女の子の気持ち (中編)




「リグル」

 疲れきって紫さんの胸に頭を預けたままにしていると、ボクを呼ぶ声が聞こえる。
 気だるい体に力を入れて頭を持ち上げた。
 すると紫さんがボクのオチンチンを触っていた手を眼前に持ってきていた。 

 すぼめて上に向けた手のひらには、ボクの出した白いお汁がいっぱい溜まっていた。
 手のひらいっぱいに溜まって、今にも溢れだしそうになっていて、時折そろえた指の隙間から垂れて、腕を沿ってひじにまで流れるのが目に入る。

「どうリグル? すごくいっぱいでしょ? いつも出す倍の量はあるんじゃないかしら? よっぽど気持ちよかったのね。ふふふっ」

 言われてさっきお汁を出したこと思い出す。
 紫さんの胸に頭を埋めて匂いを嗅いで、しかもいい匂いだって叫びながらお汁を出してた。
 顔が赤面のしたのが自分でもわかった。

「ふふふっ、私の匂いそんなに良かった? ふふっ、いつもよりずっと気持ちよさそうだったものね。」

「…………」

 どうしようもなく本当のことなので、反論することが出来ない。
 反論してもこの人が相手だと、ますます追い詰められそうで怖かったのも、黙ってしまった理由のひとつ。
 ボクなんかじゃこの人相手にうまくしゃべれそうにもない。

「あら? 黙っちゃったの? ふふっ。でも、何を言ってもこの精液の量が、あなたが気持ち良かったことを教えてくれてるから無駄だけど。……………………それじゃあ、今度は私がリグルのお汁で楽しませてもらおうかしら」

 手の汁がこぼれないように紫さんは顔に近づけていく。
 口の前で手を止めると、すーと一息吸い込んで匂いを嗅ぐとボクを見る。
 瞳を合わせてボクが見てるのを確認すると、妖艶に舌で唇を舐め、クスリを笑った。
 その表情に背筋をゾクリをしたものが駆け上っていった。

 細くて長い舌が伸びて、液体の表面に触れるとそのまま舌先でかき回す。
 円を描きながら、紅い舌先が水面で踊ると白い粘液もそれに合わせて渦を描き、泡立っていく。
 舌が浮き沈みすると、液体に触れた部分に白い粘液が纏わり付いて、鮮やかな紅色が白く染め上げられて、ピンク色と白のマーブルに変り果てる。

 ボクの目を見て微笑みながら、舌先でちろちろとボクの出したお汁を弄ぶ。
 見てちゃいけない、見たくないと思ってるのに、ボクの視線は紫さんから離れてくれない。
 紫さんの瞳に釘付けにされる。
 視線をなんとか離しても、蠢く舌に引き寄せられて、熱にうかされながら見続けてしまう。

 なんだか体が熱い。
 それに喉が渇く。
 でも口には唾がどんどん溜まっていく。
 なんで喉がこんなに乾ききってるのに、唾が溜まるんだろ?
 
 舌が白いどろりとした海の中で蠢き続ける。
 くちゃりくちゃりと長い舌が粘液を舐め上げ、信じられないほど曲がり、底からさらに粘る液体を拾い上げ、薄い表面のものと混ぜ合わせる。

 喉がくっつきそうなぐらいひりひり焼け付く。
 口の中で溢れそうになっている唾を飲みこんだら少しは楽になるのに……。
 しかし、それをしちゃいけないのはわかる。
 なぜだかわからないけど、しちゃいけない。

 舌が跳ね上がり、液体を跳ね飛ばした。

ごくりっ

 ボクが唾を飲み込んだ音が静まりかえる森に響く。
 実際に響いたわけじゃないと思うけども、ボクの耳にはひどく大きく聞こえた。
 紫さんも聞いただろうか?
 横目で伺うと、”ニッ”と目を細めてボクの方を見ていた。

 舌を伸ばしたまま顔を上げてゆく。
 纏わり付いていた塊が重力にひき寄せられて、舌からすべり落ちていく。
 糸を引き何本もの白い塊が、ぼとぼとと白色の海に戻っていく。
 粘液の橋が手と口唇を繋ぎ、ねちゃつき鈍い輝きを見せた。

 紫さんは口のなかに舌を戻すと、くちゃくちゃとそれを噛んだ。
 淫靡な音が幾重にも重なりながら、ボクの耳の中に入ってくる。
 思わず頭をかき回す音に耳をふさぎたくなるが、手足の力が抜けて立っているのがやっとで、指をピクリとも動かすことができない。

「くちゃくちゃ、くちゃくちゃっ、くちゅ、くちゃくちゃ」

 しばらく口の中で弄び堪能すると、喉の奥に流し込む。
 すらりと伸びた喉が上下して、液体を嚥下した。

 その光景にボクはこらえ切れずに震えだす。
 怖いのとも違うし、病気とも違う、暑さと寒さの混じった妙な感覚が体をかき回して、ボクを震えさせる。
 
 舌が伸びて液溜まりに戻り、踊りだした。
 濁液を舌で絡め取ると、顔を持ち上げていき、唇を嘗め回す。
 形のいい薄い唇に、纏わり付いた白い液体を塗り伸ばして、艶やかな光沢を粘つく汚らしい粘液で覆い隠す。

「ああ…………、ああ……………」

 ボクは震えたまま紫さんから目を離せないでいる。

「くちゃ、ぐちゃぐちゃ、ん、んぐっ、ぐちゃぐちゃ」

 舌を白液に埋めては、顔を持ち上げて口に運び、咀嚼し、嚥下する。
 口を開いたまま舌を出して、顔を手に何度も往復させているうちに、粘液の溜まった手のひらに顔を近づける舌先から、唾液が垂れ落ちて、白い表面に透明の薄い層を作った。
 それをさらにかき混ぜると、泡だった唾と混合し、白い液もぶくぶくと大きな気泡を生みだす。

「紫さん……」

 手でそれを跳ね除けてでもやめさせたい。
 でも震えはいっそう激しくなって、ぶるぶるからがくがくに変わってしまい、手がしびれてどうすることもできない。

 唇が気泡に触れて、ずるるるると吸い込む。

「ぐちゃぐちゃぐちゃ、ふふふふふっ、くちゃ、くんっ、くちゃくちゃ」

 存分に堪能すると喉へと送り、濃厚なそれを胃に流し込む。
 食道の壁をじりじり進む感触がたまらないのか、胸を撫でながら、背筋を震わす。
 顔に笑みを張り付かせたまま、時折目を細めて流し見てくる。

 ボクは紫さんに見られるごとに、体がますます熱くなっていくのを感じた。
 それに…………、なんだか…………、紫さんを見てると…………。

「ずるるるるるっ、くはっ、ふふふっ、ほんと……、リグルの精液は濃くておいしいわ…………、ふふふっ、くちゅくちゅ、んちゅ」
 
 しゃべりながら咀嚼すると唇から溢れ、胸元に向かって幾条も粘りながら糸を引いて落ちていく。
 胸に落下したそれは、すすすっと谷間の奥深くに向かって肌をすべり、胴体にぴったり張り付くドレスにせき止められて液溜まりを作った。

 お汁を出し切ったオチンチンに熱が溜まり、むずむずし始める。

「あはっ、もうこんなに吸っちゃったのかしら? 」

 手のひらに残った液体を見てつぶやく。
 
 頭の上にすぼめた手を持ち上げて傾け、限界まで伸ばされた舌に垂らす。
 粘るそれはゆっくりを落ちていき、舌に触れると引き寄せられる様に絡んでいった。
 それでも随分な量がまだ残っていたようで、舌から垂れていって深い色の服にぽつぽつ染みを作った。

「あんっ、もったいない…………」

 舌を蠢かせて、器用に落ちそうになった残りを絡めとる。
 顔を上に傾けて、くにゅくにゅと舌を回して濃厚な白濁液を吸い寄せると、舌を伝って口の中に次から次へと入っていく。

「くっ、うううううっ」

 オチンチンが痛い。
 紫さんを見てるだけなのに、ずきずき大きくなって、押さえられない。
 さっきお汁いっぱい出したのに……。
 あんなにいっぱいだしたら、もう触られてもオチンチンはぜんぜん大きくならないはずなのに…………。

 名残おしそうに、吸い尽くした手のひらを舌で舐めている。
 真っ白で光沢を放っていた手袋は、精液が染み付いて黒くなり、舌がさらにその上を滑って、貪欲にしみこんだ匂いさえこそげ取っていく。
 手のひらの全体には染みが、腕の部分には精液の流れた後がくっきり浮かびあがっていた。

 ボクが前かがみになりながらオチンチンのずきずきに耐えていると、紫さんが「くすりっ」と笑う。

「リグル、またオチンチン勃っちゃったの? 」

 どうして? 紫さん……、ボクのオチンチン触ってないのにどうしてわかるの?

「リグルは変態だもの……、私が精液飲んでるの見て感じちゃうくらい当たり前よね……。ふふふっ」

「そんな…………」

「違うの……、それじゃ……、これはなんなのかしら……」

 紫さんの手が下に伸びてきてオチンチンを掴むと、ボクの一番敏感な窪みの部分を擦った。

「くううううううっ」

「ほら、こんなに大きくして……、触られて声を上げて…………、ふふふっ、そんな変態さんにはご褒美あげないとね、ふふふっ」

 さっと首に巻いていた赤いリボンを解き払い、頭を傾け、髪をかきあげて、白い首筋を露出させる。
 髪に隠れ見られなかった形のいい小さな耳も、あごから首に連なるシャープでそれでいて女らしいやわらかさを持ったラインも、くっきりと闇の中に浮かび上がる。

「どうぞリグル。好きなだけ匂っていいのよ」

「……………………」

 頭を紫さんの首筋に向けて近づけてゆく。
 視線がなまめかしい肌に吸い付いて離れない。
 食虫植物に捕まってしまう蟲ってこんな感じなのかな? 紫さんに魅入られながら、そんなことがふと頭に浮かんだ。
 そう思いつつも鼻が肌に触れるほど近づけてしまっていた。

 興奮しているのか、透き通るような肌の色はほのかに赤みをさし、少しだけしっとりと濡れて汗ばんでいる。
 盆の窪から伸びている金髪が、うなじに絡みつく。

 ボクは息を大きく吸い込む。
 空気に紫さんの匂いが混ざり込んで、鼻腔をくすぐる。
 胸元で嗅いだ匂いとは少しだけ匂いが違う。
 あっちはとろっした甘さで胸焼けしそうで、なんだか体中にへばり付いて匂いが染み付いてきそうな感じだったけど…………。

「ふふふっ、こっちもまた感じが違っていいでしょう? 」

「すーすー、はぁー、すー、すぅぅぅぅぅぅー」

 ボクは答えずに匂う。

「気に入った? それじゃ、もう一つご褒美」

「あうっ、うううううううぅぅ、あうぅぅぅっ」

 紫さんの手がボクのオチンチンの皮を一気に剥き上げ、先端の亀頭の部分を露出させた。
 普段大事に皮に包まれて守られているそこは敏感で、剥かれて空気に触れているだけで、表皮がぴりぴり痛い。
 剥かれた瞬間はすごく気持ちよかったけど、今はもう痛みしか感じない。
 
「ううう…………、うっ……、ううっ……、ううううう…………」

 痛くて呻いているのに、お構いなしに紫さんは触ってくる。
 指先で先端をつまんでちゃんと亀頭が露出してるかを確かめている。

「ゆ、紫さん……、い、いたいよ……、お願いだから……、さわらないで……」

 前にも、年上のおねえさんに剥かれて触られたことがあったけど、痛くて泣いてしまった。
 その時からオチンチンを触るときは必ず皮の上からしか触ったことがないし、他のおねえさんたちもそれを知って、決して皮を剥いて触ろうとしなかった。
 ボクはそのときの痛さがすごかったものだから、紫さんに皮を剥き上げられたのが怖くて震えてしまった。

「ふふふっ、怖くて震えてるの……、大丈夫、私に任せて……。気持ち良くしてあげるから…………」

「いやだよぅ……、おねがい……、紫さん……、さわらないで…………」

 震えるボクの背中を抱きしめ、赤ちゃんを安心させるみたいにぽんっぽんっと優しく叩いてくれた。
 でもそれくらいじゃ、震えは止まらない。

「大丈夫、大丈夫……」

 手が剥かれたオチンチンを包み込んでそっと動きだす。

「うううっ、ああ……、うー、うううっ」

 ゆっくりゆっくり亀頭の部分だけを表面だけを擦るよう撫でていく。
 それでも少しだけ痛くて呻いてしまった。
 でもぴりぴりとした感触はするけど、前みたいにズキッとして痛みで涙が出てくるほどじゃない。
 
 しばらくそのまま優しく撫でられているとぴりぴりが消えて、直接敏感な粘膜を触られることの違和感は残るものの、痛いって言うほどじゃなくなってきた。

「はぁはぁ、うううっ、はぅ、ううううっ」

「痛くなくなってきたでしょ? 」

 確かに紫さんの言う通り、痛くなくなってきている。
 
 紫さんはボクが痛がってないのに気付くと、包んでいた手を広げて手のひら全体で撫で出した。
 円を描くように動かしながら、亀頭のいろんな場所へと移動させていく。
 始めは横の部分を集中的に撫でて、触られることに慣らしていく。

「はぁ、ふぅ、はぁはぁ、ふぅぅ、うぅん」

 少しづつ気持ち良くなってきて、ボクも痛さで出していた声が変わって、気持ちいいときに出す声になっているのわかった。
 呼吸が荒くなるのを押さえられない。

「はううぅぅ、うん、うううん、はぁぁ」

 すべすべの光沢を放つ手袋の感触は人の皮膚で触られるのとは違って、さらさらだけど少しだけ摩擦があって、剥かれて敏感になってる場所をほとんど力を入れずにゆるゆると撫でられているだけで気持ちいい。
 皮の上からごしごし擦っていた時と違い甘い気持ちを伝えてくる。
 
 紫さんの手が円を描きながら、亀頭全体を動き回っていく。
 横の部分、亀頭の下のくびれ、先端の穴の上、竿の部分とのつなぎ目、どこを触られても気持ちよくって体がビクビクしてしまう。
 直接オチンチンを触られるのがこんなに気持ちいいなんて……。
 まるでお汁出すときのぞくぞくした感覚がずっとオチンチンから伝わってくるみたい。

「はあぅ、ううっ、あっ、紫さん、紫さぁん、くぅぅぅ」

「気持ち良くなってきたでしょ? ふふふっ、オチンチンだけじゃなくて匂いも楽しんで…………」

 鼻を首筋に押し付けて言われるままに、匂いを嗅ぐ。
 甘ったるいおっぱいから漂う匂いと違って、少しきつめの匂いがする。
 しっとりと湿る肌からたち上る汗の匂い。

 しゃらしゃらしゃらと衣擦れの音が聞こえる。
 紫さんの手袋とボクの亀頭が擦れ合って立てる、きらめく音。
 繊細な布目が擦りたてる刺激はやわらかなのに、脳に伝わる頃には増幅されて、オチンチンの表皮を一枚一枚剥かれてる気がする。
 ボクはその蕩ける快楽に身をゆだねて、亀頭を撫でられる感覚を存分に味わう。

「ふふふ、リグルの顔だらけきってるわよ。ふふふっ」

「あぅぅぅぅ、ふー、あぅぅぅぅぅぅ」

 紫さんが動きを変えて、お汁の出る穴を手のひらで擦る。
 
「紫さんっっっ、そこっっ、くふぅっっ」

 くにゅくにゅ穴が形を変えながら、押しつぶされて、ゆがむ。
 そのたびにお汁が出そうになる。
 でも、何度も触られて出そうにはなるのに出なくって、ちっとも楽にならない。

「紫さんっ、ボクっ、もうっ、お汁ででちゃうぅぅぅぅぅぅ」

 叫ぶけどお汁はぜんぜん出ない。
 いつも出すときみたいにオチンチンがビクビクってなってるのに、どうして? どうして? 

「くぅぅぅ、お汁でそうなのにぃ、でないのぉ、紫さぁん」

「ふふふっ」

 笑って紫さんは楽しそうに同じ動きを繰り返すだけで答えない。
 先端の穴がひくひくお汁を出したそうにして、体もお汁出す前の熱くてたまらない感じ。 むず痒さがオチンチンに向かって奔って行くのに出せない。

「はぁぁぁぁぁ、ふぅぅぅぅん、くぅぅぅぅ、お汁、出したいの、紫さぁん」

「ふふふっ、そんなに出したいの? ほんとにリグルは変態なんだから…………、でも
ダメよ。もっと上手くお願い出来るようになったら出させてあげる」

「そんなぁ、くっ、ふぅぅぅ、そんなぁぁぁぁ、くぅぅぅ」

 その言葉につらくって目の端に涙がにじんでくる。

「ふふふっ。さっ、早くお願いしてみて」

「くはぁ、ん、くぅぅぅぅ、ボク…………、お汁出したい、出したいのぉ」

 紫さんはただ黙って首をふる。
 手のひらが穴の入り口に引っかかって、無理やり広げられるとそれに反応してビクンとむず痒さが根元から先端に向かう。
 お汁が出る時の感覚。
 でもお汁は出なくて前よりもむずむず感が大きくなる。

「お願い……、くはっ、おね……くっ……がい、ゆ……か…くぅぅ…………おね…………、おね……、お願い………」
 
 紫さんの手がしゅしゅしゅと前後に動いて穴を擦る。

「はぁぁぁぁ、うんっ、はぁぁぁぁぁぁぁ」

 お汁が出るときの一瞬前の高まった状態で固定されて、ずっとそのままで擦られ続ける。
 歯を食いしばって、つらさに耐えながら紫さんにお願いしようとするけど、口を開いても言葉が出ずに空気だけが漏れるだけ。

 お汁を出させてくれないでこのままずっと紫さんにいじめられ続けるんだ、そう思うと視界がゆがみ、目の端に溜まっていた涙をこらえきれずに落としてしまった。

「ふふっ、泣いちゃったの? ふふっ、そんな素敵な方法でお願いされると出させてあげないわけにはいかないわね」

 紫さんの手が止まる。
 本当なら安心してほっとするはずなのに、一旦流れ出した涙は止まってくれない。

「ぐすっ、ううっ、ぐすっ、ん、ぐすぐすっ」

「リグルの泣き顔すごくかわいいわ。ふふふっ、でもリグル男の子はそんなに簡単に泣いちゃだめよ。………………………………………………だから、精液出す前にお仕置きが必要ね」

「ふぅっ、わあぁぁぁぁぁぁぁ」

 紫さん指先の手袋の継ぎ目の膨らんだ部分を穴に押し込む。
 ぐいぐいとねじ込んでいくと穴が広がり飲み込んでいった。
 つぷっと入れた部分をねじってさらに奥に入れると、布が体の中を擦る焼け付く感覚に身もだえして頭を振る。
 ボクが声も立てれずに身をよじる様を満足気に見守り微笑むと、じりじりを埋め込まれた布地を引き抜いいていく。

「どう変態さん? お汁出してるのと同じ感じでしょ? ふふっ」

 ぬぅぅぅぅ、と管の中のお汁が染み付いた手袋の先端が引き抜かれていく。
 すべすべのやわらかい感触のそれがオチンチンの中を擦り上げると、鑢がけをされたみたいに体内を削り取られる。
 きゅきゅきゅと引っぱりだされるたびに、オチンチンが裏返ってさらに敏感な部分が体のことに引きずりだされてしまう感覚に襲われた。

「ふわぁぁぁぁぁぁぁ」
 
 引き抜かれると、お汁を出した時みたいに頭の中が白くなるが、それも一瞬だけで全くお汁は出ない。
 オチンチンの根元が絞られるみたいにぎゅうと縮まる感覚はあるのに、一滴もでない。

「ふぅぅう、わぁぁぁぁぁぁぁ」

 紫さんが穴にねじこんで、引き抜く。
 またさっきみたいに頭が焼けて、オチンチンが絞られてるのにぜんぜんお汁は出てない。
 
 くぷっくぷっ、指先がボクのオチンチンの穴に入ったり出たりを繰り返している。
 そのたびにお汁を出すときの感覚が全身を襲い、体が震えて、オチンチンも痙攣する。
 連続で出し入れされてると、ずっとお汁出てるのと同じ状態が続いていく。

「ゆかっ、ゆかりさんっ、くふっぅぅぅぅぅ、もうっ、もうやめて…………」

「ふふふっ、わけがわからないくらい気持ちいいでしょ? 」
 
 体が震えて止まらなくなってるのに、紫さんの手は容赦なくボクの穴をほじくり返す。
 オチンチンがビクンッビクンって震えながら上下に揺れる。
 もうずっとその状態が続いてるから、気持ちいいとかはわからなくなってしまっている。

「どう? ずっと出し続けてる感じは? リグルが出したいって、お願いするからしてあげてるんだから、いっぱい楽しんでね」
 
 おしっこしたくてしたくてたまらないときに無理やり我慢してるとオチンチンが痛痒くなるけど、あの痛痒さが根元からさかのぼってきて、体のなかにまで指でむず痒さを押し込まれていく感じがする。

「ふ、くっ、くぅぅぅ、ふぅ、はぁぅ、うわあぁぁぁぁ」
 
 あまりのつらさに、ひざもビクビクに合わせて震えて、腰から下から力が抜けていく。
 倒れそうになるのを両腕で紫さんにしがみついて何とか立っているけど、今にも倒れてしまいそうだ。

「うううううっ、ゆかりさんっ、だめっ、ボクほんとに耐えられっ、くぅぅぅぅぅぅっ」

「ふふふふ、出したい? 精液出したい? 」

 その間も手は休まず動き続ける。

「はいぃぃぃっ、だしたいぃぃぃぃ、だしたいですぅぅぅぅぅぅ」

 体中を痙攣させて、足をがくがくさせて何とか意識が飛びそうになるのだけは耐える。

「ふふふっ、でもダメよ、これはすぐに泣いちゃうリグルへのお仕置きなんだから我慢しなさい」

「そんなぁぁぁぁ、ださせて、ださせてようぅ、だしたい、だしたい、おしるだしたいぃぃぃぃ」

 紫さんの指先がぐっとオチンチンに沈みこむ。
 布地の部分じゃなくて、人差し指の先が。
 そのままねじりながらじりじり引き抜いていく。

「くあぁぁぁぁぁぁ、でてるっでてるっ、お汁出てるぅぅぅ」

 お汁を出すときの快感が、おしっこの穴を駆け上る。
 くぽっと紫さんの指が穴から離れると、ひくひく震え少し開いた穴が痙攣する。

「うそ…………、お汁出てない…………」

 お汁出てると思ったのに出てない……。
 
 また紫さん指先が埋り出す。

「あああああ…………、やめて…………、それはやめてよう……」

「ふふふふっ、あんなに気持ちいい声出してたのに嫌なの? 」

「いやだよう、お願い、いやなの……、ボク……、それじゃなくて…………、早くお汁だしたいの…………」

 息をするたびに埋ったままの紫さんの指を、オチンチンが締め付ける。

「どうしても嫌なの? 」

 ボクはコクリとうなずく。

「私が言うこと何でも聞く? 」

「何でも聞くから…………、お願い…………、お願い…………、うはぁぁぁぁぁぁ」

 一気に指が引き抜かれる。
 オチンチンが痙攣して、根元が締め上げられるお汁を出すときのあの感じが再びボクの体をかき回す。
 相変わらずに穴が震えているだけで、お汁は一滴もオチンチンから出なかった。

「…………………本当に何でも聞くのね?」

 また指がオチンチンの穴に埋まり出す。
 じゅぶじゅぶ、紫さんの指が上下して穴の中を擦りたてている。
 
「はひぃぃ——————、します、します、します、します。はぁうぁぁぁ、ゆ、紫さんの言うことだったらぁぁぁぁ——————、なんでもしますぅぅぅぅからあぁぁぁぁぁぁうっぅぅぅ—————、くうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ————————————————————————っ」











ー続ー





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前後編にするつもりが、中篇を作ってしまいました。

本当はここはサラリと流すつもりだったんですが、ちょっと思いついた方法で書いてみたら面白くって止まらなくなってしまいました。

リグル視点だとどうしてもリグルの語彙に制約されて、濃いのが書けそうになかったからやってみたんですが…………。
うーん、でも、これだったら初めから三人称で書いて方がよかったかな?

書いた人 奈利


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2295d)