《これまでのあらすじ》
(紅魔館のメイド長・咲夜には日課があった。それは地下室に閉じ込められている
 妹様の身体を洗うこと。大の沐浴ぎらいである彼女を清潔に保つため、
 咲夜は時を止めてそのあいだにフランドールを洗うのである。
 『西行妖事件』でしばし館を留守にした彼女が地下室へ降りてみると……)

折りたたまれたままの着替えを見て、咲夜はため息をついた。
どうやら彼女が留守のあいだ、妹様は身体を洗うどころか、
着替えすらしなかったらしい。
(困った御方だ)
地下室とはいえ、きちんとバスルームも完備しているというのに。
女の子らしい恥じらいとか、たしなみというものがないのだろうか。
(ないのでしょうね)
静止したままのフランドールを見やる。
何をしようとしていたのか、片足を上げ、両手をふりかぶっている。
(……素振り?)
まぁ、そんなことはどうでも良い、とメイド長はかぶりを振った。
彼女の時間操作能力も万能ではない。そう長くは時を止めてはいられぬ。
なにせ妹様だ。途中でタイムリミットなどになっては、面倒なことになろう。
「よっ……と」
フランドールを背負い、ベッドに寝かせる。
(……流石に)
匂うわね、とメイド長は眉をひそめた。
いかに少女、まして吸血者とはいえ、着の身着のままでは匂いもする。
咲夜自身は自分の匂いにたいそう敏感なたちであり、外出となれば、
着替えはいくら持っていっても足りないほどだ。
(どこか、ほつれたりしてないでしょうね)
そんな心配をしつつ、慣れた手つきで衣服を剥ぎ取っていく。
いつもながらこの瞬間は、
(追い剥ぎにでもなった様ね)
などと感じてしまう。
身ぐるみ剥ぎ取り、あとは下着を残すばかりとなった。
「さて……」
と、乳当てに手を伸ばしかけたとき。
(……おや……?)
何か、違和感をおぼえた。
いつも見ていた風景がほんの少し様変わりしたような、そんな感覚。
だが、何がどう、とははっきりしない。
(しばらく見ていなかったからかな)
そう考え、ブラを外す。そして、ズロース。
「……?」
脱がしながら、やはり、何かひっかかるものがある。
(気のせい……いや……)
下穿きがずれ、少女の股ぐらがいやおうなく、あらわとなり――
「……あっ」
豁然、咲夜は悟った。違和感の生じたゆえんを。
そこには、これまで無かったものが在ったのだ。
黄金色に萌えた――ひそやかな、草むら。

見れば、腋の下にも、ささやかながら髪ならぬ体毛が生じていた。
これが人間の少女であれば、
(やれ、目出度い)
と紅飯のひとつも炊くところであろうが、フランドールは吸血の属、
とうに数百年を生きている不死者である。
その彼女に、このような変化が起きることは、ありうるのだろうか?
(……とはいえ)
ヴァンパイアとて成長はするのだから、このようなこともないではないのだろう。
(優曇華の花のようなものかね)
三千年に一度咲くのが優曇華だが、果たしてスカーレット姉妹がどれほどの時を
生きているのかは、時使い咲夜とて知るところではない。
(まぁ良い)
気を取り直す。あまりのんびりしてもいられない。
湯で湿したタオルで、妹様の肢体をぬぐっていく。
丹念に、力をこめて、垢をこすり落とす。
いっそ湯船に放り込んで、ジャブジャブと洗えれば樂なのだが、
吸血者にそのやり方は向かない。
弾力ある肌に、赤みがさしてくる。
(時を動かしたら、またぞろ暴れそうだ)
手早く、全身を洗い清める。足の指の間まで。
そして肝心の場所――
「…………」
これまでは、言うなら『排泄器官』としか見ていなかったその部分だが、
今や立派に『生殖器』のたたずまいをもっていた。
無意識のうちに、わざわざ後回しにしたのは、それゆえか。
(念入りに……と)
布巾で、こすりあげていく。少女の秘裂。
湯に濡れて、うっすらと光沢を放ち、目を刺す金色。
「…………」
あ、不味い――とメイド長は自覚した。

指。伸ばしていた。少女の源。
うっすらと萌えているとはいえ、いまだ幼く、可憐なその器官へ。
(私は)
つ、と指先で、たどる。輪郭。
(何をしているのだろう)
ゆるやかに、撫でる。金の茂み。
(ふむ)
不死の眷属とはいえ、その箇所のありようは、同じであるらしかった。
「ちゅ……」
指を、舐めていた。
わずかに――鼻を刺す、匂い。
(好奇心、そう、これは、好奇心)
自分に言い聞かせつつ、顔を、寄せていく。
フランドール・スカーレットの、最も紅い処。
嗅いでいた。少女秘臭。
「……っ」
脳髄を撃つような、鮮烈な――それは匂い。
だが、ただ臭いというのは違う、いわば黄金色の芳香。
(ああ)
眩暈を覚える。
「ん……じゅ……っ」
我知らず、口づけていた。肉の亀裂。
むっ、と口中に満ち溢れる、生の少女の風味。
(これは――そう――お掃除)
舌で肉の襞をかきわけながら、メイド長は思った。
(内側まで――奥まで――)
(綺麗に――しなくては)
「じゅる……ちゅ……っ、ん、ちゅちゅ……じゅるう……」
成熟にはほど遠い妹様の割れ肉へ舌を這わせ、吸いあげる。
「じゅ、じゅじゅうーっ、じゅる、んうう……」
いつしか、没頭していた。
「……っ、…………?」
「んちゅ……っ、はぁ、はぁ……ちゅぱ……じゅぱぁ……んじゅう……」
「ぁ……っ、ぅ……ぁ……ぁぁ……」
「んぐっ、じゅじゅじゅっ、じゅる、じゅるる……ちゅじゅっじゅううっ」
「はっ! はぁぁぁっ!!」
「……っ!?」
突然、咲夜は我に返った。
「はぁ、はぁ……っ、あ、あぁ……はぁぁ……っ」
(い……妹様……!?)
思わず、跳ね起きて飛びすさる。
どうやら『お掃除』に熱中していて、時間停止の有効時間を過ぎていたらしい。
(不味い、すぐには時間停止は――)
時間の使い手といえど万能にあらず、とは先述したとおり。
いちど時間停止を用いたら、しばらくは時を操ることはできぬ。
(不覚)
今さら遅いが、己の愚挙を悔やまざるを得ない。
(斬り抜けられるか)
と、背中に冷たい汗がつたった――
しかし。
「あ、ふ……っ、ふぅ、う……っ、はぁ……っ」
「……?」
今にも破壊の力を振るいだすかと思ったフランドールは、ベッドに横たわったまま、
起き上がる気配もなく、ただ息を荒げるばかり。
「……フランドール様?」
「はぁ、はぁ……っ、く……っ、う……ぅ……」
頬を火照らせ、潤んだ目でこちらを見つめているその様は――
(昂奮している……?)
「……どう、して……?」
「は?」
どうして、とはこちらが聞きたいところ。
「どうして……、やめるの……?」
「……っ」
「すごく……きもち、良かったのに……」
「……!!」
メイド長は、ナイフを仕舞いこんだ。

指。
口へと、差し伸べた。
「ん……ふぅ……ちゅ、んぷ……」
身を乗り出すようにして、咥える妹君。
生白い指が、紅い唇から生えたような風情。
「よく……お舐めください」
「んぅ……じゅぱ、ちゅ……っ、ちゅうう……っ」
「そう、たっぷりと……濡らして……ええ……良いですよ」
みるみる濡れそぼっていく自分の指。
それを咥え込み、鼻を鳴らしている少女を眺めながら、
メイド長は空いた手を膨らみへ伸ばす。
「うぅん……っ、ん……っ」
ささやかな双房を手のひらでさすり、包み、揉んでいく。
「んちゅう……ふっ、うぅ……うん……っ、うぅん……っ」
弱々しくいやいやをしながらも、しかし、咥えた指は離さない。
「もう、やめましょうか?」
いやいや。
「このまま、胸だけ……触っていましょうか?」
いやいや。
「もう……ここに、欲しいですか?」
こくり。
「それじゃ……」
「ぷ……は……ぁ」
抜いた。指。
フランドールの口唇からつたう粘ついた糸。
「ん……じゅる……ふうぅ……」
たっぷりと唾液の絡んだ指に、さらに自分のそれを絡める。
存分に味わう。肉欲に濡れた、少女の甘露。
「参ります……よ」
こくり……。
人差し指。
「……っ! んっ! ふ……!!」
ぬるり、と抵抗もなく呑み込まれていく。
(熱い……)
「う……、あ、……は、あ……っ」
小刻みに震える、華奢な腰。
中指。
「ふぁっ! あ、あーっ……はぁぁぁ……っ」
(まだ、……入る……)
くすり指。
「ああああっ!! あっ、あっ、ああっ!!」
「……っ」
妹君の愛らしい肉裂けに、自分の指が突き立っている様子は、
にわかに信じがたい光景だった。
「ふぁ……っ、あ、あ、ああーー……」
少女の熱くたぎった媚膜が、指に食い込んでくる。
「動かします……よ」
うごめかす。三本の指肉。
折り曲げ、内側を掻くように。
「んふぅぅっ! う、うううっ、うあぁぁぁ……!」
ビクビクと身悶える少女の裸身。
「ちゅちゅ……っ、ペロ……」
フランドールの唇を伝う涎を舐め取り、みずからの唇をねぶる咲夜。
「如何……です? 宜しいですか……?」
「うぁ、はぁっ、あぁっ、あ、あーっ……」
返事を待つまでも無い。
なお、指を遊ばせる。蜜の壷の中。
「くっう! う、う、うぅぅ~~っ!」
地下室にこだまする、荒い呼吸、ぐちゅぐちゅと指が粘膜をかき回す淫靡な水音。
「あ、……わ、私……っ、私……ぃ……」
「どうされました?」
「わ、私……も……ぅ、もう……っ、だ、め……っ!」
「…………」
指。止めていた。
「あ、……やぁ……っ、どうして……」
「お約束して、いただけますか」
「な……に?」
「これからは――毎日、きちんと身体をお洗いください」
「……っ」
「厭でしたら……」
抜いていく。指。
「や……っ! や……っ、いや……厭じゃ、ない……」
「どちらです?」
「洗う……洗うから……だから……っ」
「約束ですよ」
「うん……」
濡れた瞳で、ぐっ、としがみついてくる。
「……っ」
「あふぅっ!?」
突き入れていた。指。
粘膜のざらつきをそぎとるような――執拗な、出し入れ。
「あぁふっ! ふっ! う、うーっ、う~~っ!!」
ひときわ切迫し、早まっていく呼吸。
いっそう緊縮し、狭まっていく肉道。
「ひぐっ! ぐっ、ぐっ、くぅぅぅぅ~~~~~~!!」
「……っ!」
「さ……さくやぁ…………っ!!」
感極まった少女の嬌声を聞きながら、メイド長は手に降り注ぐ
熱いほとばしりを感じていた。……

「はぁ、はぁ……あ、あ……」
精根尽きてぐったりと横になっている少女を横目に、
(もういちど、身体を洗わないとね)
そう思いながら、ふと咲夜は気づいた。
(そういえば――)
余韻に伏せっている妹様の肩を撫でる。
(名前で呼んでもらったのは、初めてかもね)


……これからというもの、フランドールは毎日の沐浴を欠かさなくなったとか
ただし、つねに咲夜が付き添っていなくてはならなかったから、
メイド長の手間ひまはあまり変わらなかったとか
「されど彼女が地下室へ行く足取りは、以前よりよほど軽やかに」
とは門番妖怪の証言なれど、世人はさして耳傾けず。


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*備考
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*十六夜咲夜(東方紅魔郷5面ボス、東方妖々夢プレーヤーキャラ)×
 フランドール・スカーレット(東方紅魔郷エキストラボス)のネタ。

*どうもエロネタとなると妹様を絡めたくなってしまいます。助けてエロい人。
 このまま妹総受けに走りそうな予感。
 「それも……いいか……」
 いいのかよ。

書き手:STR


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2295d)