(んん……)
浅いまどろみの中、リリカは微かに流れるバイオリンの音色を聞いていた。
ルナサが練習をしているという事は、もう昼を回っているに違いない。
「ふあーーーぅ……」
リリカは起き上がると、ゆっくりと伸びをした。昨日遅くまで本を読んでいたせいか、つい朝寝坊をしてしまった。
カーテンの隙間から日差しが差し込んでいる。リリカは軽く頭を揺らしながら、しばらくルナサの演奏に聞き入っていた。
と、ふいに演奏が乱れた。
「?」
ややあって演奏が再開されたが、またしてもギギッという耳障りな音と共に中断した。
「ヘンだなー。ルナサお姉ちゃん、身体の調子悪いのかな……」
上着に袖を通しながら、リリカは不思議に思った。
今弾いているパートは、別段難しい技巧の無い所だ。いつも完璧なルナサにしては珍しい。
リリカは足音を忍ばせながら、階段を上っていった。ルナサの部屋の扉がわずかに開いている。
部屋の中からバイオリンの音色と、微かに声が聞こえてくる。リリカは扉の隙間から、中の様子をうかがった。
「……!」
リリカの目が驚きで見開かれる。
開け放たれた窓からの風で、白いカーテンが揺れている。
明るい陽光の中、部屋の中央でルナサがバイオリンを構えて静かに演奏している。
そこまでは普通だった。
しかし違うのは、ルナサが下に何もつけておらず、その前にメルランがしゃがみこんでいるということだ。
「姉さん、さっきから同じ所ばっかりミスして……」
「それはメルランが」
「姉さんの集中力が足りないのよ」
メルランはそう言うと、にちゃ、という音を鳴らした。メルランの手に握られているのは……。
(お、おちんちん……!?)
ルナサの股間から、リリカが見たことも無いものが生えている。メルランはゆっくりと上下にルナサのものを擦っていた。
「ほら、これは演奏会の時でも平常心でいられるようにっていう特訓なのよ」
「く……あは……」
ルナサは目を閉じ眉を寄せて演奏を続けようとするが、メルランが指を輪にしてカリの部分を擦りたてると、
たまらず音を外してしまう。
「メルラン……も、もう……」
ルナサが懇願するが、メルランはそ知らぬ顔だ。
「だーめ。一曲終わるまでしてあげないって約束でしょ?」
「そんな……」
「さ、続けて姉さん」
メルランが指の動きを止めたまま言った。
のろのろとルナサが演奏を始めると、メルランはいたぶるように人差し指で亀頭を撫で回す。
「あ………あっ………メル……んぐっ………んんんっ……」
前かがみになったまま、ルナサは懸命に演奏を続ける。
「んうぅぅぅ………いやぁ………はぁ………ひぃっ……!」
(ルナサお姉ちゃん……メルランお姉ちゃん……)
リリカは息を詰め、異様な光景に見入っていた。
(おちんちん………ああ……おかしいよ、こんなのおかしいよ……)
男性自身が生えているルナサと、それを攻めるメルラン。くぐもったルナサの嬌声が部屋の中に響き続ける。
ふと性知識の源流である、かつて電話をした男の声が蘇った。
『お父さんはおちんちんをお母さんに入れるんだ』
(……入れる………私の、ここに………)
『おちんちんを』
リリカの右手がスカートの中に潜っていく。どこを触るべきか、リリカは既に知っていた。
(……濡れてる……)
パンティはもうぐっしょりと透き通り、布地越しにぬるぬるとあそこの形を伝えてくる。
『入れるんだ』
男の声がこだまする。その声に逆らえず、リリカは片足首までパンティを外した。
(あっ!)
触れた瞬間、リリカは思わず声が漏れそうになり慌てて左指を噛んだ。
(あ…くっ………)
あそこが勝手に指を奥へ、もっと奥へと誘うように蠢く。
(んん……んっ……)
リリカが再び目を戻すと、ルナサがようやく演奏を終えたところだった。
「はぁーっ、はぁーっ……」
肩で息をするルナサ。ベッドの上にバイオリンを乱暴に投げると、ふらふらとメルランの頭に手を伸ばす。
「姉さん、がっついちゃ駄目よ。私にまかせて」
メルランは優しくルナサの手を押さえると、ルナサの茎に舌を這わせた。
「ん……ふっ……」
「いきなりしたら、出ちゃうでしょ。ご褒美に、たっぷりしてあげる」
メルランはわざと亀頭を外し、ちろちろと茎をねぶっていく。
舌はそのまま尿道口を通り過ぎ、皮を引っ張ってクリトリスを剥き出しにした。
「はあああぁっ!!」
ルナサの身体が反り返り、肉棒がびくびくと震える。
「そーとー我慢してたでしょ……。ふふっ、気持ちいい?」
「はっ……気持ち、いい……」
「そう。姉さんはどこが気持ちいいのかなぁ?」
「そ、それは……」
「言わないなら、ここで止めちゃおうかなー」
ルナサの茎に舌を当てたまま、メルランはルナサを上目使いで見上げる。ルナサは羞恥で顔を染めて呟いた。
「お…………お……おちん……ちん」
「んー、ちょっと違うなー。もっと別な言い方があるでしょ?」
「………」
メルランが言わせようとしている言葉は分かる。だが、姉としての自尊心がルナサの口をつぐませる。
「もー生真面目だねー、ルナサ姉さんは」
メルランの舌先が、ほんの一瞬ルナサの亀頭を掠めた。
「あっ!」
「ちょっと勇気を出して言うだけで、柔らかーい舌でなめなめしてあげるんだけどなー。
 姉さんのココを好きなだけ、暖かーいお口でしゃぶってあげられるんだけどなー」
「う……」
ルナサの目に涙が滲む。どんなに心で押さえても、身体の疼きが止められない。ルナサはついに、消え入るような声で言った。
「……ちん、………ぽ……」
「え? 聞こえないよ、姉さん。ココを、どうして欲しいの?」
さんざん焦らされた亀頭にメルランが熱い息を吹きかけると、先端から溢れ出した液が茎を伝っていく。
メルランの舌が嬉しそうにそれを舐め取る。茎を這う柔らかい感触に、ルナサの頭で何かが弾けた。
「意地悪しないでよ、メルラン!! ちんぽ……私の……私のちんぽを、メルランの口でいかせてよぉ!」
もう姉も妹も関係なく、ただひたすら快感が欲しかった。
「ふふっ。良く言えました」
メルランは満足げに言うと、素早く舌でルナサの亀頭を絡め取った。
「はあああぁぁ!!!」
ルナサは絶叫した。それは、今までリリカが聞いたことも無い声だった。
(凄い……ルナサお姉ちゃんのを……口で……あんなに……)
メルランの頭の動きに合わせて、指を出し入れしてみる。
(はあっ………んんっ……ルナサお姉ちゃん、感じてる………今私が触ってるところみたいに……あっ……感じてる……!)
「あっ! メルラン! 駄目、そんなに、駄目えっ!!」
両足が爪先立ちになり、持ち上がっていくルナサの腰。だがメルランはルナサの白い尻たぶを掴み、逃がさないようにする。
「んっ……ちゅぷぷ……じゅ……はっ……んんっ」
メルランに押さえつけられたまま、ルナサは身悶えた。引き攣らせた全身の感覚が、あそこに集中している。
「ぷはっ……」
口を離したメルランが、唾液の橋を啜る。舌全体をねっとりと亀頭に這わせると、そのまま再びルナサのものを口に含んだ。
「あ……メルラン……駄目……」
ルナサの身体が小刻みに震え出す。するとメルランは舌を巧みに亀頭に絡ませたまま、激しく頭を前後に振った。
「メルラン! やめっ…駄目! 出ちゃう! 出ちゃう!」
「んっ、ちゅるっ! ん! んんんっ! ずっ、んん! ちゅっ、ふぅんっ!」
「ああーーーっ!! 出る、私、出しちゃうぅ-----ッッ!!!」
ルナサの腰がびくっ、びくっと痙攣し、メルランの口内に、おびただしい白濁が飛び込んでくる。
メルランは口を離さず、ルナサの白濁を全て飲み干した。
「ん……。うぐっ……んん。おいし……」
「あ……ああ……」
ルナサは床に両膝をつけると、メルランに肉棒を預けたままゆっくりと仰向けに倒れこんだ。
「ふふふっ…」
横たわるルナサを流し目で見ながら、メルランが淫らに微笑む。
「ああっ!」
ルナサは叫んだ。いま出したばかりの敏感なものを、メルランがねぶり始めたからだ。
「ちょっ……やめっ……メルラ……」
「さっき言ったでしょ? 好きなだけしゃぶってあげるって……私はまだ満足してないわよ?」
唾液と白濁にまみれたルナサのものを、メルランがしごく。
「メルラン……刺激………強すぎて……! やめ……はああっ!」
片手を動かしながら、メルランは上着をはだけた。ボリュームのある白い乳房が転がり出る。
「胸でしてあげる……姉さん……」
胸の谷間に唾液を垂らすと、メルランはルナサの肉棒をはさみこむ。
「あうぅ……だめ……メルラン……!」
そう言いながらも、暖かい乳房に包まれたルナサの先端からは、透明な液がにじみ出していた。
「んっ……ほら姉さん……姉さんのココは、まだ足りないって……」
滑りが良くなった胸を上下に揺らしながら、時折乳首でカリの部分を刺激する。
「あっ、そこ、クリクリしちゃ……! ああぅ! んぁ!」
もう痛いくらいの刺激なのに、再び腰の辺りから何かがこみ上げてくる。
パンパンに張った肉棒は、さっきよりも早く限界をルナサに限界を伝えてきた。
「最後は、やっぱりお口かなぁ?」
メルランはルナサの先端を口に含む。茎を擦る胸の動きはそのままに、裏筋をちろちろとくすぐった。
「あっ! はっ! ああっ! はあああぁぁん!」  
ルナサは激しく頭を左右に振りながら、床の上ですすり泣いていた。
「んんんんーーーーー………」
「くぅっ……!」
舌の動きが速くなると、ルナサは息を詰まらせた。
メルランは片腕で自分の胸を抱いたままルナサのあそこに指を2本差し入れると、上下に激しく動かした。
「あーーっ! そこ! メルラン! だめ、だめえぇぇ……!」
ルナサは大きく足を開いたまま、爪で床をかきむしった。大きく開いた口から、涎が一筋糸を引く。
「ちゅる…ちゅぷっ…ぴちゃっ……はむっ……んんぅ……」
メルランの口と、あそこの指が立てる水音が部屋の中に響き渡る。
「あ! いっちゃう!! またいっちゃうよぉ! メルラン! 私! いっちゃう! ア、アアアァァーーーーーーッッ!!」
ルナサの身体が弓なりに反った。腰から背筋を駆け上がったものが、ゆがんだ口元からこぼれ出た。
「あ……あ……かはっ………はっ……かっ……」
苦しげに喘ぎ、床にくずおれるルナサ。それを見て、ようやくメルランはルナサのものを口から離した。
「……満足した? 姉さん」
「は……う……うん……」
呆けた表情で返事をするルナサ。
「そう。じゃ、今度は私が満足する番ね」
「!」
メルランはにっこりと微笑んだ。
「姉さんだけじゃ、ズルいでしょ?」
メルランが素早くパンティを脱いでルナサにのしかかる。
もはや抵抗する気力は、ルナサに残っていなかった。

(あ……あ……)
床の上に横たわったまま、リリカは荒い息をついていた。もう何回絶頂に達したか分からない。
身体の奥に燃える炎はルナサとメルランの痴態に共鳴し、何度も何度もリリカを押し上げた。
「ん……」
ひどくだるい。リリカは粘つく手を床について、起き上がろうとした。
と、その瞬間手が滑り、肩を扉にぶつけてしまう。大きな音を立てて扉が閉まった。
「何!?」
「誰かいるの? リリカ?」
部屋の中から騒がしい物音と共に、姉たちの声がする。
先程までの興奮は瞬時に消え、リリカは慌てて立ち上がった。
「どうしよう、どうしよう……!」
リリカは訳もわからずに階段を駆け下りると、玄関から飛び出した。
走りながら、リリカの目から自然と涙がこぼれ落ちる。姉たちの信じられない姿を見たショックなのか、
それともその姿を見ながら自慰にふけってしまった自己嫌悪なのか、今のリリカには分からない。
「………」
リリカは立ち止まると、自分の屋敷を振り返った。まだ誰も出てくる気配は無い。
こんなに世界は明るいのに。
こんなに世界は静かなのに。
こんなに木々はざわめいているのに。
私は。
一度はおさまった涙が、またあふれ出す。
「きらい………お姉ちゃんたちなんか、大嫌い!!!」
リリカは屋敷に背を向けると、涙を拭おうともせずに、暗い森へ駆け込んでいった。



おしまい






あとがき…のようなもの
こんばんは、ネチョスレの丁稚こと妹よーかんです。
第18スレ誕生記念ということで書かせて頂きました。

これは騒霊になってからの話です、って、ルナサに生えている時点で分かりますか。
この時点ではまだリリカの性格は歪んでおりません。(マダマダコレカラ
次は奴隷リリカ……のはずなのですが、正直完全奴隷化はあまり興味が無かったりして。
そういう描写を書いたことが無いというのもありますが、某漫画に「真に苦痛を感ずるのは精神じゃからのォ」という
台詞がありまして、その言葉通り、リリカが身も心も屈服してしまっては(私は)面白くないと思ってしまうのです。
(それでもうぎぎしてしまうのが悲しい性)
いつかネタを思いついたら書こうとは思います……。

拙い文章をお読み下さり、ありがとうございました。

2004.5.13 妹よーかん(『科捜研の女』のサントラはまだかー)














それは、リリカに流れるプリズムリバーの血―――。


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Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2294d)