「~~♪ ~♪♪」
紅魔館に鈴が転がるような可愛らしい声が響く。
声の主は浴場に向かう館の門番、紅美鈴である。
外で門番なぞをしているとそれなりに疲れるし、身体がホコリっぽくなる。
疲れと汚れが流せる入浴が楽しみとなるのは仕事柄必然だろう。
「我的名字紅美鈴~♪」
…声は綺麗であるが、歌の内容はいささか同情を禁じえないものであった。


「やっぱりお風呂は広くないとね~…」
共同浴場の広い浴槽で手足を思いっきり伸ばしながら呟く。
紅魔館の使用人の自室には浴室が付いているのだが、美鈴は多少手狭なそれがあまり好きではなく、広い共同浴場を使うようにしていた。
今日は勤務時間の都合上、誰も入浴に来ないような早い時間に使うことができたので貸し切り状態である。

「これから丸一日非番だし…どうしようかなぁ~…ん?」
休日の過ごし方を湯船に浸かりながらゆっくりと考えていると、誰かが脱衣所にいる気配がする。
「誰かしら? 今、勤務がオフになってる人ってそういないはず…」
その人物が誰なのか、美鈴が頭の中の勤務表から特定するより早く浴場のドアが開いた。
「ああ、咲夜さんでしたか」
紅魔館のメイド長である咲夜だった。
彼女は自室の浴室を使うので、浴場で一緒になることはこれが初めてだった。
咲夜は美鈴に目をやって、そのままちょっと考え込むように眉間にかすかにしわを寄せた。
「…あぁ、美鈴」
「何ですか今の間は」
名前を思い出していたのだろうか、と美鈴の頭に暗い考えがよぎった。
「だって貴女、髪をアップにしてるじゃない。普段とずいぶん印象が違うからわからなかったわ」
「あ…ああ、そうですか」
普段の美鈴は腰に届く程度の髪で、両サイドに三つ編みをたらしている、という髪型だ。
入浴するときはいつも纏め上げるため、普段の姿だけ見ていると確かに戸惑うだろう。
少しだけほっとする美鈴だった。

「でも、珍しいですね。咲夜さんがこっちに来るなんて」
咲夜が浴槽に浸かって、一息ついたところで美鈴が隣に移動して話しかける。
「私の部屋のお風呂が壊れちゃったのよ」
苦笑交じりの答えを返す咲夜。
何とはなしに違和感を感じる美鈴。
「それは災難でしたね…」
シャワー捻ったら水しか出ないんだもの、参るわ、と笑う咲夜。ますます違和感が強くなる。
さらに2,3の言葉を交わして、ようやく美鈴は違和感の正体に気づいた。
咲夜が自分の目を見ながら話さないのだ。正確には、自分の目よりも少し下をじっと見ながら話している。
「…あの」
「何かしら」
「その…私、何かおかしいですか?」
自分の身体に何か付いているのか、と下を向いた瞬間、胸に咲夜の手が伸びてきた。
「きゃっ!?」
「どうしたらこんなに育つのかしら…」
軽く揉みながらどんよりと暗い目をして呟く咲夜。
実際、咲夜の胸の膨らみはやや控えめで、服の下からでも強烈に自己主張する美鈴のそれとはずいぶん違っていた。
「さ、咲夜さんやめてくださいっ」
なんだか怨念が篭っていそうな手の動きに怯える美鈴。
しかし咲夜はそんな抗議意にも介さず、両手を使って本格的に弄り始めた。
やわらかく手の中で形を変える2つの膨らみ。初めは軽い冗談のようなつもりで触ってみた咲夜だが、そのあまりに魅力的な弾力に手が止まらなくなっていた。
「やぁ、さくや、さん、も…もうやめて…」
胸に与えられる刺激は、長く湯に浸かりすぎて少しのぼせているのも相まって、美鈴から抗う気力と判断力を根こそぎ奪っていく。
甘い痺れのようなものが、胸から全身に広がっていく。
お湯の中でふるふると揺れる桜色の突起を、咲夜が爪を立ててつねったのが決定打となった。
「ふ、ふぅぅっ!」
体中を電気が走ったような感覚が襲い、完全にスイッチが入ってしまったのを美鈴は感じた。
思わず咲夜を抱き寄せる。抱き寄せられた咲夜も、熱い吐気を間近に感じて、ますます愛撫に熱が篭る。
鎖骨に、首筋に、耳に、舌を這わせながら執拗に胸を嬲る。
「大きい上に感度も抜群ね…ホントに羨ましいわ」
「そんなことぉ…ん、ぅ」
そんなことはない、と言おうとした美鈴の唇を自らの唇で塞いで、舌をするりと滑り込ませる咲夜。すると美鈴のほうから積極的に舌を絡めてくる。くちゅくちゅといやらしい水音が浴室に響く。
どちらからともなく唇が離れると、つぅっ、と唾液が糸を引いた。

「はぁ…っ、さく、やさんっ、おねがい、こっちも…」
咲夜の右手を取り、自分の熱くなったそこへと導く。咲夜の指に、お湯とは違う僅かに粘性を持った液体が絡みつく。
「すごい…美鈴、こんなにしてたの」
スリットに沿って指を滑らせる。
「ふぁぁっ!」
美鈴の身体が弓なりに反る。
「も、もう、だめ、おねがい、しま、す、ゆび、いれて、ください…っ」
「……っ!」
ストレートなおねだりの言葉に、咲夜の僅かに残っていた理性も吹き飛ぶ。
中指と薬指を一気に挿入する。
「ふあぁぁん!」
美鈴の中は狭く、指を痛いほどに締め付けてくる。そのまま前後に動かす。
「は、はぁっ、ぅぁっ、んぅっ」
咲夜の指が動くほど、美鈴の頭の中が真っ白になっていく。一突きされるたびに、軽い絶頂に達してしまう。
「あ、ああぁ、んんっ」
一番大きな波が近づいてくる。
不意に、咲夜が親指で一番敏感な突起を押し込んだ。
「ん、んぅぅっっ!!!!!」
凄まじい快感の波に飲まれて、そのまま美鈴は意識を手放した。


「ん……」
目に飛び込んできたのは、自分の顔を見下ろすパチュリーの顔だった。
「あ、気が付いた」
「あれ、ここは…」
少しふらついたが、何とか上半身を起こすことが出来た。
見渡すと、見慣れた自分の部屋だった。
「あなた覚えてる? 咲夜がお風呂に行ったら湯当たり起こして湯船で沈みかけてたんだって。長湯もほどほどにしときなさいよ」
(お風呂で、湯当たり…咲夜さんに…)
「…あ」
徐々に記憶が戻ってきて、顔が火照ってくる美鈴。
「? まだ辛いの? 顔が真っ赤」
「い、いえ。大丈夫です。もう平気です」
「…そう。じゃあ、私はもう行くけど、もう少しゆっくりしてなさいね。」
「はい、どうもすみません。…あ、咲夜さんは…?」
自室に戻ってるんじゃないかしら、と答えながらパチュリーは出て行った。


「………」
ばふっ、と枕に頭を埋めながら、明日からどういう顔をして咲夜さんに会えばいいのだろうか、と必死に考える美鈴だった。





・エロスレ9-328の咲夜さんと風呂でネチョネチョから妄想を広げてみれば、何故か咲夜さんに犯される中国に。漏れの頭は回路がどう繋がっているのか。

・オチが弱いとか、読みにくいとか、誤字脱字とか、ネタがありがちとか、エロくないとかは見逃してやってください。これが初めて書いたSSなんです。

・これを書くために美鈴のしゃべり方とかグラフィックとか確認しにまよひがねっとへ行ったのですが、美鈴の立ち絵見つめているうちに本気で萌えてきました。

・なので、これ読んで少しでも美鈴が可愛いとか思ってしまった方は投票よろしく。

・美鈴の部屋にパチュリーがいたのは、なんとなく館の救護役はパチュリーというイメージがあるからです。

・それでは


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2018-01-07 (日) 04:56:13 (2272d)