉の棒だった。
 そう、妖夢には生まれつき男のモノが付いていた。
 だが、当然そんな事は周知の二人、久し振りに見た妖夢のモノの成長ぶりに関心があるようだった。
「んー……えい」
 ちょん
「ひっ」
「ふふ、敏感なのね」
 幽々子がモノの先端をつつくと、妖夢がぴくりと震えた。それに続いて、モノも反応してゆく。
「ふぁ……や、やぁ……やめ……」
「ふふ…ここまで来て止める訳、無いじゃない…ねえ、幽々子…?」
 妖夢のか細い抗議も、紫には届かない。恥ずかしさで動けなくなっている妖夢の乳首を、後ろからつまむ。
「ひうっ!」
「そうよ……? 大丈夫、優しくするから……ん…」
「んああっ!」
 幽々子は両手で妖夢のモノを包み、ゆっくりと扱く。妖夢自身は嫌がっていても、体の方は段々とその刺激に反応してゆく。
「ん……乳首、硬くなってきたわよ……幽々子、そっちはどう?」
「うふふ……コッチも、どんどんおっきくなってきてるわよ……立派になったわね、妖夢…」
「うあ……はぅ、ふぁ……」
 上と下、双方からの愛撫で、妖夢の体から力が抜けてゆく。紫を退けようとする腕も垂れ下がり、幽々子を蹴飛ばす勢いだった足も、ぺたりと力無く投げ出される。
「はあっ……あう、うぅん、くうっ…ん…」
「あらあら妖夢…先っぽからおツユが出てきたわよ? 気持ちいいのね…?」
「ふぁ…は、それ、は……はあ、んむっ……ふ…くちゅ…」
「ちゅう……んん……」
 喘ぐ妖夢の唇を、紫の唇が塞ぐ。紫の舌が妖夢の口腔を舐り、唾液を貪るように動く。
「あ〜、紫ったら…まだ私、妖夢とキスしてないのに………いいもん、私はコッチのお口とキスするから……ちゅっ」
「んんんんんっ!」
 紫に口を塞がれているので、妖夢はくぐもった悲鳴を上げる。幽々子の唇が、妖夢の秘唇に触れたせいだった。
「うふ……妖夢ったら、濡れてるわよ…? 綺麗にしてあげるね……んっ……ちゅるっ…」
「ひうっ! んんんっ!! ……ぷあっ! っあぁぁあんっ! ゆっ…幽々子様っ……ダメぇっ…!」
 紫の舌から解放された妖夢が高い声で鳴く。涙を零して懇願するが、それは逆に二人の嗜虐心を煽るだけだった。
「そんな事言わないの。ますます苛めたくなっちゃうじゃない…ねえ、幽々子?」
「…ちゅぱっ……ん、ふふ…そうね。妖夢って、ついつい泣かせたくなっちゃうのよねぇ」
「なっ……ひどいっ…ですっ……ふあっ、あああんっ……!」
「んふぅ……また、溢れてきてる…感じてるのね、妖夢…」
 だが、妖夢が拒む程に割れ目からは愛液が滴ってくる。
「ああんっ、ひあっ、やっ、ああん、あああっっ!」
 一段と妖夢の声が高くなり、息も荒くなってゆく。陰唇からは白色がかった、とろりとした液体が溢れてきている。
「ん…? そろそろイッちゃうのかしら…? いいわよ、私の舌でイッちゃって…」
 妖夢の限界を感じた幽々子は、舌による愛撫を更に激しくさせた。舌を何度も突き入れ、外の襞を軽く噛むように、何度も責め立てる…
「はうっ! あ、ひゃ……ぁ、うあ、んぁあぁぁあぁぁぁぁぁーーーーーー!!!」
 びく、びく、と震え、妖夢の体から力が抜けてゆく。かくんとうな垂れた妖夢の表情は、絶頂の余韻を色濃く見せていた。
「あふ……ぇ………ぅ、ぁ…」
「んふ…妖夢のおツユ、とっても美味しかったわよ…」
 口の周りを妖夢の愛液で汚しながら、幽々子は微笑む。その顔は、とても満足そうだった。
「あ、幽々子ずるい。一人だけ満足しちゃって…私だって、欲しいのに」
 そんな幽々子を、紫は非難するような目で見た。
「ん、紫も食べたいの? だったらほら、今なら妖夢は食べ放題よ?」
「………はぅ……ぅ……は…」
 幽々子の言うとおり、妖夢の体は紫が離すと、そのまま布団に倒れ込んだ。体中の力が抜けている今なら、容易に抵抗は出来ないだろう。
「…そうね。じゃあ、私はこっちを食べちゃおうしら…?」
 そう言って紫が手を伸ばしたのは、天に向かってそそり立っている妖夢のモノ。その逞しい柱を、紫の細い指が握る。
「…熱い…」
「……うっ…」
 紫が触れたその途端、妖夢が呻く。それに反応して、モノも震える。それをうっとりとした目で見つめながら、紫はゆっくりとその唇を開いた。
「あはぁ………はむ、ぅ、ん……」
 そのまま、一気にモノ全体を咥え込む。それからしばらく口内にモノを収めたまま、舌だけで全体を舐め回す。
「ふ……むぅ、ちゅ、ちゅう……じゅる…」
「うっ、あっ、ああっ、うあっ」
 妖夢は断続的に喘ぎ、体を震わせる。それを見た紫は、今度は頭を上下に動かすようにして更なる刺激を与える。
「んふ…ちゅぷ、は、む、んぐ……ふふふ…ぴくぴくしてる……」
「ひゃ、や、あぁぁぁ、あ、き、気持ちいい、気持ちいい、よぉ」
 既に妖夢も素直な言葉を吐き出している。それに気を良くしたのか、紫は一度モノから口を離すと、今度はその胸で妖夢のモノを挟み込むようにして刺激した。
「ふああ……紫様の、胸が…」
「素直になったご褒美よ……どう? 気持ちいい?」
「は、はい…」
 モノの先端から溢れた先汁が紫の胸に零れ落ち、糸を引く。皮を被り、少し露出している亀頭を舌先でつつけば、更に妖夢は声を高くした。
「あんっ! やっ、そこ、すごっ……!」
「ふふふ……ちゅっ、んっ、はくっ……ちゅ…」
 妖夢の反応に、更に気を良くした紫は、胸と口で愛撫を続ける。と———
 むに。
「…むに?」
 紫の胸に、柔らかい何かが当たる感触。紫が目の前を見てみると…そこには、紫の胸に自分の胸を押し当てている幽々子がいた。
「何……幽々子?」
「……駄目。紫ばっかりそんな事して、ずるいんだから。…私もする」
 そう言って、幽々子も妖夢のモノをペロリと舐めた。
「ひゃんっ!」
 何度も弄られ、感度の高まっていた妖夢のモノは、それだけでどくどくと先汁を溢れさせる。
「全く、幽々子はしょうがないわねぇ………でも、いいわ。一緒に、妖夢を気持ちよくしてあげましょう…?」
「…うん♪」
「ぅぁ……幽々子様…紫様……」
 二人が微笑む中、ただ一人不安そうな顔になる妖夢だった…


  *  *  *


「ん……ちゅ、はむ、ん、ふぅ……はぁ…」
「はあ…んん、れろ…ちゅぅ、んく、はむ…」

 幽々子と紫の乳房が、妖夢のモノを挟んで揉みしだく。竿の部分は胸で隠れてしまい、皮を剥かれてさらけ出された亀頭は二つのぬめる舌に翻弄され、赤みを強める。
「うあ、はぁ……! や、く、ひうっ…!」
 びゅっ……びゅるっ……
 腰が浮く程の快感が妖夢を責め立て、射精を促す。もう何度も発射しているのに、妖夢のモノは衰えを見せない。噴き出した精液は二人の胸や顔にかかり、二人をより熱くさせる。
「ん…妖夢の濃いのまた出たぁ……♪ ん、ぺろっ……ふふ、美味しい…」
「ちゅっ……んふ…ちょっと妖夢の境界を弄ったから、幾らでも出せるわよ…」
「ぁ、そんな、あ、あうっ……!」
 どぴゅっ……びゅ…
 幽々子の次は紫、紫の次は幽々子と、二人は交互に妖夢の精液を飲み干してゆく。
「あ、あぁぁ、ああ、ぁぁああ、あああ………」
 苦悶と快感が入り混じったような喘ぎを漏らす妖夢は、ただただ二人の責めに耐えるしかなかった。
「んくっ…こくっ………ぷはぁ……はぁ…ごちそうさまぁ…♪」
「ん…ふふ……妖夢の精子、とっても濃くって美味しかったわよ…?」
「……あ……う……」
 疲れ果てたといった表情の妖夢と、顔と胸を白く汚し淫靡に微笑む幽々子と紫。そしてなお、二人は妖夢を求めてやまない。

「はっ、あっ、ああんっ……! すごいっ…あれだけ出したのに、妖夢のまだ全然元気……!」
 寝転んだままの妖夢の上に跨り、幽々子は腰を振る。じゅぽじゅぽと激しい音を立て、幽々子に出入りする妖夢のモノは、未だに硬く屹立していた。
「んっくっ……! あふ、幽々子、様っ、激し、すぎ、あっ、ああああっっ!!」
 どくんっ、どくんっ!
 そうして何度か達した後は、幽々子に変わって紫に搾り取られる。妖夢の意識は既に朦朧として、ただ下半身から止む事の無い快感が与えられ続けていた。
「はっ………はひっ……は……ぁぁ………」
「んふうっ……ちゅるぅ…妖夢……可愛いわぁ………今日は…宴だから…思い切り、乱れていいのよ…?」
「ふあ……あん、紫、様…」
 妖夢の唇を吸いながら、紫が誘うように囁く。そのまま紫は妖夢のモノを膣内に収めてゆく。
「んっ……! ふぅ……ほら、動いて……?」
「うくっ……! は、あっ…!」
「あっ…そ、そうよぉ……! もっと、もっと深くまで突いてぇ……!」
「あうっ、くうっ、んんんっ!!」
 ずっ、ずぶっ、じゅぷっ…!
「あはぁんっ! ん、あはっ、ひゃあぁぁん!!」
 紫は下から突き上げられ、嬌声を上げる。
「ん〜、紫ぃ〜…私もぉ…」
 それを見ていた幽々子が、紫と唇を重ね始める。
「妖夢…私のココ、舐めてくれる…?」
 それから妖夢の目の前に、ぱっくりと開いた割れ目を晒して座り込んだ。愛液独特の臭いが、妖夢の嗅覚を満たす。
「んぐっ……は、はふ……んぐ、ちゅぷ…」
「んんぅ…! あ、妖夢、イイ……気持ちいい…♪」

 幽々子の愛液で、妖夢の口の周りはすぐにべとべとになる。紫は腰を振りながら、幽々子と胸を擦り合せ、舌を絡める。
「あふぅんっ……! 妖夢っ…すごいっ、イイっ……!! はああぁぁぁん……!!」
「んちゅっ、はむ、れろ、ひうっ、ん……! 紫ぃ……もっと…! もっとキスしてぇ……!」
「あぁ、ぅああ! 紫様っ! 幽々子様ぁっ……!!」
 その間にも、何度も達し、何回も潮を吹いた。もう自分がどんな状態になっているかの判断もつかないまま、三人は乱れ———

「「「うぁ、はぁあああぁぁぁぁあぁぁああぁああぁぁぁぁああぁああぁああーーーーーーーーーーーーーーーんっっ!!!」」」

 息荒く、重なり合うようにして布団にくずおれる三人の少女の姿がそこにあった。


  *  *  *


「……ゆ………り………………ゆか…り……」
「………………ん………」

 誰かの声で、紫は目を覚ました。見ると、紫の頭は、幽々子の膝の上に乗せられていた。
「……幽々子」
「おはよう、紫」
 朝の挨拶だったが、外を見るとまだ月の出ている夜だった。少しの間、放心していたようだ。
「妖夢は…」
「私の隣でのびてるわよ。くす、もう少し体力を付けてもらおうかしら?」
 幽々子の隣で妖夢は眠りこけていた。流石に何度も二人の相手をさせられて、疲れたのだろう。
「………幽々子?」
「なあに? 紫…」

 紫は幽々子の名を呟くと、そって幽々子の頬に手をかざした。幽々子はその手を取り、自分の手で包み込む。
「……今年はいい年になりそう」
「…それは、良かったわ」

「あけましておめでとう、幽々子…」
「おめでとう、紫」

 そう言って二人は、最初の行為の続きをするように———唇を重ねた。










  了












<後書きな>

 実は姫始めネタなんだけど分かりにくい。というか時季ずれたorz

 ゆかりんとゆゆ様に一緒に責められたら確実に腎虚になりそうだ。
 微妙に『ぉぃιぃぉっゅ』で紫が使った技が使われていたりする。


 遅く書いた人:謎のザコ


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2273d)